宅建の試験で出題されている民法の出題傾向を中心に、当サイトで独自の分析をしてみました。
宅建民法の優先順位に迷う人は、まずこれを読んでから予定を組むと良いと思います。
直近5年での出題傾向を詳しく分析し、2019年度のピンポイント予想に挑戦しています。
当たるかどうかは保証できないチャレンジですが、昨年の的中率を超えるつもりで考えました。
民法の攻略(勉強量)は、各自の方針にもよりますので、あくまでも参考として判断していただければと思います。
その他の法令についても、出題の可能性が高い部分については個別にクローズアップしていきます。
記事作成:2018年12月(2019年8月2日までパスワード管理によるサイト利用者への限定公開)
パスワード解除:2019年8月3日
最終修正日:2019年9月14日(予想追加)
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民法の出題傾向
宅建民法の出題傾向としては、不動産売買に関係の深い部分から3~4問が出題されています。
それ以外に、賃貸業務に関係の深い部分が1~2問、不動産業務全般に共通するような部分から5問前後という配分になっていると認識しています。
民法からは、例年10問分が出題されていますが、これを各ジャンルで予想していきたいと思います。
この傾向は、宅建の試験全体についても言えることです。
過去問を3つのジャンルに分けてみると、宅建の50問全体の中でも、バランスよく3つのジャンルに配分されているのが分かります。
様々な不動産業務に対応できるようにするためにも、この傾向は変わらないはずです。
そんな中、最も大きく変化したのは、合格判定基準ですよね。
様々な理由が考えられますが、一つ確かな事があります。
それは、今後しばらくは、今までよりも受験生達の目標得点が高くなるという事です。
しかし、試験を実施する側としては、難易度を急に上げるわけにもいきませんよね。
では、どうするかという事を考えてみたのですが、おそらくは複合問題が増えると思うのです。
一つ一つの設問のレベルは今までと同じ程度でも、異なるカテゴリーと組み合わせることで正解率だけを下げることができるからです。
例えば、設問の1番と2番は「不法行為」についての肢で、3番と4番については「法律行為」からの肢にするといった形態です。
こうすると、1問分の中に2つのカテゴリーから出題されたことになり、難易度は今までのままにしながら、勉強範囲だけを広げる効果があります。
2018年度は出題がありませんでしたが、「民法の条文に規定されているものはどれか」という設問形態が復活する可能性も大です。
要するに、今まで以上に広く浅く勉強する必要が出てきているということです。
もしかすると、民法でも捨てられる分野が少なくなり、手を抜けない時代に入ってしまったのかもしれません。
少なくとも、2019年度については、民法をある程度学んでいかなければ確実な合格が見込めない「変化の年」に当たってしまいました。
今年から受験する人達にとっては、かなりやり難い変化ですよね。
民法は、本試験で何問の正解を目指すのかによって、勉強量がかなり変わってきます。
そこで、少しでも軽減できるように、確率の高いところから優先順位を持って学んでいくことをオススメします。
ある程度の根拠を持って的を絞ってご紹介していきますので、参考にしてください。
民法の中でも、高確率で出題される部分がありますから、そこを重点的に勉強する作戦です。
では、出題傾向を確認していきましょう。
合格に必要な配点については、別記事をご覧ください。
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優先順位
民法の出題には、改正等の影響から一種の流行のようなものがあり、数年間に渡って出題し続けて学習を促している個所があります。
大雑把な出題の流れを掴むために、過去問の出題内容を細分化してみました。
過去11年でのカテゴリーごとの出題回数は、以下の通りです。
抵当権関連 | 12 回 |
相続関連 | 12 回 |
代理・復代理 | 7 回 |
時効取得・消滅時効 | 6 回 |
民法の規定有無 | 5 回 |
担保責任関連 | 5 回 |
行為能力関連 | 4 回 |
賃貸借・使用者責任 | 5 回 |
契約関連 | 4 回 |
意思表示関連 | 5 回 |
不法行為 | 3 回 |
債権譲渡 | 3 回 |
転貸借 | 2 回 |
共有 | 2 回 |
虚偽表示 | 2 回 |
占有 | 1 回 |
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ピンポイント予想の考え方
出題回数を参考に予測をするなら、上位科目を優先していくべきでしょう。
売買・抵当権・債権・時効等については、売買の取引において重要度の高い分野として、今後も出題される傾向が続くと考えて良いと思います。
また、相続関連での不動産処分等も増加傾向にある昨今では、今後もこれらの出題が継続される可能性が高いと思います。
特に、今年は自筆証書遺言の規定が緩和されましたので、ここは重点的にチェックして欲しい部分です。
先ほどの表からも、抵当権、意思表示、相続の3つを勉強しておく事で、最低2問の正解を目指すことができる可能性が高いのが分かると思います。
