宅建無料テキスト 都市計画法

都市計画法の無料テキスト②(宅建独学用)

この記事は、「都市計画法の流し読みテキスト①」の続きです。

 



地域地区の説明

用途地域と地域地区の概要を簡単に説明していきますね。

ここは無理に覚えようとせず、まずは意味を理解すれば十分です。

特に重要な部分は、詳しく取り上げていくようにします。

 

とりあえずは、各地域地区をイメージできるようになって、理解を深めやすい状態にしましょう。

複数回の精読後に過去問をやり、言葉に慣れながら自然に覚えていくのが理想です。

過去問で間違えた部分を読み返し、細かく覚えるポイントを掴みましょう。

 

用途地域

用途とは、「使い方」のことですから、土地の使い方を指定されている地域ということです。

工場とか、商業施設等を住宅街に建てるのは、街造りとして良くないですよね?

ですから、その地域に建築して良い建造物や施設を決める必要があり、そのような決まりを付けた地域を用途地域と呼びます。

 

用途地域は、不動産の仕事をする人にとっては日常的に目にするものです。

用途地域の種類は、大きく分けて以下の3つがあります。

  1. 住居系(人が住むのに適した地域)
  2. 商業系(商売をするのに適した地域)
  3. 工業系(工場等を建てるのに適した地域)

その地域に合わせて、細かく土地の使い方を制限することによって、都市計画でイメージした通りの街並みが形成されます。

そこで、この3つを更に細かく分類する必要があるわけです。

では、一つずつ説明していきます。

 

住居系の地域

言い回しに慣れた方が良い部分なので、説明分は条文に掲載されている表現のままにしておきます。

 

第一種低層住居専用地域

低層住宅に係る良好な住居の環境を保護するため定める地域

第二種低層住居専用地域

主として低層住宅に係る良好な住居の環境を保護するため定める地域

第一種住居地域

住居の環境を保護するため定める地域とする

第二種住居地域

主として住居の環境を保護するため定める地域

準住居地域

道路の沿道としての地域の特性にふさわしい業務の利便の増進を図りつつ、これと調和した住居の環境を保護するため定める地域

2019年度出題有

第一種中高層住居専用地域

中高層住宅に係る良好な住居の環境を保護するため定める地域

第二種中高層住居専用地域

主として中高層住宅に係る良好な住居の環境を保護するため定める地域

田園住居地域

農業の利便の増進を図りつつ、これと調和した低層住宅に係る良好な住居の環境を保護するため定める地域

法改正で新設されたばかりなので、試験対策が必要な部分です。

建築基準法の用途制限の勉強の時に詳しく覚えた方が良いと思いますので、ここではどんな地域なのかだけ把握しておきましょう。

高層住居誘導地域

都心に高層住宅の建築を誘導することで、地方から都市部への人口流入を増加させようと言う取組みで指定される。東京都江東区の一部等、全国的にも数カ所しか存在しません。(都市計画法:9条16項)

第1種住居地域、第2種住居地域、準住居地域、近隣商業地域、準工業地域の5つの内のどれかの中にあって、容積率が400%又は500%に定められた地区が対象です。

制限内容は、容積率の最高限度・建ぺい率の最高限度・敷地面積の最低限度の3つ。

ポイント

第一種低層と第二種低層の違いは、主に建物の大きさや高さ等にあります。

詳しくは、建蔽率と容積率の勉強をする際に出てきますので、今は気にせず進みましょう。

住居地域は、低層の地域に比べて防火性能等が高く設定されている傾向があります。

街の環境に合わせて調整できるようになっていると考えてください。

 

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商業系の地域

近隣商業地域

近隣の住宅地の住民に対する日用品の供給を行うことを主たる内容とする商業その他の業務の利便を増進するため定める地域

商業地域

主として商業その他の業務の利便を増進するため定める地域

ポイント

商業地域は、この2種類しかないので覚えやすいですよね。近隣商業地域は、商店街のような、住宅地と駅の間のエリアに多いです。商業地域は、都心部のように高い商業ビル等が立ち並ぶ街並みを想像してください。

