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土地知識と建物構造の過去問テキスト|宅建試験対策

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宅建試験の問49と問50では、毎年、土地の知識と建物の構造についての問題が出されていますよね。

基礎知識的な内容なので、常識的に考えるだけでも正解できるケースもあります。

過去問で学習すれば十分な科目なので、過去に出題された正解肢を、そのままテキストにしておきました。

※ 5問免除の対象となっている部分ですので、5問免除を受ける人は学習不要です。

 

土地に関する知識

土地に関する知識は、毎年1問出題されます。

よく出題されているのは、主に以下の3種類です。

  1. 地形に関する知識
  2. 地盤に関する知識
  3. 土地の適性に関する知識

このように、カテゴリーを意識して勉強すると、頭に入り易いと思います。

過去問を、それぞれの種類に分類して記載しておきますので、テキストのつもりで読んでおきましょう。

 

地形に関する知識

地理・地形についての知識を問う問題は、何度も出題されています。

過去に出題された部分については、しっかり理解しておきましょう。

 

平成15年度

地形図の上では斜面の等高線の間隔が不ぞろいで大きく乱れているような場所では、過去に崩壊が発生した可能性があることから、注意が必要である。

 

がけ崩れは、梅雨の時期や台風時の豪雨によって発生することが多く、がけに近接する住宅では日頃から降雨に対する注意が必要である。

 

地形図で見ると、急傾斜地は等高線の間隔は密になり、傾斜が緩やかな土地では等高線の間隔は疎になっている。

 

平成18年度

山地とは、傾斜が急で、表土の下に岩盤又はその風化土が現れる地盤である。

 

丘陵・段丘とは、地表面は比較的平坦であり、よく締まった砂礫・硬粘土からなり、地下水位は比較的深い地盤である。

 

扇状地とは、山地から河川により運ばれてきた砂礫等が堆積し、平坦地になった地盤である。

 

平成20年度

地表面の傾斜は、等高線の密度で読み取ることができ、等高線の密度が高い所は傾斜がである。

 

扇状地は山地から平野部の出口で、勾配が急に緩やかになる所に見られ、等高線が同心円状になるのが特徴的である。

 

等高線の間隔の大きい河口付近では、河川の氾濫により河川より離れた場所でも浸水する可能性が高くなる

 

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平成21年度

山地の地形は、かなり急峻で大部分が森林となっている。

 

台地・段丘は、農地として利用され、また都市的な土地利用も多い。

 

臨海部の低地は、水利、海陸の交通に恵まれているが、住宅地として利用するためには十分な防災対策が必要である。

 

平成25年度

国土を山地と平野に大別すると、山地の占める比率は、国土面積の約75%である。

 

火山地は、国土面積の約7%を占め、山林や原野のままの所も多く、水利に乏しい。

 

台地・段丘は、国土面積の約12%で、地盤も安定し、土地利用に適した土地である。

 

地盤についての知識

 

平成16年度 

旧河道は軟弱で水はけの悪い土が堆積していることが多く、宅地として選定する場合は注意を要する。

 

建物の基礎の支持力は、粘土地盤よりも砂礫地盤の方が発揮されやすい。

 

台地は、一般に水はけがよく地盤が安定しているので宅地に適する。

 

平成19年度

後背湿地は、自然堤防や砂丘の背後に形成される軟弱な地盤であり、水田に利用されることが多く、宅地としての利用は少ない。

 

三角州は、河川の河口付近に見られる軟弱な地盤であり、地震時の液状化現象の発生に注意が必要である。

 

旧河道は、沖積平野の蛇行帯に分布する軟弱な地盤であり、建物の不同沈下が発生しやすい。

※ 沖積平野(ちゅうせきへいや)は、旧河川によって蓄積形成された平野の事です。

 

土地の建築適正

土地の災害耐性や、住宅地としての適性等に関係した知識が出題されています。

 

平成17年度

盛土をする場合には、地表水の浸透により、地盤にゆるみ、沈下又は崩壊が生じないように締め固める。

 

切土又は盛土したがけ面の擁壁は、鉄筋コンクリート造、無筋コンクリート造又は連積み造とする。

 

