不動産営業職は、色々な業界から転職して来る人達がいます。
比較的に入れ替わりが激しい業界なので、すぐに辞めてしまう人達が多いという特徴もあります。
辞める理由は色々ですが、入社してみてから予想外の事実を知ったということでしょう。
これから転職等を考える人達にとっては、それが何なのかが問題ですよね。
この記事では、不動産営業をすぐに辞めてしまう人達の心理について、私なりの見解をご紹介しています。
最短で最悪の結果
どんな業種からの転職でも、転職が完了するまでの工程には相当な時間を要します。
求人を探し、履歴書等を用意し、面接を数回受けることになりますから、それなりの時間を費やしていますよね。
しかし、そんなに苦労してまで『入社したい!』と願っていた会社を最短で辞めていく人達がいます。
とても矛盾した動きで、自分が転職に投資した時間と労力に対する最悪の結果です。
なんとか採用されたいと必死で努力した人達が、すぐに真逆の動きをしているのです。
彼等がそのような決断に至るには、何か予想外だった部分があったという事だと思います。
しかも、かなりショックが大きい内容だったことが想像できますよね。
この部分について、少し詳しくご紹介していきたいと思います。
退職理由は恐怖
人が何かから逃げる時、そこには必ず何らかの『恐怖』があります。
彼等は、会社や仕事が嫌になって辞めたわけでは無く、何かが怖くなったのではないかと感じます。
その会社に魅力を感じ、その仕事がしたくて入ってきたのですから、『嫌になる』には早すぎますよね?
そもそも、嫌になるほど働いてもいません。
そんな状態で逃げたくなるという事は、想像していた世界と違ったという『恐怖』が原因だと考えるのが自然だと思うのです。
では、彼等が感じた具体的な恐怖とは何だったのでしょうか。
求人内容とのギャップ
入社して数日で辞めることを決断した人は、「辞めるなら早い方が良い」という結論に至ったという事ですよね?
このような思考になる原因の1つとして、「求人内容と実際の条件等が乖離していた」という可能性が考えられます。
入社後に、これから覚えていく仕事内容の順番を聞かされたり、渡される顧客数や歩合等についての細かい説明を受けて「なんだ、思っていたのと違うじゃないか!」と感じるケースです。
よくあるのは、「もっと反響がもらえると思っていた」等という理由です。
しかし、このような理由で辞めていく人は、単純にリサーチ不足と言わざるを得ません。
聞きたいことがあるのなら、面接の時等にきちんと質問しておくべきですよね。
それに、皆がその条件下で働いているのですから、かなり前向きな(有利でオイシイ)環境を想像し過ぎていただけの事なのではないかと思います。
営業職を目指してやってくる人の中には、自信満々な人も多くいます。
「お客さえ貰えればすぐに契約がとれる自信がある」等と、この仕事を簡単に考えているようなタイプです。
会社は高額な広告費を投じて集客をしていますので、最初から新人に良いお客を渡すわけではありません。
この辺りの事情を知らないで入社してした人がすぐに辞めてしまう例もあると思います。
社風への恐怖
実は、不動産会社では、各支店ごとに労働環境の雰囲気が異なるものです。
これは、管理職をしている人達の人柄や、私道方針等によって形成されていることが原因です。
面接官や会社に対して抱いていたイメージと、支店での労働環境が大きく異なると感じた場合、急に怖くなってしまう人もいますよね。
例えば、たまたま大きな声で怒られている営業マンを見たりしたら、恐怖感が急激に増大するのではないでしょうか。
つまり、「早く辞めないと、もっとヒドイ事が起こる」という恐怖を感じてしまうわけです。
若しくは、仕事内容等を実際に見て、「絶対に活躍できない」という恐怖を感じてしまうこともあるかもしれません。
初めて不動産の書類等を見て、専門用語が飛び交っている現場を目の当たりにすれば、「自分には難しすぎるかも」等と感じてしまうものですよね。
このような一時的な恐怖から、その場所に居続けることがリスクだと感じる心理変化が起こってしまうのだと思うのです。
とにかく、彼等はこのような恐怖を感じ、自分に「ここから逃げろ!!」という最終命令を出したのです。