工業系の地域

準工業地域

主として環境の悪化をもたらすおそれのない工業の利便を増進するため定める地域

工業地域

主として工業の利便を増進するため定める地域

工業専用地域

工業の利便を増進するため定める地域

ポイント

工場の規模や、騒音・環境汚染の可能性等によってランク分けしていると思ってください。

 

地域地区の種類

特別用途地区

用途地域内の一定の地区における当該地区の特性にふさわしい土地利用の増進、環境の保護等の特別の目的の実現を図るため当該用途地域の指定を補完して定める地区

 

用途地域の中で、更に特別な使い方をする場合に定められます。

環境等に合わせて、効果的な使い方ができるようにするためのものです。

その町の特性に合わせて、微調整するためだと思えば良いと思います。

緩和・制限のどちらも可能です。

用途地域内の区域で、用途地域の指定を補完して定める地区であることを覚えておきましょう。

2019年度出題有

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特定用途制限地域

都市計画区域又は準都市計画区域の中には、用途地域が定められていない場所もあります。

用途地域が定められないということは、区域区分が無い場所ということですので、あまり人がいない場所です。

そんな所でも、例外的に用途を制限する必要がある場合に指定されます。

 

試験では、これを「良好な環境の形成又は保持のため当該地域の特性に応じて合理的な土地利用が行われるよう、制限すべき特定の建築物等の用途の概要を定める地域」と説明してきます。

特定用途制限地域は、用途地域の定められていない場所(市街化調整区域を除く)で指定されるものであることを覚えておきましょう。

 

特例容積率適用地域

平成16年の改正で追加された地域です。

市街地での火災の延焼防止する機能を持つ土地(屋敷林や市民緑地)の容積率を、指定地域内の建造物に移転させることができるもの。

容積率を移転してもらった土地には、以前より高層の建物が建てられるようになる。

空中権で話題になったので、記憶がある人もいるのではないでしょうか。

これにより、老朽化マンションの建て替え等を促進する効果が見込まれています。

 

高度地区又は高度利用地区

高度地区は、用途地域内において市街地の環境を維持し、又は土地利用の増進を図るため、建築物の高さの最高限度又は最低限度を定める地区とする。

2019年度出題有

高度利用地区は、用途地域内の市街地における土地の合理的かつ健全な高度利用と都市機能の更新とを図るため、建築物の容積率の最高限度及び最低限度、建築物の建蔽率の最高限度、建築物の建築面積の最低限度並びに壁面の位置の制限を定める地区とする。

高度地区よりも、高度利用地区の方が、定められる内容が細かいという事を掴んでおきましょう。

これらの地区は、用途地域の中で、更に細かい制限をかける際に指定されるものです。

市町村都市計画によって定めます。

高度利用地区では、以下のような部分を指定できます。

  • 容積率の最低限度・最高限度
  • 建蔽率の最高限度
  • 建築面積の最低限度
  • 壁面の位置

補足

市街地再開発事業住宅街区整備事業は、この地域地区の中で行われます。

建蔽率の最低限度が定められていない理由が気になった方もいるのではないでしょうか。

これは、建築面積の最低限度を定めているので実質的には同じことなのです。

壁面の位置とは、土地境界線から外壁面までの位置を指定するものです。

 

特定街区

2019年度 正解肢

建築物の容積率並びに建築物の高さの最高限度及び壁面の位置の制限を定めるものとされている。

 

簡単に言うと、既定の容積率・建蔽率を無視して超高層ビルを建てられるようにした場所です。

この為、容積率と建物の高さについて最高限度や壁面位置が拡大されます。

利便性や土地活用の必要性が高い場所は、特定街区に指定して有効利用するということです。

 