擁壁の背面の排水をよくするために、耐水材料での水抜き穴を設け、その周辺には砂利等の透水層を設ける。

 

平成22年度

地すべり地の多くは、地すべり地形と呼ばれる独特の地形を呈し、棚田などの水田として利用されることがある。

 

土石流は、流域内で豪雨に伴う斜面崩壊の危険性の大きい場所に起こりやすい。

 

断層地形は、直線状の谷など、地形の急変する地点が連続して存在するといった特徴が見られることが多い。

 

平成23年度

住宅地としての立地条件として最も基本的な条件は、地形、地盤に関することである。

 

山麓部の利用に当たっては、背後の地形、地質、地盤について十分吟味する必要がある。

 

低地は一般に津波や地震などに対して弱く、防災的な見地からは住宅地として好ましくない。

 

平成24年度

台地は、一般的に地盤が安定しており、低地に比べ自然災害に対して安全度は高い

 

台地や段丘上の浅い谷に見られる小さな沼地を埋め立てた所では、地震の際に液状化が生じる可能性がある。

 

崖崩れは降雨や豪雨などで発生することが多いので、崖に近い住宅では梅雨や台風の時期には注意が必要である。

 

平成26年度

旧河道は、地震や洪水などによる災害を受ける危険度が高い所である。

 

地盤の液状化は、地盤の条件と地震の揺れ方により、発生することがある。

 

沿岸地域は、津波や高潮などの被害を受けやすく、宅地の標高や避難経路を把握しておくことが必要である。

 

令和2年度10月試験

  • 都市の中小河川の氾濫の原因の一つは、急速な都市化、宅地化に伴い、降雨時に雨水が短時間に大量に流れ込むようになったことである。
  • 中小河川に係る防災の観点から、宅地選定に当たっては、その地点だけでなく、周辺の地形と防災施設に十分注意することが必要である。
  • 地盤の液状化については、宅地の地盤条件について調べるとともに、過去の地形についても古地図などで確認することが必要である。

 

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建物の知識

毎年、建物の知識から1問出題されます。

土地の場合に比べ、やや専門的な内容も入って来ます。

よく出題されているのは、以下の3種類の知識です。

  1. 建築材料についての知識
  2. 施行の注意点とルールについて
  3. 建物の構造についての知識

建築材料についての知識

平成15年度

集成材は、単板等を積層したもので、伸縮・変形・割れなどが生じにくくなるため、大規模な木造建築物の骨組みにも使用される。

 

鉄筋コンクリート造に使用される骨材、水及び混和材料は、鉄筋をさびさせ、又はコンクリートの凝結及び硬化を妨げるような酸、塩、有機物又は泥土を含んではならない。

 

鉄は、炭素含有量が多いほど、引張強さ及び硬さが増大し、伸びが減少するため、鉄骨造には、一般に炭素含有量が少ないが用いられる。

 

平成21年度

鉄筋コンクリート構造は、耐火、耐久性が大きく骨組形態を自由にできる。

 

鉄骨鉄筋コンクリート構造は、鉄筋コンクリート構造よりさらに優れた強度、じん性があり高層建築物に用いられる。

 

集成木材構造は、集成木材で骨組を構成した構造で体育館等に用いられる。

 

平成22年度

常温において鉄筋と普通コンクリートの熱膨張率は、ほぼ等しい

 

木材の強度は、含水率が大きい状態のほうが小さくなる

 

集成材は、単板などを積層したもので、大規模な木造建築物に使用される

 

平成24年度

木造建物の寿命は、木材の乾燥状態や防虫対策などの影響を受ける。

 

鉄筋コンクリート構造のかぶり厚さとは、鉄筋の表面からこれを覆うコンクリート表面までの最短寸法をいう。

 

鉄骨構造は、不燃構造であるが、火熱に遭うと耐力が減少するので、耐火構造にするためには、耐火材料で被覆する必要がある。

 

平成26年度

鉄筋コンクリート構造におけるコンクリートのひび割れは、鉄筋の腐食に関係する。

 

骨材とは、砂と砂利をいい、砂を細骨材、砂利を粗骨材と呼んでいる。

 

コンクリートは、水、セメント、砂及び砂利を混練したものである。

 