個人的には、とても勿体ない決断だと思います。
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不動産仲介業界の実態
ところで、彼等が考えた「もっとヒドイ事態」とは何だったのでしょう。
本当に、会社を辞める程の事だったのでしょうか。
私には、到底そうは思えません。
戦国時代の戦で言えば、「退職」は全軍撤退と同じです。
総大将が兵を撤退させるのは、『味方が全滅する可能性』を感じた時です。
例えば、「敵の援軍が来る」とか、「これは罠だ!」等と危機を感じた時です。
つまり、彼等はこれと同じようなレベルで危険を感じたという事です。
しかし、まだ起きていない事の場合、実際には撤退しなくても良かったというケースもあったはずです。
つまり、自分の想像がありもしない恐怖を描き出しているという事です。
想像している事が実際に起きてから撤退すれば良いのですから、まずは「よく内情を確かめる」という姿勢が重要だと思います。
戦とは違って、命にかかわることではありませんから、きちんと判断すべきですよね。
私が見てきた不動産業界
彼等が何を想像して恐怖を募らせたのか、実際のところは分かりません。
実態として、不動産会社にそのような恐怖を感じる側面があるかと考えてみても、私には心当たりがありません。
そんなにヒドイ事が起こる業界なら、私だってとっくに辞めています。
数社の不動産会社に勤めましたが、耐えられないようなヒドイ事態は経験していません。
そこには、普通の会社に存在する程度のストレスがあるだけです。
彼等は、そんな小さな一面を見て、「辛い事がたくさん起きそうだ」等と想像してしまうのだと思います。
たまたま見たワンシーンだけで何かネガティブな想像をしたのではないかと思います。
入社間もない人達に対しては、会社側もある程度の気を使っているものです。
それでも彼等の思考が暴走してしまうのは、リサーチ不足が大きいと感じます。
社会人としての経験が無い人は、特に想像が先行してしまいます。
TVドラマ等で刷り込まれたパワハラシーン等が強く残っているのかもしれません。
入社直後の様子
例えば、不動産営業には物件確認という仕事があります。
最初の数日間は、やれることも少ないので、電話で物件の有無を確認する作業をさせられます。
物件を覚える為にも必要な作業ですが、これは毎日続くわけではありません。
しかし、彼等はそれを知らないので、「こんな事を延々とやらされるんだ」等と考えてしまうのではないかと思います。
大軍を率いている大将が、草陰で動いた小動物に怯えて撤退するようなものです。
また、多少口の悪い上司がいたとしても、意外に普段はイイ人だったりもします。
長く付き合ってみて初めて分かる人柄というものもありますから、社員に対するイメージ等も先入観を捨てて様子を見ると良いと思います。
辞め方が大事
会社を辞める時には、想像や偽の情報ではなく、自分の知識と判断で決断しなければいけませんよね。
せっかく手にしたチャンスを、自分の妄想で台無しにするのは勿体ない事です。
冷静に考えて「この会社はおかしい」と確信したのなら、私も早く辞めた方が良いと思います。
問題なのは、何もおかしくないのに辞めるケースです。
このようなミスを犯さない為には、事前に業界の事を知っておく事が非常に有効です。
最初はどんな事をやらされて、それがいつまで我慢すれば良いのか、といった情報です。
辞め方については、次の会社を探す際にも関係してきます。
しっかりと面接官に説明できるだけの情報とプロセスを持つことが将来に繋がります。
「事前に聞いていた条件と違ったので辞めました」等という理由では、説得力がありませんし、勿体ないことです。
次に勤める会社の採用担当者が「それなら辞めても仕方ないね」と思うようなエピソードを持って辞めて欲しいと思います。
まとめ
当サイトでは、初心者営業や転職者が不安に感じる事柄を、体験談から記事にしてあります。
一つでも多く知っておくことで、恐怖は緩和され、正しい判断ができると思いますので、転職活動に活用してください。
不動産営業を目指している人には、転職のカテゴリーがオススメです。