都市再生特別地区

自由度の高い計画を定めることができるようにした場所のことです。

人が多く利用する場所なので、必要であれば自由に計画できるようにしています。

東京駅周辺や渋谷駅周辺のような場所で定められています。

 

特定用途誘導地区

都市再生特別措置法という法律に基づいて定められる地域のこと。

主に、医療施設、福祉施設、商業施設など都市機能増進施設を誘導する目的で定めます。

既存の制限を緩和させて、有益な施設を誘導します。

 

防火地域又は準防火地域

建物が密集している場所等では、状況に合わせて細かく防火対策をすべきですよね。

そこで、市街地での火災を防ぐために、防火地域と準防火地域の2段階に分けて地域を指定できることになっています。

建物の種類・構造の他、窓ガラスの材質等にも燃えにくい資材を使う必要が出てきます。

防火地域では、かなり厳しい規制がかかります。

余談

建売の用地仕入では、防火地域にある土地は、大抵NGになります。防火の為の建築コストが数百万円高くなるからです。

 

特定防災街区整備地区

老朽化した木造建築物が密集し、延焼防止や避難経路が確保されていない地域で定められる。

学校の近くの密集地等で指定されることもある。

最低敷地面積、壁面の位置、開口率(窓等の大きさ)について基準を満たす建物を建築する必要があります。

 

景観地区

元々は美観地区と呼ばれていましたが、景観法ができたことで改名しました。

美観地区の時には、景観を維持する目的がメインでしたが、景観法では、これからの良好な景観の形成を図るため設定することができる所が大きな違いです。

鎌倉等のように独特の雰囲気と景観がある場所で、地方自治体によって定められ、建物の建築内容等に制限がかけられます。

 

風致地区

要するに、自然を大事にしようという地区です。

自然といっても、都市計画地域内のことなので、大きな公園とか、明治神宮のような場所の事です。

建築物の他、樹木の伐採についても制限されます。

 

駐車場整備地区

駅周辺等、交通量が多い地域の駐車場を整備すれば、渋滞等が緩和します。

すると、人々が利用しやすい街になりますよね。

公営駐車場等がある場所は、この地区に該当している可能性が高いということです。

 

臨港地区

港湾法に基づいて定められる地区です。

港湾周辺には、船舶に関連する施設が多いですから、無作為に建築させないようにする必要があります。

つまり、港湾を適正に管理するための地区です。

 

歴史的風土特別保存地区

京都、奈良等のような歴史的建造物が建立されている地区を想像しましょう。

観光地でもありますし、保存の必要がありますから、当然ながら通常の建築行為等が制限されます。

 

緑化地域

緑地が不足している地域で、新しく建築が行われる際に敷地面積の一定割合以上の緑化を義務付けています。

 

流通業務地区

貨物用施設や倉庫の他、運送業の事務所等について、原則として用途変更が禁止されます。

幹線道路や鉄道の交通施設等も対象。

要するに流通が滞らないように制限をかけている地区ということです。

 

生産緑地地区

農地又は緑地として実際に営農をすることを条件に指定を受けるもの。

固定資産税が農地課税になり、相続税の納税猶予等が受けられる為、主に地主の節税対策として申請されています。

既存の生産緑地の約8割が2022年に期限切れとなることから不動産業界への影響も大きい問題となっています。

 

伝統的建造物群保存地区

城下町、宿場町、門前町、港町等の歴史的価値がある建造物を保存するための地区です。

特に価値が高い建造物の場合には、重要伝統的建造物群保存地区に選定できる。

 

航空機騒音障害防止(特別)地区

成田空港周辺等のような地区です。

病院施設や住宅等、一定の建造物を建築してはいけないことにしています。

また、建築物を建てる時には、防音上有効な構造にしなければなりません。

 

まとめ

今回のテキストは、地域地区の説明だけで終わってしまいました。

現時点では、ここは完全に覚えようとしなくて良いと思います。

重要なのは、過去問です。

過去問でわからない肢が出て来た時や、間違えた箇所だけ正確に覚えるようにしてみてください。

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