宅建合格を目指す人は、まず初めに「独学」又は「スクール教材」のどちらを使うかの選択に迫られます。
私の身近な人達にも独学合格者は多く、スクールでの学習は必要ないと考える人が多いです。
この記事では、お金をかけずに独学合格を目指す方に向けて、効果的な勉強法をご紹介します。
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試験概要を掴む
どこのサイトでもお勧めしているのは、「しっかりと試験の特徴を掴む」という事ですよね?
この試験では、どこで何点とれば良いのか、どの科目に時間をかけるべきか等について理解することが重要ポイントだからです。
そして、この勉強の全体量を把握することで、勉強量も見えてくるわけです。
また、得点源を理解すると、ある程度の勉強スケジュールが立てられるようになります。
勉強を始める時期が早いほどスケジュールに余裕ができるので、この作業は急いでやったほうがいいです。
目的地までの道のりが見えてくると、自分の中での意識も変わります。
また、進捗状況が分かることで、モチベーションを維持しやすくなります。
勉強の遅れも常に把握できますから、私はスケジューリングは必須事項だと考えます。
勉強方法の選択については、「宅建の独学難易度を富士山登頂で説明してみた」を読むと分かり易いと思います。
試験概要については、以下の関連記事を参考にしてみてください。
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勉強時間の算出
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全体の勉強時間は、テキストの量に比例しますから、まずはこれを把握することです。
勉強時間の算出方法については、以下の記事を読んでみてください。
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試験での得点源と全体量を理解したら、スケジュールを立て、早速勉強に入ります。
最も出題される科目を最初に学習して、それを得意科目にするのがベストだと考える人が多いです。
最初に手を付ける科目は、最も長く勉強期間をとれる科目になりますから、大抵の場合は宅建業法を選ぶことになります。
理解に時間がかかると言われる民法から手を付ける人もいるようですが、私は宅地建物取引業法から始めました。
試験では、50問中35問超の正解をすれば良いわけですから、それが実現できる勉強であれば、どの科目から手を付けても問題はありません。
ただ、自分なりに効率を考えてとりかかるべきだとは思います。
テキストは、どんなのものを使用しても覚える内容は同じです。
何故なら、宅建の試験内容は、法律の条文を理解する事だからです。
本によって法律が変わることはありませんから、どの本を読んでも基の内容は同じですよね。
違いは、色使い、見やすさ、価格、解説の分かり易さ等です。
条文そのままの流し読みに抵抗が無い人は別として、個人的には条文の単なる流し読みはお勧めしません。
たぶん、初見では正確な理解はできませんし、何よりもつまらないからです。
つまらないイメージだけが残ると、モチベーションも下がります。
私は、最初は口語調に近い教材を探すのがいいと思います。
良い教材がなければ、独学サイト等で軽く理解できるものを流し読みするのが効果的だと思います。
「日本の歴史」というマンガがありますが、あれと似たような発想です。
いきなり歴史の教科書を開くよりも、マンガで全体像を掴んでからのほうが頭に入るという理屈です。
私のような平凡な頭脳の場合の話ですが。(笑)
無料テキスト
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宅建の暗記方法
流し読みで全体像を掴んだら、次は試験に出る部分を暗記していきます。
この暗記方法は、人によって様々な方法がありますよね。
よく、紙に書いて覚える人がいますが、私はやめた方がいいと思います。
文字を書いている時間は、積み重なると結構なロスになります。
実際、私は一度も文字を書かずに暗記して合格できました。
私の記憶力が良いわけではなく、これは「覚え方」の問題です。
まぁ、暗記はどんな方法でも個人の自由ですが。(笑)
宅建の勉強時間はそれなりに長いものですから、いちいち文字に書いて覚えるのは時間のロスが大きくなることは確かです。
書いたことで覚えているつもりになってしまうと、単に字の練習になってしまいます。
また、既に覚えているのに、無駄に書き続ける時間的ロスも必ず発生してしまうでしょう。
重要部分については、穴埋め問題にするとか、クイズ方式的に覚えていくのが良いと思います。
語呂合わせによる暗記方法についても、私はあまりオススメしません。
これにはきちんとした理由があり、個人的に合格率が下がる要素があると考えています。
別記事で詳しく説明していますので、参考にしてください。
参考記事
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宅建の最速暗記術は語呂合わせではない!?
