宅建独学 法改正

農地法の改正点(2020年度 宅建試験対策)

2019年以降の農地法及び農地法施行規則の一部改正について、試験対策用に変更点をまとめました。

2020年度以降の本試験では、新しい出題形式として出現するかもしれませんので、目を通しておくと良いと思います。

 

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農業用ハウス

まず、今から説明する内容を理解するには、「全面コンクリート張りの農業用ハウス」というものの存在を知る事が必要です。

ビニールハウスをコンクリート張りにすると、地面の水平が容易に得られる等、栽培管理においてのメリットが多々あるそうです。

 

しかし、旧農地法では、「土地に労費を加え肥培管理を行って作物を栽培すること」を耕作の定義としていた為、コンクリートを敷設した施設は耕作用として認められませんでした。

つまり、栽培用で使用していても、転用扱いにされてしまっていたのです。

 

この為、改正前は、ビニールハウス等の農業用施設の底面を全面コンクリート張りにする際は、農地転用許可を受ける必要がありました。

扱いとしては農地でなくなるので、固定資産税が高くなるという問題もありました。

 

改正内容

直近の農地法改正では、新しく第43条と第44条が新設されました。

この中で、「農作物栽培高度化施設」という基準が設けられています。

農作物の栽培の用に供する施設であって農作物の栽培の効率化または高度化を図るためのもののうち周辺の農地に係る営農条件に支障を生ずるおそれがないものとして農林水産省が定めるもの

 

改正後の農地法では、「農作物栽培高度化施設」に認定されることで、転用とはみなされなくなります。

施設の底面をコンクリート又はそれに類するもので覆った場合でも、農作物を栽培する用途のためであれば「耕作」と認められるということです。

 

試験対策としては、コンクリート張り等を行う前に、事前に農業委員会に届け出なければならないという事を覚えておきましょう。

また、農作物栽培高度化施設に認定された後、長期間に渡って農作物の栽培を行わない場合には、農業委員会から「栽培を行うべき勧告」を受けることになります。

 

農作物栽培高度化施設の認定基準については、農業用施設の棟高・軒高・階層、周辺農地の日照状況、排水設備、騒音、付帯施設等から判断されます。

このような細かい規定については、出題される可能性が低いと思いますので、あまり深入りする必要はないでしょう。

 

改正条文

(農作物栽培高度化施設に関する特例)

第四十三条 農林水産省令で定めるところにより農業委員会に届け出て農作物栽培高度化施設の底面とするために農地をコンクリートその他これに類するもので覆う場合における農作物栽培高度化施設の用に供される当該農地については、当該農作物栽培高度化施設において行われる農作物の栽培を耕作に該当するものとみなして、この法律の規定を適用する。この場合において、必要な読替えその他当該農地に対するこの法律の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。

2 前項の「農作物栽培高度化施設」とは、農作物の栽培の用に供する施設であって農作物の栽培の効率化又は高度化を図るためのもののうち周辺の農地に係る営農条件に支障を生ずるおそれがないものとして農林水産省令で定めるものをいう。

 

第四十四条 農業委員会は、前条第一項の規定による届出に係る同条第二項に規定する農作物栽培高度化施設(以下「農作物栽培高度化施設」という。)において農作物の栽培が行われていない場合には、当該農作物栽培高度化施設の用に供される土地の所有者等に対し、相当の期限を定めて、農作物栽培高度化施設において農作物の栽培を行うべきことを勧告することができる。

 

2019年11月改正

(農地所有適格法人以外の者の報告等)

第六条の二 第三条第三項の規定により同条第一項の許可を受けて使用貸借による権利又は賃借権の設定を受けた者、農業経営基盤強化促進法第十九条の規定による公告があつた農用地利用集積計画の定めるところにより賃借権又は使用貸借による権利の設定を受けた同法第十八条第二項第六号に規定する者及び農地中間管理事業の推進に関する法律第十八条第七項の規定による公告があつた農用地利用配分計画の定めるところにより賃借権又は使用貸借による権利の設定又は移転を受けた同条第五項第四号に規定する者は、農林水産省令で定めるところにより、毎年、事業の状況その他農林水産省令で定める事項を農業委員会に報告しなければならない

2 農業委員会は、次の各号に掲げる場合に該当すると認めるときは、その旨をそれぞれ当該各号に定める者に通知するものとする。

一 農業経営基盤強化促進法第十九条の規定による公告があつた農用地利用集積計画の定めるところにより賃借権又は使用貸借による権利の設定を受けた同法第十八条第二項第六号に規定する者が同条第三項第三号に掲げる要件に該当しない場合その他の農林水産省令で定める場合 同法第十二条第一項に規定する同意市町村の長

二 農地中間管理事業の推進に関する法律第十八条第七項の規定による公告があつた農用地利用配分計画又は前号に規定する農用地利用集積計画(同法第十九条の二第一項の規定により農業経営基盤強化促進法第十八条第三項第四号の同意があつたものに限る。)の定めるところにより賃借権又は使用貸借による権利の設定又は移転を受けた農地中間管理事業の推進に関する法律第十八条第五項第四号に規定する者又は農業経営基盤強化促進法第十八条第二項第六号に規定する者が農地中間管理事業の推進に関する法律第十八条第五項第四号又は農業経営基盤強化促進法第十八条第三項第三号に掲げる要件に該当しない場合その他の農林水産省令で定める場合 農地中間管理機構

(令元法一二・追加)

 

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まとめ

法改正があった際には、宅建の試験に必要な範囲の知識を見極めることが大切です。

不動産取引において必要な知識としては、農地の転用をする際にどのような手続きが必要かを知る事が重要です。

 

このような視点で考えると、不動産取引の際、コンクリートを布設したビニールハウスが「農地」なのかを判断できるようにしておく必要はありそうですよね。

「転用に該当するかどうか」を問うような出題も考えられますので、注意しましょう。

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