民法を勉強するなら、まずはこの3つから取りかかるのが最短ルートだと思います。
債権、時効、売買にについても、重要度が高いと思います。
また、11年間の中で、9回は瑕疵担保責任と時効関連のどちらかが出題されています。
2018年度は、時効からの出題がありましたので、2019年度はそろそろ瑕疵担保責任に関する問題が出題されるかもしれません。
意思表示、行為能力、占有権については、同じくらいの出題確率となっています。
これらをメインに集中するのも一考だと思います。
民法無料テキスト
2019年の出題予想
ここからは、完全に私の個人的な見解ですが、過去問からの分析結果を根拠としてピンポイント予想をしてみます。
当たるかどうかは保証できませんが、参考になれば幸いです。
私の出題予想(2018年12月10日現在)は以下の通りです。
※ 設問の順番については直近の傾向に沿っただけですので、前後すると思います。
この10問の内、5問以上の正解を目指します。
勿論、それ以上の得点ができればアドバンテージになりますが、5問以上で合格できるプランを考えてあります。
全体の得点源の内訳については、以下の記事を確認してください。
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予想の結果(追記)
「所有権の対抗(不法占拠)」と、「債務(弁済)」、「請負契約」についてはピンポイントでは予想していなかった部分でした。
しかし、それ以外については、全て予想していた部分から出題されました。
請負契約については、予想していた瑕疵担保責任とも絡んでいますが、一応ハズレとします。
私のオススメする合格プランでは、民法は5問以上ですから、これを叶えるという意味では100%の的中と言える結果でした。
民法全体での的中率は70%ですので、充分な結果だったと思います。
補足説明
行為能力と意思表示については、複合問題として1問にまとめられる可能性もあると思います。
その際には、賃貸系の設問として、未出題の条文から出題があるかもしれません。
念のため、事務管理等の条文についても、精読だけはしておきたいところです。
不法行為については、取り消しできるかどうかを判断させるような設問を予想しています。
時効については、最近よく出題されています。
力を入れて勉強している受験生も多い部分だと思いますが、直近で濃いめの設問を出したばかりということもあり、ガッツリは出してこないのではないかと考えています。
ただし、受験生の勉強意識を引き続き保つ意味もあり、少しは時効に関連した肢が出るかもしれません。
2020年の民法改正以降で再び出題したい箇所となるはずですので、今年は2020年に改正の無い部分が中心となった構成になるのではないかとみています。
賃貸借については、転貸借と組み合わせて出題される可能性もあります。
売買からは、瑕疵担保責任の出題を予想しましたが、手付についてなども注意が必要です。
売買の章はまとめて全体的に学習することをオススメします。
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民法以外のピンポイント予想
民法以外の法令で、「ここは要注意かも」と感じた個所をご紹介しておきます。
少しずつ、追記・修正していく予定ですので、定期的に覗いてみてください。
宅建業法のピンポイント予想
不動産業界では、スルガ銀行の不正融資問題と、レオパレス21の施工不良問題が話題になりました。
また、フラット35の不正融資も発覚しました。
住宅ローンを利用した不正取引については、不動産営業に関係が深い事項ですので注意が必要です。
直近では、東急リバブルの賃貸取引における仲介手数料徴収で、手数料の一部返還を命ずる裁判判決がありました。
契約者から承諾を得ずに1カ月分の仲介手数料を受領したとして、リバブルに対して返還を命じたのです。
1カ月分を契約者からもらうのは、不動産慣習として定着している面がありました。
今後は、承諾の取り方について、実務でのマニュアルに大きな影響がありそうです。
今年の試験に間に合うかどうかは不明ですが、近い将来に出題されるのではないでしょうか。
宅建業法の中でも、これらの事件と関連性が深い部分については、注意喚起的に出題される可能性が高いと思います。
不動産関連のニュースへの関心が高い人に有利な問題が出題されることは、不動産業界にとってもプラスに働く動きだからです。
不動産業界の現場に出る人達に対して注意させたい改正点は、いち早く出題しておくことが望ましいですよね。
私が出題者側だたとしたら、フラット35の不正融資や、近年多発している規定違反等は、強く出題したくなる箇所です。
事実、昨年も世間を騒がせたニュースに関連した問題も散見されました。
そんな観点から、以下のポイントについては復習しておくと良いと思います。
宅建業法 第35条関連
詳細は別記事に書きましたが、土砂災害警戒区域等に関する説明義務についての出題を予想します。
直近では、熊本で起きた大雨による災害がありましたが、数年前にも広島で大きな土砂災害がありましたよね。
今後も水害については意識が高まると思いますので、宅建業法と絡んだ出題に警戒しましょう。
-
土砂災害防止法が宅建の試験で出題される可能性とは?
