この記事では、不動産営業の新人時代に経験した失敗例をご紹介したいと思います。
新人(営業初心者)がミスしやすい部分は、成功のポイントとも言える部分です。
これから営業を目指す人は、あらかじめ意識しておくと良いと思いますので、参考にしていただければと思います。
余計な動き
営業になったばかりの頃は、「余計な物件を見せる」という特徴があります。
顧客に届ける資料にしても、入れなくても良い物件を入れてしまいがちなのです。
資料の量は、多ければ良いわけではありません。
相手の状況によっては、問い合わせ物件のみを届けた方が良い場合もあります。
その選別眼を最初から持っている人はいませんから、最初は上司に教えを乞う事がコツだと思ってください。
そして、物件案内においても、余計な物件を見せる傾向があります。
これも、どの物件を何のために見せるのか、上司とよく相談しておくことが当面のコツになります。
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ニーズの解釈
営業初心者は、顧客の希望条件を一生懸命に反映しようとしてしまいます。
つまり、希望条件と適合率の高い物件をひたすら探そうとするのです。
それの何が悪いのかと思うかもしれませんが、不動産営業マンとしてはダメな動きなのです。
何故なら、お客様の希望を100%叶えてくれる物件など、いくら探しても無いからです。
多くのケースにおいては、家探しの現実を理解してもらい、何と相殺すべきかを顧客に判断させるのが営業の仕事になります。
ですから、顧客の言う事だけを聞いている営業マンは、結果的に顧客の成長を邪魔していることになるのです。
このように、経験者からすると契約にならない動きに見えるのです。
実際にご希望条件にピッタリの物件がある場合も無くはありませんが、大抵の場合はいくつかの妥協が必要です。
庭の広い物件を探すことは、市場の中で検討できる物件を極端に減らす行為です。
この場合なら、偏った希望条件が家探しの遠回りになるという事を理解してもらい、別の優先事項を発生させるのが正攻法というわけです。
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目測の誤差
営業初心者は、経験が浅い為、顧客の購入時期が見えない事があります。
「来月くらいに買うのではないか」と思っていた顧客が、翌週に他社で契約することになっていたりするのです。
完全に目測を誤っていますよね。
まだ買わないと思い込んでいるのですが、良い物件に出会えば即買いたいと思って探している人もいます。
これを逃しているようでは、一人前にはなれません。
目測を誤らないようにするには、ヒアリング技術を向上させるのがコツです。
ヒアリングについては、シリーズ化して記事を書いていますので、「不動産営業が最初にヒアリングすべき事」から読んでいくと良いと思います。
情報が遅い
初心者営業は、物件の知識にも乏しいですよね。
過去にどの辺から物件が出て来たのかも把握できていません。
ですから、情報が遅くなります。
新規物件の情報を掴むのが遅ければ、顧客にお知らせするのが遅れます。
そして、物件案内を他社にとられ、他決してしまうというリスクに繋がっていきます。
下見に行った際には、解体をしている場所等に注目しておく癖もつけておきましょう。
更地を見つけたら、「建売物件になるのか?」という目線で見るようにしてください。
仲間との情報共有も重要ですので、アンテナを高くしておくことがコツになります。
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他決の原因
不動産業界では、他社に契約を取られてしまう事を『他決』と言います。
この原因の多くは、他社の動きに気付かない事にあります。
他社の営業の存在や、その営業の動きに気付いていれば、「自分もその物件を紹介できますよ」等と伝えることができます。
また、他社の営業との友好度が自分よりも高いということを掴んでいれば、巻き返すための知恵が使えます。
価格で勝負するとか、自社物件で勝負する等の対策が打てたかもしれないという事です。
そのような対策をしても、自分からは絶対に買ってもらえそうもないケースに終わることもあります。
そうだとしても、状況がハッキリすれば追客を中断するメリットに繋がります。
中断のメリットについては、「不動産営業のコツ|追客中止の判断基準」をご覧ください。
まとめ
営業初心者が失敗しやすいポイントがクリアできれば、順調に契約へのプロセスを進んで行けます。
不動産営業の仕事では、それほど重要ではないと思えるような事が、意外に重要だったりします。
始めの頃は、変に自信を持ちすぎることなく、経験者の教えに素直に従う事が最大のコツだと思います。
そして、経験を積みながら、そのノウハウを自分向きに改良していく事が大切です。