Windows7やOfice2010版のサポートが、2020年1月までで終了します。
この影響で、パソコンの買い替えを検討する人が増えてくると思いますが、CPUの性能についてよく分らない人も多いのではないでしょうか。
カタログを見ると、「コア」・「AMD Ryzen」・「Intel Optaneメモリー」等、色々な言葉が出てきます。
この記事では、パソコン選びの際に役立つCPUの基本知識についてまとめておきたいと思います。
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パソコンの選び方
自分に合ったパソコンがどのメーカーのどの商品なのか適切に判断するのは難しいですよね。
これを考える上で大切なのが、「何に使うか」という部分です。
そして、「何に使うか」に合わせて理想の「処理速度」を検討すると良いと思います。
用途と速度は、パソコン選びの最重要ポイントです。
メーカーや価格等は、その後で絞っていけば良いと思います。
CPUの種類を検討する際にも、用途は非常に大事です。
パソコンの用途は、大きく分けて以下の2つです。
- ゲームや専門ソフト等を良く使う(動画系の閲覧重視)
- インターネット閲覧とOffice等の基本的なソフトだけを使う(軽作業重視)
動画系と軽作業系で、CPUの選び方が少し変わります。
それでは、CPU用語の意味と合わせて後述していきますね。
コアって何?
CPUの表示では、「Core」という表示を見かけますよね。
まずは、この意味を説明しておきます。
コアというのは、データ処理を行っている部分なのですが、同時にいくつもの処理をするには限界があります。
何かのソフトを起動させつつ、違う作業も進めるといった事をしようとすると、フリーズしてしまうわけです。
そこで、コアの数を増やすことで、同時に処理できる仕事(データ処理)量を増やす必要が出てきます。
動画系の使用が多い人は、コアの数は多い方がスムーズなわけです。
会社での仕事で例えると、1課しかなかった部署の人員を増やして4課まで編成するようなイメージです。
それぞれの課で色々な仕事を分担できるようになるので、組織が大きい程、たくさんの仕事ができるということです。
長らく、4コアCPUが主流でしたが、最近では6コアCPUが登場してきました。
写真や動画等の編集作業が多い人は、6コアCPUにするとストレスが無いと思います。
i3・ i5・ i7の違い
カタログ等のCPU性能欄を見ると、Coreの横には、「i3」・「i5」・「i7」といった表記がありますよね。
これは、インテルのCPUの性能( i シリーズ)の違いを表しています。
「Pentium」や「Celeron」は、Core iシリーズより前の旧型プロセッサーです。
CPUについては、「世代」という言葉もよく目にすると思いますが、これは車の年式のようなものだと思ってください。
同じ車種でもマイナーチェンジ等をして、性能が変わるという事です。
- 「Core i3」は、コア数が2つです。(第8世代ではコア4つ)
- 「Core i5」は、コア数が4になります。(第8世代ではコア6つ)
- 「Core i7」は、コア数が4で、i5よりも性能が高いです。(第8世代ではコア6つ)
スレッド数とは?
CPUには、コア数に関連して、「スレッド数」という言葉も目にすることがあると思います。
スレッド数とは、OSがそのパソコンのコア数を「何個だと判断するか」を表しています。
実際のコア数が2でも、OSに対して4つで認識させるというような技術があるので、このような表記が必要になった経緯があります。
このように、1つのCPUコアを疑似的に複数のコアとして扱う技術のことを、Intelでは、「ハイパースレッディング(HTT)」と呼び、AMDでは「SMT」と呼んでいます。
スレッド数が多いCPUであるほど同時処理能力は高いものとなり、「Core i7」では、スレッド数が8(第8世代では12)になります。
「Core i5」のスレッド数は4(第8世代では6)ですから、こうして比較すると性能差が見て取れます。
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AMD Ryzenって何?
プロセッサーメーカーといえば、やはりインテルが有名ですよね。
しかし、AMDも、インテルと同じようにプロセッサーメーカーとしては老舗なんです。
つまり、AMDは、プロセッサーメーカーの名前だったわけです。
そして、Ryzenは、AMDの開発したプロセッサーの名称です。
AMDは、ゲーム機や航空機のプロセッサーに多く採用されていて、信頼性も申し分ないプロセッサーメーカーです。
しかも、基本性能としては、グラフィック面でCore i7を上回っています。
ですから、オンラインゲーム等でのパソコン使用頻度が高い人には、AMD Ryzen搭載のパソコンがオススメということになります。
SSDの意味
パソコン内のデータは、CPUに転送されることで処理されますよね?