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施行の注意点とルールについて

平成16年度

原則として、鉄筋の末端は、かぎ状に折り曲げて、コンクリートから抜け出ないように定着しなければならない。

 

構造耐力上主要な部分に係る型わく及び支柱は、コンクリートが自重及び工事の施工中の荷重によって著しい変形又はひび割れその他の損傷を受けない強度になるまでは、取り外してはならない。

 

原則として、鉄筋コンクリート造の柱については、主筋は4本以上とし、主筋と帯筋は緊結しなければならない。

 

平成17年度

耐力壁と周囲の柱及びはりとの接合部は、その部分の存在応力を伝えることができるものとしなければならない。

 

コンクリートは、打上がりが均質で密実になり、かつ、必要な強度が得られるようにその調合を定めなければならない。

 

平成18年度

木造の外壁のうち、鉄鋼モルタル塗その他軸組が腐りやすい構造である部分の下地には、防水紙その他これに類するものを使用しなければならない。

 

構造耐力上主要な部分に使用する木材の品質は、節、腐れ、繊維の傾斜、丸身等による耐力上の欠点がないものでなければならない。

 

平成19年度

防火地域内に建築する仮設建築物の基礎に木杭を用いる場合、その木杭は、平家建ての木造の建築物に使用する場合を除き、常水面下にあるようにしなければならない。

※ 木杭は、常水面下で腐食しにくい特性があります。

※ 常水面とは、常に水分を含んだ状態にある深さの事です。

 

建築物に近接してその建築物を風の方向に対して有効にさえぎる他の建築物、防風林その他これらに類するものがある場合においては、その方向における速度圧は、一定程度まで減らすことができる。

※ 速度圧とは、外壁に当たる風圧の事です。

 

積雪荷重の計算に当たり、雪下ろしを行う習慣のある地方においては、その地方における垂直積雪量が1mを超える場合においても、積雪荷重は、雪下ろしの実況に応じて垂直積雪量を1mまで減らして計算することができる

 

平成20年度

建築物の高さが60mを超える場合、必ずその構造方法について国土交通大臣の認定を受けなければならない。

 

建築物に異なる構造方法による基礎を併用した場合は、構造計算によって構造耐力上安全であることを確かめなければならない。

 

高さが20m以下の鉄筋コンクリート造の建築物の構造方法を国土交通大臣の認定を受けたプログラムによってその安全性を確認した場合、必ず構造計算適合性判定が必要となる。

 

建物の構造についての知識

平成23年度

ラーメン構造は、柱とはりを組み合わせた直方体で構成する骨組である。

 

トラス式構造は、細長い部材を三角形に組み合わせた構成の構造である。

 

壁式構造は、柱とはりではなく、壁板により構成する構造である。

 

平成25年度

耐震構造は、建物の柱、はり、耐震壁などで剛性を高め、地震に対して十分耐えられるようにした構造である。

 

免震構造は、建物の下部構造と上部構造との間に積層ゴムなどを設置し、揺れを減らす構造である。

 

制震構造は、制震ダンパーなどを設置し、揺れを制御する構造である。

 

令和2年度10月試験

  • 建物の構成は、大きく基礎構造と上部構造からなっており、基礎構造は地業と基礎盤から構成されている。
  • 基礎の種類には、基礎の底面が建物を支持する地盤に直接接する直接基礎と、建物を支持する地盤が深い場合に使用する杭基礎(杭地業)がある。
  • 上部構造は、重力、風力、地震力等の荷重に耐える役目を負う主要構造と、屋根、壁、床等の仕上げ部分等から構成されている。

 

まとめ|勉強のコツ

建物と土地についての問題では、基本的に正解肢で構成され、1つだけ誤った肢を見つけさせる形式で出題されています。

そして、多くの場合、過去問で出題された程度の知識があれば、明らかに誤りであることが分かる肢が多いです。

 

つまり、土地と建物についての基礎知識さえあれば、簡単に正解できるレベルでしか出題されないという事です。

過去問テキストで学習した後、平成27年から29年度分の過去問を模試として使ってみてください。

余裕がある人は、平成10年度以前の過去問もチェックしてみると良いと思います。

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