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宅地建物取引業法 第五章 独学用テキスト⑩

この記事は、宅地建物取引業法 第五章 独学用テキスト⑨の続きです。

第47条から第64条までをまとめています。

意味を理解しながら、読み通してみてください。

 

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宅地建物取引業法 第五章

宅建業法 第五章の後半には、指定流通機構保管機関についての取り決めが記載されています。

しかし、ここは試験には出題される可能性が高い部分なので、このテキストには載せません。

 

出題されることもありますが、後回しにすべき箇所ということです。

他の頻出箇所を優先し、ここは捨てる選択をしても良いと思います。

満点を目指す人は別として、得点源として考えるには非効率です。

 

指定流通機構や保管機関についての取り決めについては、過去問で学習し、そこだけ覚えたほうが効率的です。

条文による学習よりも、過去問で必要事項だけ確認しておく程度でOKです。

 

営業マン
以下の内容を、優先的に学びましょう

第47条

業務に関する禁止事項 

2019年 連続出題

宅地建物取引業者は、依頼者に対して、不当に高額な報酬を要求する行為をしてはならない。

不当な要求をしただけで違反となります。(報酬を受け取っていなくても違反)

報酬額の制限違反は、30万円以下の罰金となります。

不当に高額な報酬の禁止違反の場合、1年以下の懲役もしくは50万円以下の罰金またはこれの併科の可能性があります。

 

契約の締結を誘引するような行為とか、手付金を分割にするといった事も不当な要求に該当し、違反行為になります。

手付の分割払いの提案をする、手付金貸与とみなされる行為等の信用の供与や、無理に買わせようとする行為等は、全て規定違反だと考えればOKです。

 

顧客に対する迷惑行為についても、施工規則等で規定違反とされています。

以下のような行為は、全て規定違反です。

  • 将来の環境や交通について、断定的な情報を提供する
  • 故意に事実を告げない行為
  • 判断に必要な時間を与えず、即決を迫る
  • 必要な業者情報等を告げず勧誘する行為
  • 購入しない意思を告げられた後の勧誘行為
  • 迷惑となる可能性が高い時間帯の電話営業
  • 深夜・長時間による勧誘行為

これ以外の部分は試験には出にくいので、過去問で出題傾向をチェックする程度でOKです。

正確に覚えるというよりは、規定違反行為の感覚を掴んでおくという程度の勉強で、正解できる問題が多いと思います。

 

第47条の三

2020年改正ポイント

(宅地建物取引業の業務に関し行った行為の取消しの制限)

第47条の三

宅地建物取引業者(個人に限り、未成年者を除く。)が宅地建物取引業の業務に関し行った行為は、行為能力の制限によっては取り消すことができない。

 

個人で未成年者の場合には、行為能力の制限によって取り消しすることができますので、注意しましょう。

 

第48条

2019年出題有

証明書の携帯義務

宅地建物取引業者は、国土交通省令の定めるところにより、従業者に、その従業者であることを証する証明書を携帯させなければ、その者を業務に従事させてはならない。

従業者は、取引の関係者の請求があったときは、前項の証明書を提示しなければならない

 

特に難しい部分もないので、ほぼ条文の通りに掲載しました。

要するに、社員証を持たせなさい、という事です。

不動産は高額な取引をする仕事なので、どこの会社の人なのかを常に証明できるようにしておくべきだという趣旨です。

提示を請求されたら、これを拒むことができないことを覚えておきましょう。

 

過去問対策

□従業員が証明書を忘れたとき、または紛失した場合に、名刺や社章で証明することはできない。

□宅地建物取引士である場合でも、従業員証明書は携帯しなければならない。

□業者間取引においても同様に義務が発生する。

□会社の代表者や非常勤役員なども従業員証明書の携帯はしなくてはならない。

 

従業者名簿の備え

宅地建物取引業者は、国土交通省令で定めるところにより、その事務所ごとに、従業者名簿を備え、従業者の氏名、従業者証明書の番号その他国土交通省令で定める事項を記載しなければならない。

宅地建物取引業者は、取引の関係者から請求があったときは、従業者名簿をその者の閲覧に供しなければならない。

※閲覧に供す=見れるようにしておくこと

 

改正ポイント

これまで、従業者の住所は名簿の記載事項でしたが、従業者の個人情報保護の観点から、住所については削除されることになりました。(第48条第3項)

第22条の4と、第35条4項に規定されている宅地建物取引士証の提示の際、住所欄が見えないようにシール等を貼った状態で提示しても差し支えありません。(国土交通省による運用基準)

国土交通省令で定められた記載事項は、以下の通りです。

  1. 従業者の氏名 ※改正で住所は除外
  2. 従業者証明書番号
  3. 生年月日
  4. 主たる職務内容
  5. 取引主任者であるか否かの別
  6. 事務所の従業者となった年月日
  7. 従業者でなくなったときは、その年月日

 