広島で起きた記録的な大雨による土砂災害を受けて、土砂災害防止法が改正されたのをご存知でしょうか。 要配慮者利用施設の避難体制の強化を図る為、平成29年6月19日に法改正されています。 近年の水害の増加 ...
宅建業法 第37条関連
2019年度内には、消費税の引き上げが予定されています。
これに伴って、37条書面への消費税額の記載について問う問題が出題されるかもしれません。
例えば、「自ら売主として土地付建物の売買契約を締結したときは、37条書面に代金の額を記載しなければならないが、消費税等相当額については記載しなくてもよい。」等という記述です。
この肢は、実際に2016年度に出題されたことがあります。
売買代金に関わる消費税額は、37条書面への記載事項に含まれますので、注意しましょう。
宅建業法 第47条関連
顧客に対し、「故意に事実を告げない行為」についてや、手付金を貸し付ける行為等は、出題の可能性が高いと思います。
スルガ銀行と結託した不動産業者が、顧客の預金残高を改ざんしたというニュースを目にした人もいると思います。
また、6月に入り、アパート運営で不正融資をしていたTATERUに、業務停止処分が決まりました。
業務停止になるのはどんな時で、誰が処分を下すのか等、テキストで確認しておきましょう。
このような行為は、宅建業法違反だけでは済まない問題ですが、「どんなことをしたら規定違反なのか」という事を周知するためにも、47条からの出題は今後も継続されると思います。
この部分については、テキスト⑩で確認できます。
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都市計画法のピンポイント予想
例年、都市計画法は2問出題される内の1問分について「開発行為」の問題が出題される傾向が続いています。
オリンピック開催も近いので、これに関連した部分について考えておく事も有効な対策になると思います。
つまり、2019年度に高確率で出題されると考えられるのは、都市計画法テキスト④の内容です。
勉強の優先順位は、④と③を高くしておくことで、得点の可能性が高くなるはずです。
1問は開発行為からの出題、もう1問は、テキスト①~③の複合問題だと予想します。
2019年7月25日の新聞に、オリンピックに関連した高度利用の話題が掲載されていました。
都市景観の観点から、長年に渡って高さ制限をしてきた地域で、高度利用が緩和され、超高層ビルが数棟建つことになっています。
オリンピック需要に対応するのは良いのかもしれませんが、閉幕後に取り壊すわけではありませんから、色々と問題視される機会も増えるかもしれませんね。
高度利用についての学習も、試験対策になるかもしれませんので、追記しておきます。
予想の結果(追記)
1問は、用途地域等の基本的知識を問う内容(テキスト②)から出題されました。
高度地区について出題されていますので、ほぼ予想の通りです。
もう1問は、予想通りに開発行為についてで、テキスト④だけ勉強している人でも得点できる内容でしたので、ピンポイント予想としては上々の出来だったと思います。
よって、的中率100%とさせていただきます。
建築基準法のピンポイント予想
建築基準法に一部改正がありましたので、2019年度以降では、改正個所からの出題に警戒が必要だと思います。
以下の法改正記事に、2019年に出題の可能性が高い場所を記載しておきました。
2019年出題注意!と記載されている箇所は、要警戒だと考えています。
-
建築基準法の改正点|2020年度宅建試験範囲
直近で改正された建築基準法の改正点の主要部分について、実際の条文で該当箇所がわかるようにしておきます。(条項の変更や、試験への影響が小さいと思われる部分は省略しています) 赤文字の部分が法改正で改めら ...
昨年の田園住居地域のケースと同様に、この辺りは、複合問題の中に織り込まれる可能性が高いと考えています。
また、レオパレス21の施工不良問題に関連し、建築基準法の違反事項(界壁や防火等)を問う設問も出題の可能性が高いと考えています。
6月に入り、ダイワハウスでも型式適合認定に関する違反が発覚しました。
型式適合認定や、防火性能に関連する問題等に注意が必要だと思います。
-
ダイワハウスの不祥事を正しく理解するための記事
レオパレス21の不祥事に続き、住宅メーカーの不祥事が相次いでいますね。 このような事例がまた増えてしまうのは、とても残念でなりません。 特に、ダイワ(大和)ハウスについては、信頼の厚い会社だと認識して ...
