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建売住宅の売主会社の信用度を業界目線で解説します

これから不動産営業になる人や、これから家を買おうとしている人に向けて、建売の売主についての知識をご紹介しておきたいと思います。

具体的には、建売住宅の売主の特徴や、規模による違いについてです。

 

売主には、大きな会社から小さな工務店まで幅広い規模の会社が存在しています。

一つ一つの会社について述べる事は不可能ですが、規模の違いによって明らかに異なる部分や、発生するリスク等については共通しているところがあります。



販売価格の違い

売主の会社規模によって、販売価格が変わるのか」と聞かれたら、私は「変わります」と答えます。

建売の土地仕入をしていた経験上、市場に出される販売価格、最終的な契約価格は、規模の大きな会社に軍配があがります。

 

物件には適正価格というものがありますので、基本的には市場の相場に合わせて販売されます。

しかし、会社規模の小さな売主の場合、利益幅に余裕が無い事が多い為、やや高めで販売せざるを得なくなる可能性が高いのです。

 

小規模の売主は、値引き対応できる範囲についても余裕がありません。

要するに、規模の小さな会社は、利益率が低いので価格競争には不利なのです。

 

ですから、大きな値引きを期待するなら、会社規模が大きな売主を狙うのがベストです。

更に詳しい部分については、関連記事で紹介しています。

 

関連記事大幅値引きの仕組みを暴露的に解説

 

建物と設備の違い

建売物件の建物構造については、売主会社の大小がそれほど関係ありません。

むしろ、その会社のコンセプトや、ポリシー等に着目した方が良いと思います。

 

小さな工務店が売主として販売する建売物件でも、社長が耐震性にこだわりを持っている場合等があります。

例えば、「うちは必ず制震ダンパーを付ける」といったものです。

 

床の静音に力を入れている会社もありましたし、設備にこだわる会社もあります。

屋根材外観にこだわる会社もあります。

 

このように、各社で差別化のためのブランディングをしている部分があります。

どの会社も、建築基準法で求められる耐震性等は満たしているので、建築技術というよりはコンセプトで差が出るという事です。

 

中には、大きな会社でないと出来ないコンセプトもあります。

例えば、住宅性能評価制度(長期優良住宅の認定等)を取り入れようとすると、普通の建築コストよりもかなり高額になります。

設備や外観についても、こだわる部分にはお金がかかるものです。

 

何が言いたいかと言うと、結局は資金的に余裕がないと出来ないわけです。

余裕を出すには、土地を安く仕入れなければなりません。

実は、このような状況を実現しやすいのも、規模の大きな会社という事になります。

 

施行管理の違い

施行管理というのは、建物を建築していく過程の管理のことで、この管理体制が物件価格に関係してくることもあります。

 

一つの物件に対して、誰がどのように対応していくのかは、各社でかなり異なる部分です。

例えば、土地の仕入担当が施工の手配まで全て行う会社もあれば、施工からは完全に担当が変わるという会社もあります。

 

要するに、一人の人間が管理できる範囲は決まっているので、オーバーワーク状態が起きにくい体制であることは、非常に有利な事です。

ミスも減りますし、無駄も無くなります。

 

そこで、管理体制が悪い会社の具体的な事例で、そのデメリットをご紹介しておきましょう。

 

施行によるロス

以前、私の自宅の隣地で、某建売業者の建築が開始された時の事です。

売主としては、年間数百棟を販売する中規模の会社です。

 

更地の状態から工事が始まり、最初に地盤改良が始まりました。

しかし、なにやら職人さんが電話で怒り出し、「できねぇよ!」等と紛糾している声が聞こえてきました。

 

どうやら、境界が何処だかわからない上、図面と現況が違うようなのです。

通常なら夕方には終わる工事だと思いますが、丸2日かかっていました。

 

更に、基礎工事前のチェックで土地高さの違いが判明し、整地の掘り下げが始まりました。

残土に関する手違いが原因となったトラブルで、連絡ミスや図面の質が疑われます。

 

ここから2日間かけて整地を行い、残土処理や重機回送費用等が発生している様子でした。

推察にはなりますが、施工の専門部隊がおらず、誰か一人が抱え込んでいる為に起こっているトラブルに見えました。

 

このように、現場の把握がおろそかになり、余計なコストが発生すると利益を圧迫します。

すると、販売価格にも響いてくるというわけです。

 

設計のサポート

施行委託業者との連絡や、スケジュール調整等が上手くいかない事で、余計なコストがかかりやすくなります。

これとは別に、設計担当の有無によっても余計なコストがかかる場合があります。

 

小さな会社では、設計業務を外注している場合があります。

社内に設計担当がいる会社では、様々なトラブルに対応してもらえますし、施工上の注意点などをアドバイスしてもらう事も多いです。

 

建築に関する変更は、必ず設計士がその影響等を検討する必要があります。

設計を外注している会社では、どうしても対応が遅れるでしょうし、設計上の修正が必要になれば、余計な費用がかかるのです。

 

アフターサービス

アフターサービス部門の有無は、購入者にも仲介業者にも大きな要素です。

引渡し後の問い合わせに対する対応が悪いと、仲介業者としても顔が立ちません。

アフターサービス部門のある会社は、クレーム対応に慣れたスタッフが丁寧に応対してくれます。

 

引渡し後の顧客のストレスを心配する必要が無く、仲介業者としても安心して売ることができます。

小さな建築会社の場合、社長の人柄や、担当者の対応に賭ける部分があります。

 

勿論、大手に負けないくらいの対応をしてくれる会社もあります。

しかし、それを事前に察知するのは困難な事なのです。

担当者が変わったことで、対応に大きな差が出る事もありますし、本当に難しい部分です。

 

プロの目線

小さな会社でも、良い売主はたくさんいると思います。

実際、業界内で評判の高い工務店等もあります。

しかし、仲介する立場として、それを保証することはできませんし、総合的に無難である可能性が高い商品を勧めやすいというのが本音です。

 

上場企業が建てた物件は、この記事で取り上げたような部分で優れています。

そして、品質管理やコンプライアンスへの意識も高いです。

企業イメージを保全する必要もありますから、対応も良い事が多いです。

 

購入しようとする売主の社名は、インターネットで調べ、クレーム等についてリサーチするのが当たり前になってきています。

営業としては、誤情報とわかっていても、ネットでクレーム情報が多い会社等は避けたくなります。

 

実際のところ、ネット上の書き込みや評判等は正しくないことも多いのですが、それを弁明するのは「売りたいから」と思われてしまう可能性があります。

このような事情から、建売住宅の購入をする際には、販売実績の多い会社から検討するのが無難という事になります。

 

まとめ

仲介業務を行う営業側は、今回ご紹介したような部分に着目しながら話を進めていくと良いと思います。

対応の悪い売主に当たってしまうと、後で苦労する事も出て来るはずです。

 

過去の対応等を経験者に聞いておく事も、大事な準備になります。

安心して販売できる物件を、自分のリサーチ不足で減らしては勿体ないですよね。

 

顧客に安心して売れるビルダーを把握することも、仲介業者としての重要任務だと思います。

そんな意識で売主を見るようにしてみてください。

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