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過去問攻略
暗記した内容を使って、いよいよ実際に出題された問題に挑みます。
おそらく、100%暗記したつもりでも、この時点では6割くらいの正解しかできません。
その理由は、「ひっかけ問題」や「応用問題」に慣れていないからです。
だから、決してガッカリしないでください。
勉強のコツとしては、解説の分かりやすい本(又はサイト)を使うことです。
私も、「一生懸命に暗記したのに、意外に点がとれない・・」と、落ち込んだのを覚えています。(笑)
でも、大丈夫!
少し問題をこなせば、すぐに暗記したことへの理解が深まっていくはずです。
そして、試験が近づいたら、模擬試験を受けておくことも有効だと思います。
模試をやると、試験の制限時間に慣れる効果もありますので、自宅受験でも良いので試しておくと良いでしょう。
但し、勉強が進んでいない状態では意味がありませんので、状況によって優先すべき事を考えましょう。
参考記事
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宅建合格者がオススメの模擬試験(模試)を解説!
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直近の過去問を一切やらずに保管しておき、試験直前に試すのも有効です。
私は、これを模試の代わりにして自信をつけました。
何しろ、実際の出題問題ですから、これに勝る模試はありません。
過去問で合格できれば、かなり実力がついている証拠です。
法令勉強の順番
独学の場合、「その他法令」から学ぶ人も多いようです。
これは、都市計画法等の規制を知った上で宅建業法を学ぶ方が理解が深くなると考えるからだと思います。
国語で例えれば、漢字の勉強をする前に、基本的な書き順を覚えましょうという発想です。
しかし、単純な漢字テストの場合、その漢字が書ければ良いわけですから、書き順を知らなくても問題ないケースはありますよね。
宅建業法や建築基準法等でも、同じような部分があります。
都市計画法を勉強していることによって理解がしやすい個所があるわけです。
当サイトの無料テキストでは、このような事情を踏まえて作成しています。
事前に勉強していない部分については補足しながら進めていますので、重要法令から勉強できると思います。
参考までに、私の勉強した科目の順番と、その理由もご紹介しておきます。
1番目→宅地建物取引業法
2番目→都市計画法・建築基準法
3番目→その他法令
4番目→権利関係
私は、このようなコースを歩みました。
今でも全く問題がない手順だったと思っています。
3番と4番は逆にしても良いと思います。
繰り返しになりますが、その他法令からの勉強が勧められている理由は、「宅地建物取引業法」の中で「その他法令」の知識が必要になる部分があるからだと言われます。
でも、宅地建物取引業法を勉強している最中に、分からない言葉だけ調べて行けば、全く問題はありませんでした。
それに、最初からすべてを理解する必要なんて無いと思いませんか?
気になった言葉とか、調べないと理解ができない部分だけ拾ってくれば良いわけです。
そもそも、宅地建物取引業法は量は多いものの、それほど難しい内容ではありません。
「その他法令」を知らなくても十分に勉強できる内容です。
むしろ、後から「その他法令」の勉強をした時に、宅地建物取引業法の理解が深まって良いのではないかと思います。
私の勉強法は、「最優先すべきは宅地建物取引業法」という強いスローガンが軸になっています。
なにしろ、この法令だけで20問も出題されるのですから、何故最初に勉強しないのか不思議なくらいです。
次に、私は民法を飛ばして「税・その他法令」の勉強をしました。
これも、一般的にはイレギュラーな順番のようです。
しかし、これにもきちんと理由があります。
権利関係(民法)は理解が難しく、満点を取ることはできないと思ったほうが良い科目です。
これに対して、「税・その他」は、一つの科目についての勉強量が少なく、読めば意味がわかる暗記ものが多いからです。
つまり、暗記すれば確実に点がとれるので、貴重な得点源として設定したのです。
権利関係は、約14問出題されるので手を出したくなりますが、これを得点しようとすると勉強時間が膨大になります。
私は、「権利関係からの得点は5問程度で良い」という設定をしました。
この14問分の勉強量は範囲が膨大で、しかも暗記だけでは対応できません。
判例や応用的な問題も出題される為、非常に攻略がしにくいのです。
まとめ
もう一度、全体の流れをおさらいしておきますね。
- 試験のポイントを理解する
- スケジュールを立てる
- 流し読みする
- 暗記する
- 過去問を学習する
- 模試
科目は色々と手を付けずに、一つずつ終わらせていくほうが効果的だと思います。
「暗記で確実に取れる問題に優先・集中する!」という作戦に共感できる人は、同じ作戦で挑むと良いと思います。