転送されてからの処理速度については、CPUの性能にかかってきます。
ですから、転送する際のスピードが遅ければ、いくらCPUが速くても総合的な処理時間が短縮できない場合もあります。
つまり、パソコンを高速化するには、素早く転送データを見つけてCPUに転送できる機能が不可欠だということです。
そして、これを実現するために開発されたのがSSDです。
従来は、HDDが保存されているデータを探す仕組みを採用されてきました。
これに対し、最近の最新機種では、SSDがHDDの代わりを果たすタイプが出ているのです。
SSDとHDDの具体的な違いは、図書館に例えると分り易いです。
図書館の受付係がCPUだと思ってください。
そして、あなたはその受付係(CPU)に本(データ)を探させるユーザーです。
HDDの場合、受付係がいちいち本棚まで移動しては受付に本の候補を運んでくるような作業をしています。
忙しく動き回っては、何冊もの本を出し入れしているようなイメージです。
これに対し、SSDは、受付係の机の上に高性能端末が置いてあり、画面上で検索指定するだけで自動的に目当ての本が取り出せるようなイメージです。
瞬間的に本が手に入るので、殆ど無駄がありません。
SSDは、ピンポイントでデータへアクセスできるので、駆動部分がありません。
この為、HDDに比べ、静音性や耐衝撃性でも優れています。
欠点としては、まだ保存できる容量が少ない事です。
インテルOptaneメモリー
SSDは、高速でデータの転送が可能ですが、保存できる量がHDDよりも少ないのが現状です。
そこで、インテルは、HDDにOptaneメモリーという装置を付けて、HDDを進化させた転送方式を開発しました。
分り易く言うと、先程の図書館の受付係にサイドテーブルを設置してあげて、よく借りられる本を手元に置いておけるようにしたような感じです。
Optaneメモリーにプログラムやデータを自動蓄積(キャッシュ)できるので、2回目からはHDDではなく、Optaneメモリーから直接取り出せるという理屈です。
HDDとSSDの「いいとこ取り」の発想で、多くのデータを素早く起動させるという要望を叶える技術です。
メモリ容量について
最近のパソコンは、ノートパソコンでもメモリー4GBが標準になっています。
パソコンのメモリは、人間の脳で例えると「短期記憶」のような感じです。
一夜漬けで暗記できる量が増えるので、色々なことがスムーズにいきます。
一時的に記憶できる暗記量が多ければ、何度も元のデータと行き来する必要がないので、素早く処理判断ができるという事です。
長期記憶にして保存したい場合には、長期記憶用の場所を使用します。
最近のWEB上には、動画素材も多いですし、パソコンが一時的に記憶しなければならない情報量が増えていますので、4Gでも物足りないと感じるようになっていくと思われます。
コア数が多いCPUを選ぶ場合、必要とするメモリ量も増えますので、メモリ8G以上のパソコンを選ぶことをオススメします。
パソコン購入のコツ
ここまでのお話で、たいぶCPUについて理解できたと思います。
これで、自分に合ったパソコン像がかなり見えてきたのではないでしょうか。
ここからは、パソコン購入のコツと手順をおさらいしながら、少し細かいアドバイスについてもご紹介しておきますね。
- 今後のパソコンの用途を考える
- 搭載するCPUの性能を決める
- HDDかSSDかを決める
- メモリ容量を決める
- Officeの搭載を検討する
- メーカーを決める
パソコンの購入手順
以下、自分にピッタリのパソコンを購入するための思考順序です。
パソコン用途について
今までの使い方については瞬時に想像できると思いますが、今後の用途については不透明な部分もありますよね。
例えば、数年以内に子供をつくる予定があるとか、最近になって新しい趣味ができたといった人等は、パソコンの使い方が今までとは一変するかもしれません。
Microsoftは、OSのメジャーアップグレードで利益を得る従来のビジネスモデルを捨て、配布型のビジネスモデルへと変貌させる方針を打ち出しています。
今後は、OSの進化も落ち着いて、Windows10をアップグレードし続ける事になりそうです。
次のパソコンは、今までよりも長く使用することになる可能性もあります。
パソコンのスペックも高くなりましたし、OSも長期安定するとなると、5年以上使用することを前提に検討する必要があると思います。
CPU性能の選別
動画系の用途が多い場合、AMD Ryzen搭載のパソコンを中心に考えていけば良いと思います。
軽作業系の用途の場合は、どの程度のサクサク感を求めるかによります。
簡単な目安としては、コア数や世代で適当なものを選ぶ方法です。
たまにしかパソコンを使わない人なら、「i3」で十分だと思います。
ロードの待ち時間を嫌う人は、「i5」以上を選ぶと良いです。
長期的な使用を考えるなら、「i7」以降の世代です。
SSDとHDD
スピードを追求する人は、SSD搭載機が良いと思いますが、記憶量に注意して選んでください。
将来的には、SSDの記憶容量が増加していくことになると思いますが、現在はまだHDD型の方が容量が大きいです。
SSD搭載機は、価格的にも高くなりますので悩ましいところですよね。