過去問対策

□従業者名簿の保存期間は、最終の記載をした日から10年間

□閲覧方法は、端末上に表示する方法でも行える

□帳簿は必ず閲覧させる義務はなく、請求があった時だけ

第49条

帳簿の備付け

宅地建物取引業者は、国土交通省令の定めるところにより、その事務所ごとに、その業務に関する帳簿を備え、宅地建物取引業に関し取引のあった都度、その年月日、その取引に係る宅地又は建物の所在及び面積その他国土交通省令で定める事項を記載しなければならない。

2019年出題有

過去問対策

□条文記載の事項の他に、取引形態の別報酬の額取引に関する特約その他参考となる事項を記載します。

これらは、試験対策上重要な記載事項です。

□帳簿の保存期間は、帳簿の閉鎖後年間です。

□従業者名簿の場合と違い、帳簿は閲覧に供す必要がない

 

ポイント

取引があったら、その都度、営業事務等が記録を帳簿に付けて、何かあった時の為に備えるということです。

後のトラブルを想定した時、特約内容等も重要ですよね。

要点になる部分は、全て記載事項だと考えれば、判断しやすいでしょう。

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第50条

標識の掲示

宅地建物取引業者は、案内所・展示会場等、事務所以外の場所ごとにも、見やすい場所へ標識を掲げなければならない。

法令では、「事業所等及び事業所等以外の国土交通省令で定める場所ごとに」という表現になります。

2019年出題有

ポイント

専任の取引主任者を設置すべき場所のときは、標識に専任の取引主任者の氏名を併記しなければなりません。

また、専任の取引主任者を置く必要のない案内所の標識には、クーリングオフの適用がある旨の表示をしなければいけません。

 

また、以下のような定めもありますので、軽く目を通しておきましょう。

宅地建物取引業者は、国土交通省令の定めるところにより、あらかじめ、第三十一条の三第一項の国土交通省令で定める場所について所在地、業務内容、業務を行う期間及び専任の宅地建物取引士の氏名を免許を受けた国土交通大臣又は都道府県知事及びその所在地を管轄する都道府県知事に届け出なければならない

営業マン
現地に案内所を設置して契約の申込みを受けようとする場合などは、その業務を開始する前にあらかじめ届出をしなければならないという事です

 

第50条の二

一任代理等の特例

宅建業者が取引を行う時には、媒介契約等を締結して依頼をされる必要があります。

ですから、契約も無く全てを一任されるということは原則としてありませんよね?

しかし、信託会社などに任せた資産についての取引には、証券化されたものもあります。

 

このような資産は、いちいち契約を締結していられない事情があります。

そこで、認可を受ければ、特例的に媒介・代理契約等を締結しないで一任代理できるという事が書いてあります。

試験には、あまり出題されないので、ここは読み流すだけでOKです。

第五章の二 宅地建物取引業保証協会

第64条の四

一の宅地建物取引業保証協会の社員である者は、他の宅地建物取引業保証協会の社員となることができない

2 宅地建物取引業保証協会は、新たに社員が加入し、又は社員がその地位を失つたときは、直ちに、その旨を当該社員である宅地建物取引業者が免許を受けた国土交通大臣又は都道府県知事に報告しなければならない。

3 宅地建物取引業保証協会は、社員が社員となる前(第六十四条の八第一項の規定により国土交通大臣の指定する弁済業務開始日前に社員となつた者については当該弁済業務開始日前)に当該社員と宅地建物取引業に関し取引をした者の有するその取引により生じた債権に関し同項の規定による弁済が行なわれることにより弁済業務の円滑な運営に支障を生ずるおそれがあると認めるときは、当該社員に対し、担保の提供を求めることができる。

要約すると、宅建業者は、複数の保証協会には入れないという事です。

そして、保証協会の社員ではなくなった場合には、消費者が救済されない期間が短くなるようにする必要がありますから、「直ちに」免許権者へ報告することになっています。

 

第64条の五

苦情の解決

2018年度出題有

ここでは、保証協会の業務等について規定しています。

正確に暗記するというよりは、赤文字を意識して理解しておくという程度で充分だと思います。

条文を掲載しておきますので、一読しておいてください。

宅地建物取引業保証協会は、宅地建物取引業者の相手方等から社員の取り扱つた宅地建物取引業に係る取引に関する苦情について解決の申出があつたときは、その相談に応じ、申出人に必要な助言をし、当該苦情に係る事情を調査するとともに、当該社員に対し当該苦情の内容を通知してその迅速な処理を求めなければならない

2 宅地建物取引業保証協会は、前項の申出に係る苦情の解決について必要があると認めるときは、当該社員に対し、文書若しくは口頭による説明を求め、又は資料の提出を求めることができる

3 社員は、宅地建物取引業保証協会から前項の規定による求めがあつたときは、正当な理由がある場合でなければ、これを拒んではならない。

4 宅地建物取引業保証協会は、第一項の申出及びその解決の結果について社員に周知させなければならない

営業マン
社員とは、保証協会に加盟している宅建業者のことです

 