予想の結果(追記)
事前の予想では、改正箇所からの出題を警戒する事と、防火や界壁関連の問題を予想していました。
問17では、テキスト⑦で「2019年度改正ポイント」として挙げていた第64条からの出題がありました。
また、問18では、テキスト③で「2019年度改正ポイント」として挙げていた但し書き道路についての出題がありました。
建築基準法については、少し難しい肢も散見されましたので、1問しかとれなかったという人も多かったかもしれません。
予想的中率としては、70%といったところでしょうか。
農地法のピンポイント予想
農地法は、平成30年11月に一部改正がありました。
ピンポイント予想としては、以下の5項目からの出題を予想しています。
- ビニールハウス等の施設にコンクリート敷設をするときには、事前に農業委員会に届け出なければならない。
- 農作物栽培高度化施設に認定されない場合、転用扱いになってしまう場合がある。
- 農作物栽培高度化施設に認定されてから、長期間放置すると勧告を受ける。
- 市街化区域内の特例(4条・5条であらかじめ届け出して転用)
- 3条許可で許可が不要で、届け出だけはしなければいけないケース
予想の結果(追記)
農地法は、新しい分野からの出題はありませんでした。
5つ挙げていた項目の内、最後の2つがそのまま出題されています。
この部分だけで1問分取れてしまう内容でしたので、一応は的中です。
土地区画整理法のピンポイント予想
土地区画整理法は、直近の試験では基本的な定義等に関するものが多かった印象があります。
「そろそろ」、という感覚にどれだけの根拠があるかは不明ですが、2019年度は以下の部分からの出題を予想します。
- 仮換地
- 換地処分
ヤマをはって試験に臨む人は、土地区画整理法の無料テキストの、「仮換地」と「換地処分」を重点的に暗記しておくと良いと思います。
予想の結果(追記)
予想していた箇所から出題され、100%的中でした。
国土利用計画法のピンポイント予想
国土利用計画法は、複合問題として出題される年度もあります。
この点については予測不可能なので、普通に1問分として出題されたことを想定して予想します。
近年の傾向から見て、大きな変化は無いと思われますので、以下の4項目を予想します。
- 相続・贈与等による取得は、事後届出が不要であること
- 国等が取引相手の場合は、事後届出が不要であること
- 勧告を無視すると、それを公表されることがあること
- 注視地域は、事前届出必要であること
予想の結果(追記)
本試験では、相続についてと、一方が国の場合について出題されましたので、的中と言って良いと思います。
また、全ての肢は、当サイトの無料テキストの中で赤文字等で注意喚起していた箇所から出題されています。
他の記事の予想も合わせてご覧になっていた方々は、問題なく解答できたはずです。
区分所有法のピンポイント予想
正直なところ、区分所有法の予想は全く自信がありません。
良く出ているところはあるものの、広い範囲の中から1問しか出題されないからです。
あえて予想をしてみるなら、「議決権」に関する問題ではないかと考えています。
勉強時間が足りなくなった場合等は、過去問集で議決に関する問題を優先して勉強すると良いかもしれません。
予想の結果(追記)
2019年度の本試験では、上記の通り、議決権についての問題が出題されました。
それほど自信はなかったのですが、結果的に100%的中でした。
当サイト利用者の方々に貢献できてよかったです。(笑)
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不動産登記法のピンポイント予想
これも予想が難しく、的中するかは自信がありませんが、所有権保存登記、仮登記、表題登記等からの出題を予想します。
地面師やブラック家主等についてのニュースを目にすることが増えましたので、これに関連した設問ではないかと考えています。
予想の結果(追記)
2019年度の本試験問題は、表題登記と、登記官の職権に関する出題でした。
表題登記からの出題は的中です。
また、登記官が申請者に疑わしい部分がある際の対処について出題されましたので、これも的中と言って良いと思います。(第25条)
的中率は70%といったところでしょうか。
借地借家法のピンポイント予想
借地借家法からは、定期借地権(38条含む)に関連する問題を予想します。(1問)
もう1問分については、民法との複合問題で期間について問うものを予想します。
具体的には、一時使用(民法適用)の場合と、借地借家法適用の場合を判断させるような内容です。
その他、注意が必要だと思うのは、造作買取請求権や、転借人との対抗力等です。
当サイトの過去問集で学んでいただければ、ポイントがつかめるように解説してあります。
予想の結果(追記)
2019年度本試験では、上記の通りの出題となりました。
100%的中と言って良い予想だったと思います。
当サイトの無料模試と併せて学習していた方々は、得点しやすかったのではないでしょうか。