因みに、HDDでエクセルを開くと約15秒かかる作業が、SSDの場合には約5秒で完了するそうです。(目安です)
メモリ容量
ノート型パソコンの場合、4Gか8Gで選択する事になると思います。
今後のことを考えると、個人的には8Gのものを選んでおくと良いと思います。
Windows10は、これまでのOSよりもメモリー消費量が多く、今後もアップグレードでメモリー消費量が増えていきます。
4Gでも問題はないでしょうが、数年後にはモタつき感が気になるようになるかもしれません。
後から増設できないパソコンタイプもありますし、メモリ部品が高騰する場合もありますから、購入時に長期的な視点で決めてしまうと良いです。
Officeの有無
Officeのソフトが標準搭載しているかどうかで、パソコンの価格が異なります。
最近では、Office365(月額利用タイプ)等もありますので、事前に検討しておきましょう。
旧バージョンのサポートが終了すると、不具合によってデータ復旧ができなくなる可能性もあります。
失っては困るデータを扱う場合には、できるだけ新しいバージョンのOfficeを使用することをお勧めします。
メーカーの選別
デスクトトップかノート型かにもよりますが、メーカーと液晶画面サイズ等を検討するところまでくれば、いよいよ最終段階です。
個人的には、NECのパソコンが最も信頼性が高いと感じています。
何しろ、今まで何台も使用してきたNECのパソコンで、一度も故障したことがないからです。
ある程度スペックの高いパソコンを購入しているからもしれませんが、今後もNECを選びたいと思っています。
Windows10の動作について
Windows10を搭載したパソコンを購入してみた結果、いくつか判明したことがありますので、購入時の参考にしていただければと思います。
まず、使用メモリですが、タスクマネージャーで観察したところ、普通にインターネットを閲覧しているだけでも3.8~4.2GBを使っています。
OSとウイルスバスターだけで、それなりのメモリを必要としているようです。
動画やゲーム等に使用すると、もっと使用料が増えるということです。
つまり、Windows10は、メモリ4GBのパソコンではパフォーマンスを正常に発揮できないと考えた方が良いのです。
メモリは8GB以上のPCを選び、CPUも第八世代以上のものが理想だと思います。
購入先の検討
パソコンの購入先にも色々ありますよね。
過去の経験から、ちょっとしたコツがあると感じた部分について、簡単にご紹介しておきます。
家電量販店
家電量販店では、NECにオリジナルモデルを造らせているケースがあります。
おそらく、NEC以外のメーカーでも製造させているのではないかと思います。(未確認ですが)
カタログに掲載している正規のモデルとは少し違い、微妙に性能等をカスタマイズして特価品等として販売しています。
例えば、高性能モデルのCPUだけを入れ替えて価格を抑えているモデルや、不必要な部分を削ぎ落としたモデル等です。
自分の希望とマッチすれば、とてもお買い得な場合もありますので、チラシ等をチェックしていると掘り出し物に出会えるかもしれません。
NECダイレクト
私の場合、NEC製品しか検討しないので、家電量販店で購入するか、直接WEBでNECから購入するかの二択しかありません。
知らない人もいるかもしれませんので、一応ご紹介しておきますが、NECには「NECダイレクト」というパソコンの通販サイトがあります。
ここでは、型遅れになったパソコン等が安く売り出されることがあります。
自分だけのカスタマイズモデルが欲しければ、必要最低限の装備に組み替えることもできます。
私も、決算セールを利用して、先日購入を終えました。
キャンペーン等による割引もありますので、NEC製品で検討する際には頭に入れておくと良いと思います。
本来、小売店等にとられる利益分が、購入者のメリットとして反映されるかもしれません。
この記事で学んだ情報があれば、上手くカスタマイズできると思います。
画面に従って欲しい機能を選択するだけで、カスタム後の金額が確認できますので、一度試してみると良いと思います。
年末に向けては、納品までの日数が1カ月程度かかることが予想されているそうですので、余裕をもって決めると良いと思います。
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ネット通販の注意点
NECダイレクトでの購入の他、通販でパソコンを購入する際には、思った以上に時間がかかる場合があります。
特に、今後の1年間は、買い替え特需が発生する可能性が高いので、早めに動いておかないとマイクロソフトのサポート終了前での入れ替えに間に合わなくなるかもしれません。
先日、家電量販店のパソコン販売台数が、前年比で30%増を超えていると聞きました。
買い替え予定のある人は、遅くとも2019年の9月頃までには新しいパソコンに買い替えておくのが安心ですね。
まとめ
今回のお話で、CPU、ADM、Core、HDD、Optane、SSD、メモリ等について大体の理解ができたと思います。
基礎知識を活かして、パソコン買い替え時の役に立ててください。
今回の買い替えは、特に大事なターニングポイントになると思いますので、よく考えて良い買い物をしてくださいね。