第64条の八

営業マン
条文の重要部分だけ要約します

保証協会の社員と取引をした者は、その取引により生じた債権に関し、当該社員が社員でないとしたならばその者が供託すべき営業保証金の額に相当する額の範囲内において弁済を受ける権利を有します。

 

つまり、営業保証金を供託していた場合と同じ額の範囲内で弁済を受けられるという事です。

保証協会の弁済業務保証金は、本店が60万円、支店が一カ所につき30万円です。

仮に、90万円の保証金を納付していた宅建業者の場合なら、債権者は1,500万円まで弁済を受けることができるという事です。

 

権利を有する者がその権利を実行しようとするときは、同項の規定により弁済を受けることができる額について当該宅地建物取引業保証協会の認証を受けなければならなりません。

 

保証協会は、権利の実行があつた場合においては、法務省令・国土交通省令で定める日から二週間以内に、その権利の実行により還付された弁済業務保証金の額に相当する額の弁済業務保証金を供託しなければなりません。

第64条の九

弁済業務保証金分担金の納付等

次の各号に掲げる者は、当該各号に掲げる日までに、弁済業務保証金に充てるため、主たる事務所及びその他の事務所ごとに政令で定める額(主たる事務所は60万円、支店は一つにつき30万円の弁済業務保証金分担金を当該宅地建物取引業保証協会に納付しなければならない。

一 宅地建物取引業者で宅地建物取引業保証協会に加入しようとする者 その加入しようとする日

二 第六十四条の二第一項の規定による指定の日にその指定を受けた宅地建物取引業保証協会の社員である者 前条第一項の規定により国土交通大臣の指定する弁済業務開始日の一月前の日

2 宅地建物取引業保証協会の社員は、前項の規定による弁済業務保証金分担金を納付した後に、新たに事務所を設置したとき(第七条第一項各号の一に該当する場合において事務所の増設があつたときを含むものとする。)は、その日から二週間以内に、同項の政令で定める額の弁済業務保証金分担金を当該宅地建物取引業保証協会に納付しなければならない。

2019年出題有

3 宅地建物取引業保証協会の社員は、第一項第二号に規定する期日までに、又は前項に規定する期間内に、これらの規定による弁済業務保証金分担金を納付しないときは、その地位を失う

4 第一項の規定に基づき政令を制定し、又は改廃する場合においては、その政令で、弁済業務保証金の追加の供託及び弁済業務保証金分担金の追加納付又は弁済業務保証金の取戻し及び弁済業務保証金分担金の返還に関して、所要の経過措置(経過措置に関し監督上必要な措置を含む。)を定めることができる。

出題頻度から見て、個人的には赤文字の部分だけ印象に残る精読ができていれば充分だと思います。

過去問で該当箇所が出てきた際に、改めて振り返り、記憶を強くするようなイメージで良いと思います。

この手の問題が出題される際には、正解肢さえ見抜ければ問題なくクリアできることが多いです。

まずは、頻出されている基本事項をしっかり覚えることが先決です。

 

第64条の十

還付充当金の納付等

営業マン
過去に出題されたことがあるので、条文の要約を記載しておきます

宅地建物取引業保証協会は、弁済業務保証金の還付があつたときは、当該還付に係る社員又は社員であつた者に対し、当該還付額に相当する額の還付充当金を宅地建物取引業保証協会に納付すべきことを通知しなければならない。

営業マン
要するに、不足した保証金を納付しなさいという通知です

 

前項の通知を受けた社員又は社員であつた者は、その通知を受けた日から二週間以内に、その通知された額の還付充当金を当該宅地建物取引業保証協会に納付しなければならない。

 

宅地建物取引業保証協会の社員は、前項に規定する期間内に還付充当金を納付しないときは、その地位を失う

 

第64条の14

2019年出題有

第六十四条の十四 宅地建物取引業者は、前条の規定により営業保証金を供託することを要しなくなつたときは、供託した営業保証金を取りもどすことができる

2 第三十条第三項の規定は、前項の規定により営業保証金を取りもどす場合に準用する。

 

第64条の15

社員の地位と保証金

2019年出題有

宅地建物取引業保証協会の社員の地位を失つたときは、当該地位を失つた日から一週間以内営業保証金を供託しなければなりません。

保証協会から抜けたのですから、営業保証金を供託しなさいという事です。

 

まとめ|勉強のコツ

今回の内容は、それほど難しい部分も無かったのではないでしょうか。

後半部分については、予備的に掲載しただけの個所もあります。

 

さっと読んで意味だけ理解したら、すぐに過去問に取りかかって良い部分だと思います。

流し読みの作業は、何回やっても良いと思いますが、基本的には良く出る部分と難解な部分に集中しましょう。

 

第五章は今回で完結し、次回からは「監督」・「罰則」についてのテキストです。

「宅地建物取引業法 第六章 独学用テキスト⑪」

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