固定資産税の出題へ備えよう
固定資産税の複合問題として、「特定空き家」の出題にも警戒しておいた方が良いかもしれません。
「空家等対策の推進に関する特別措置法」によれば、以下のようなケースが勧告処分の対象になり、勧告後に何も対処しないままでいると、固定資産税の軽減が受けられなくなります。
1.倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態
2.著しく衛生上有害となるおそれのある状態
3.適切な管理が行われないことにより著しく景観を損なっている状態
4.その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態
固定資産税には、「一定の居住建物がある土地は、固定資産税を1/6にしますよ」という特例があります。
人が住める場所を増やす用途については、税金を緩和しているわけです。
その建物が、空き屋になって誰かに迷惑をかけるような状態になっているのですから、もはや税金の軽減は必要ない状態と言えます。
ですから、特定空き家に認定されて自治体から届いた「勧告書」を無視すると、固定資産税が約6倍になってしまいます。
何らかの形で出題されてもおかしくない社会常識ですので、頭には入れておきましょう。
わからない問題への対処法
最後に、過去問や模試の段階から意識しておくと良い事をお教えしておきます。
もしも、解けない問題(難問)に直面した時の対処法についてです。
わからない問題だったとしても、今までに勉強した法令知識を活かすことを考えてください。
法律の趣旨等を考える力は、勉強量に比例する部分があります。
ですから、「なんとなく違う気がする」という感覚でも当てずっぽうよりは良いのです。
不正解になるにしても、自分の意思によって決断した失敗であるべきだと思います。
本試験では、「わからない問題は全て特定の番号にする」等と決めてしまう人もいますよね。
これって、すごく勿体ない行為だと思いませんか?
せっかく勉強してきたのですから、少しでも自分で考えて、可能性の高い肢を選んでほしいと思います。
個人的な意見ですが、このような対策は、たいして勉強をしていない人のやる行為だと思います。
当サイトのテキストでは、法令の趣旨や考え方を意識した解説をしてきたつもりです。
普段から、問題を解くときには、テキストに書いてあった些細な部分まで思い出してみる努力をしてみてください。
考えて回答した問題が正解なら、たとえ確信がなかったとしても「たまたま」ではありません。
「なんとなく」とか「多分」という感覚で回答していたとしても、それは勉強の経験から発動した感覚ですから、あなたの実力なのです。
勿論、全て確信をもって回答できるレベルになることが望ましいですが、そう簡単にはいかないものですよね。
ですから、日頃から総合的に考える訓練と意識が大事だと思います。
パスワード管理について
2018年12月10日~2019年8月2日までの期間、アンケートにご協力いただいた方々にだけ公開していました。
たくさんの方々にご協力いただき、大変感謝しております。
皆さんの勉強の様子や、当サイトへの感想をお伝えいただき、とても励みになりました。
アンケート内容を受けて作成した記事もいくつかありますし、大きな意味があったと感じています。
8月まで非公開にした理由は、サイト利用者へ優先したい気持ちもありますが、「試験問題の完成時期」を考慮したこともあります。
そもそも、予想が的中するかどうかも分かりませんが、「可能性」や「確率」を考える事は重要ですよね。
自分が問題作成者だったとして、ネットで上位表示されているサイトに試験問題が予想されていたら、「ここからは出さない方がいいかもな」等と考えるかもしれません。
8月まで隠しておけば、このような心配は不要ですよね。
それに、早い段階でアンケートに参加した人達は、これから目にする受験生達よりも早く情報を手にすることができたはずです。
やはり、アクションを起こした人が得をするべきですよね。
あとは、予想が当たることを願うばかりです。(笑)
合格した方は、是非コメントしてください。
一緒に喜べるのを楽しみにお待ちしています!
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宅建サイトの出題予想の的中率を集計してみた
試験直前での勉強が遅れている人は、ある程度の的を絞っていく必要が出てきますよね。 そこで、当サイトでは「どこから出題されるか」を予想し、博打的にラストスパートをかけるための予想記事を書いていました。 ...
まとめ|テキストの紹介
これまでの宅建民法の試験勉強は、行政書士や司法書士での受験経験がある人等は別として、法律初心者はあまり範囲を広げない方が良いと言われてきました。
しかし、2018年度の合格基準を見て、そうもいかなくなってきたと感じます。
今後は、民法についても効率的に勉強するしかありません。
優先順位をよく考えて、各自の判断で早めに勉強範囲を決定しましょう。