成長のヒント

成功経験の意味と本質的学習法

営業職としての成長には、成功体験が欠かせません。

また、「成功体験から学ぶ」という行為の本質は、あらゆる事柄に共通するものがあると思います。

失敗経験から得られる事もありますが、成功体験にはそれ以上の価値があります。

何故なら、成功した経験には、契約を実現したノウハウが詰まっているからです。

この記事では、営業マンが成功経験から学ぶべきポイントについて、実例を交えながら説明していきます。



 

成功>失敗

失敗経験から得られる事もありますが、それは自分への戒めであることが多くなります。

一般的には、同じ過ちを繰り返さないための学習になります。

 

失敗体験からは、自分のダメな部分を見直す事ができますが、それは「契約にならないプロセス」から学ぼうとしているとも言えます。

いくら自分を戒めていても、契約に辿り着くための要素を知らなければ、学習する意味がないですよね。

 

囲碁・将棋等には、『感想戦』というものがあります。

ゲームを振り返って、お互いの反省点等を検討し、次に活かすための時間です。

つまり、感想戦は、主に失敗経験から学ぶ勉強法です。

 

これに対し、過去の棋士達が見つけた『手筋』とか『定石』を覚えるのが成功経験から学ぶ勉強法です。

どちらも大事な学習だと思いますが、実力が無いのに感想戦をしていてもあまり意味がありませんよね?

 

感想戦だけでは勝てませんから、まずは成功体験から学ぶことが重要なのです。

まずは、実戦で勝つ感覚を覚え、もっと良い勝ち方を目指すために感想戦をするのが正しい順番です。

 

成功体験を分析する

成功体験からの学習とは、自分の「良かった所」を振り返りる勉強法ですが、単に自分を褒めているだけではいけません。

例えば、「クロージングをかけるタイミングが良かった」とか、「説明プロセス等が良かった」等といった風に考えがちですよね。

 

しかし、これでは自画自賛をしているだけで、大きな学びにはなりません。

成功体験は、正しく学ぶ方法を理解していないと、せっかくの学習機会を逃すことになります。

 

営業マンとしての成長が早い人達は、一度の成功体験から多くの事を学び、少ない失敗経験からミスを無くす方法を身に付けていると思うのです。

そこで、成功体験から正しく学ぶ考え方について、もう少し深く見ていきましょう。

 

参考記事実例で契約までを疑似体験できる記事

 

成功から学ぶコツ

成功体験から学ぶコツは、「どこが良かったのか」ではなく、「何が始まりだったか」に着目する事です。

先程の例のように、クロージングが上手くいった場合だとしたら、「何故、そのクロージングをその日にしようと思ったのか」と考えるのです。

 

すると、「あの時でなければ、他決する可能性が高いと思ったから」等という理由が出てきます。

この理由を冷静に見てみると、その事に気付いたことが成功の始まりだったという事実に気付きます。

 

では、「何故その事に気付けたのか」と、更に深く考えてみます。

このようにして、原因をどんどん遡ってみてください。

 

誰かから教えてもらった考え方なのか、自発的に気付いた事だったのか等を考えていきます。

その結果、「あの時のあの人の言葉があったからだ」等と、自分に大切な事を教えてくれた人への感謝が芽生えることもあります。

 

自発的に気付いた場合なら、もっと多くの事を考えようという意識が高まることに繋がっていき、今まで気付かなかった事にも目が向くようになります。

このように学んでいくことで、一つの成功から多くの事が得られるのです。

これが、成功体験からの正しい学び方だと思います。

 

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成功体験の実例

考え方の練習として、私が新人の頃の成功体験を実例にしてみます。

当時は気付いていませんでしたが、私の不動産営業としての初契約は、相当ラッキーなものでした。

 

その日は、支店長に現地販売会へ行けと言われ、物件の前で朝から待機していました。

しばらく来場客を待っていると、一人の男性が物件の見学に来ました。

しかし、外から見るだけで、こちらが話しかける前に帰ってしまいます。

 

