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不動産営業 思考のヒント

不動産営業の顧客プロファイリングと予知能力

不動産営業職では、一定の顧客プロファイリングは欠かせないものです。

実際の事例から、不動産営業がどのような顧客プロファイリングを行い、業務に活かしているのかをご紹介します。

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顧客プロファイリングとは

プロファイリングとは、一定の犯罪統計データを基にした心理・行動分析の事です。

犯罪捜査で用いられる言葉ですので、映画やドラマ等でよく耳にしますよね。

要するに、プロファイリングは犯人像を特定するための分析です。

 

営業職の多くは、このプロファイリングに似た分析を顧客に向けています。

当然、専門家レベルではありませんが、皆プロとして必死に分析を続けていくのです。

統計的な観点で顧客像を分析することで、契約できる可能性が高まります。

この為、多くのベテラン営業が顧客プロファイリングを行っています。

 

プロファイリングの種類

基本的に、顧客分析には過去の統計情報が必要になります。

しかし、統計を持っていない新人でも、稀に天才的な分析力を持つ人がいます。

急成長を遂げるタイプの人は、このような能力に長けているのでしょう。

 

また、新人営業とベテラン営業の分析は、異なる種類のものです。

顧客の分析方法には、2種類の方法があるからです。

過去の統計が必要な統計分析と、目の前の材料から判断する情報分析の2種類です。

それぞれの特徴について、具体的な例で説明していきましょう。

 

統計分析での考え方

統計分析は、過去の経験を統計情報として用いた分析方法です。

例えば、郊外の不動産屋に、ベンツ等の高級外車に乗った顧客が来店したとします。

あまり高級車に乗る人がいないような地域です。

 

私の統計分析では、このようなケースは「相手にしない方が良い」と結論付けます。

余裕資産で外車に乗るような資産家は、そもそも郊外の建売住宅を購入しません。

買うとしたら、都内の高額物件です。

郊外で外車に乗る人が建売を求める場合、単なる車好きか、見栄っ張りの可能性が高いでしょう。

 

つまり、残債が残っていて、手持ち資金も少ない可能性が高いのです。

これでは、住宅ローンが組めるかどうかも疑問です。

初見で判断すれば、来店客が欲しい同僚が喜んで代わってくれます。

自分の分析を信じて、反響の順番を入れ替えてもらうわけです。

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情報分析での考え方

統計や経験を使わずに分析するには、より多くの情報が必要になります。

先程の例を情報分析で考えた場合、「外車に乗ってきた」という情報が先に立ちます。

過去の統計が無い為、「お金持ちかもしれない」という分析もできてしまいますよね?

 

逆に、「車をローンで購入しているかもしれない」という分析もできるので、情報分析の場合はこの時点で確定的な判断はできません。

ですから、車から降りてきた顧客の身なりや言動等を見て最終判断することになるでしょう。

統計分析に比べ、情報分析には多くの情報と時間がかかるという事です。

 

顧客分析の効果

分析の精度が高い程、良い結果は得られやすくなります。

特に差が出るのは、現地販売会等での顧客選別等です。

統計情報を使用した分析では、顧客の視線や仕草などからも結論を導き出せる事があります。

高いレベルに到達すると、「予測能力」が予知能力に近い精度を発揮するようになります。

 

また、ヒアリングの段階においても、統計分析の差が出やすいです。

顧客の言い回しや、声の緊張感等から何かを察知することもあります。

経験の少ない営業マンには感じ取れない、微妙なシグナルがあるわけです。

新人営業は、当面は情報分析能力を磨くしかありません。

 

顧客プロファイリングのやり方

顧客プロファイリングは、顧客の言葉や行動を記憶し、それを分析するものです。

仮に、メールでの反響が入ったとして、どのように分析するのか見ていきましょう。

 

まず、メールに記載された顧客情報から、購入の動機や必要性等を想像します。

また、問い合わせ件数や物件の種類等からも購買意欲の強さを推察します。

情報が多い顧客は、不動産営業からの追客に対して抵抗が無い事を示しています。

ここまでは、情報分析だけで対応可能な部分です。

 

統計分析ができる営業は、ここで過去に似たような顧客がいなかったか考えます。

そして、成功例があれば、まずはその方法を第一候補にします。

これが経験者との差になる部分です。

 

ヒアリングをして顧客情報が増えれば、更に情報分析を進めることが出来ます。

ここでは、分析力の差よりも、情報収集力(ヒアリング能力)が差を広げる要素となります。

 

新人営業がベテランに勝つには、ヒアリングで頑張るしかありません。

判断材料を増やせれば、統計分析に対抗できるからです。

不動産営業の勝負は、「ヒアリングと分析精度とスピード」で決まるのです。

 

まとめ

新人の頃から、ベテランを凌ぐ感度で変化を感じ取る人もいます。

優れた観察力を持つ人は、経験や統計が無くても情報分析で補うことが出来るようです。

しかし、このような能力を使うにも、ヒアリングができなければ成り立ちません。

 

ヒアリングは、コツさえ知っていれば誰にでも高めることができます。

参考記事を読めば、ある程度は勝負できるレベルになれると思います。

 

これに対し、分析の精度は、元々の思考力の差もあるでしょう。

ですから、訓練するしかありません。

ヒアリング・分析・スピードの3つを制して、優れた営業マンを目指してみてください。

参考記事

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