その日の夕方、再びその男性が現れたので「よかったら、内覧もどうぞ」と声をかけました。

まさか買うことも無いでしょうから、本当に気軽に見て欲しかったのです。

 

男性は、内覧を終えると「値引きは可能ですか?」と聞いてきました。

100万円くらいは値引き可能だと聞いていたので、私は「かなりの確率で交渉可能だと思います」と答えました。

 

すると、その男性が「これ、買います。どうすればいいですか?」と言ったのです。

私は、すぐに店に連絡し、顧客を連れて帰りました。

 

激レア契約

ヒアリングも物件案内もせず、何の資料も出すことなく契約になるという、かなり珍しい初契約でした。

名前も聞いていない人から「買いたい」と言われるなんて、本当に激レア体験だったのだと後から知ることになりました。

 

これまで、何度も現地販売に立ってきましたし、同僚達の契約を見てきました、そんな契約は本当に珍しい事なのです。

振り返れば、初契約にして過去最高のレアケースとなりました。

 

しかし、こんな簡単すぎる成功体験からも、学ぶ事はあります。

成功体験というよりは、奇跡体験かもしれませんが・・・。

 

皆さんは、この話の中で、私の対応についてどこが一番良かったと感じたでしょうか。

このケースの場合、値引きのことについて回答した場面に見える人が多いのではないでしょうか。

実は、もっと大事な部分があります。

 

1つ目の学習ポイントは、一度目の来場の際に「顧客を追いかけなかった事」です。

男性は、一度目の来場の際、遠目からしか家を観ませんでした。

こんな時、来場者を追いかけて「どうぞ、どうぞ」と声をかける営業マンが多いと思いますが、これをしなかった事が正解だったのです。

 

一般人の感覚が大事

当時の私は、営業としては生まれたてのヒヨコのようなものでしたから、かなり素人の感覚に近かったと思います。

ですから、あまり積極的な営業をしませんでした。

 

その理由は、自分だったら嫌だからです。

まずは、自分のタイミングで様子を見たい時ってありますよね。

だから、あえて放っておきました。

本気で見学したくなれば、相手から内覧をしたいと言ってくるはずだと思ったのです。

 

不動産営業を長くやっていると、このような感覚がわからなくなります。

また、逃したくないという焦りから「声をかけなければ」という思考になります。

 

賛否両論になる部分ですが、この契約については、声をかけないのが正解だったのです。

後日談で、「押しの弱そうな営業マンに見えたので、聞きやすかった」と言われました。

「私がグイグイ営業していたら、無かった話ですか?」と聞くと、「そうですね、そうゆう人からはいつも逃げていました」と言っていました。

 

入社したばかりの私だからこそ、そのような行動ができたのだと思います。

つまり、この事例には、「素人の感覚がベテランに勝るケースがある」という学習ポイントもあったのです。

 

この事例で学んだこと

この事例で学べる部分は他にもあります。

2つ目のポイントは、その足で顧客を店に連れ帰り、ベテランの力を借りた事です。

お蔭で、接客の様子を見ることができ、この案件でたくさんの事を学びました。

 

3つ目のポイントは、現地販売会の際、住宅の中では無く外に立っていたことです。

もし、物件や車の中にいたら、チャンスを逃していたと思います。

 

そして、2回目に訪れた際の声のかけ方です。

警戒感がある相手には、あまりグイグイいくべきではありません。

顧客が安心して近づける雰囲気の重要性について学びました。

 

もし、強引なアプローチをしていたら、一度帰宅されていた可能性があります。

そうなれば、別の営業マンの顧客として契約になっていたでしょう。

 

まとめ

どんなに簡単な契約の中にも、大事な要素が詰まっているものです。

もしも、その要素が一つでも欠けていたら、契約にはならないと思えるような部分です。

成功経験から学ぶ時には、そのような『不可欠な要素』に着目し、その要素の発生する始まりがどこだったのか考えることが上達の秘訣です。

きっと、失敗体験よりも多くの学習ポイントが詰まっているはずです。

成功体験から、本質的な部分を正しく学ぶ思考力を身に付けることが肝心だと思います。

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