就職・転職先を探す際、ネット上には様々な転職サイトや情報サイトがありますよね。
しかし、転職サイト各社の求人情報の表示レイアウトは、微妙に異なります。
それに、業界未経験の方の場合、どのような視点で会社を選ぶべきかも分からないでしょう。
不動産会社の場合、歩合等の特殊な要素も含まれますので、なかなか内情を見極めるのが難しい面があります。
この記事では、不動産(仲介営業)会社の選別ポイントについて詳しくご紹介していきたいと思います。
中途採用について
求人情報の中で、「未経験者歓迎」と「中途入社50%」の表示を同時に出している会社があったら、ちょっと矛盾を感じませんか?
中途採用者が半分以上を占めるということは、不動産経験者を優先して雇用しているとも解釈できますよね。
結果として即戦力を求めた雇用をしていながら、「未経験者歓迎」と言っているのです。
通常、この業界では即戦力が求められていますから、一から仕事を教えなければならない未経験者は採用されにくいはずです。
このような会社は、本当は即戦力を求めていると見極められるという事です。
未経験者も育てていくつもりなのでしょうが、かなり良さそうな人がいればという前提条件付きだと考えるのが自然です。
実績のある営業マンが面接に来れば、そちらを採用する可能性が高い会社という事ですね。
当サイトのリピーターには、不動産業界での転職を考えている人の割合が多いと思います。
そんな方々は、「不動産会社への転職を成功させるコツ」を読んでみてください。
求人対象の表示
求人対象欄は、その会社がどんな都合で求人を出しているのかが表れやすい部分です。
例えば、「業界未経験・第二新卒も歓迎」といった事を真っ先に書いている企業は、未経験者を中心に積極採用し、一から育てたいと考えている可能性が高いですよね?
「新卒も欲しいけど、正直なところ即戦力だ」と考えている場合、「学歴不問 35歳以下」等といった情報を先に記載している場合が多いと思います。
また、「何らかの営業経験がある方、歓迎」等という記載は、逆を返せば「素人お断り」と言っているようなものですよね。
短い言葉の中にも会社の採用事情が見えてくることがありますので、そんな視点でチェックしてみましょう。
企業の心理が表れやすい部分だと思いますので、注意深く読み取ってください。
給与条件の表示
転職サイト各社の中には、歩合を含めた派手な年収例を表記する会社もあります。
不動産営業職の場合、歩合の部分がかなり年収に影響を及ぼしますので、あまり当てにはなりません。
表示された年収を実現した人がいるという事実は大切ですが、本当に稀なケースを載せられても参考にはなりませんよね。
基本給や手当の詳細等があまり掲載されていないのは、不動産業界の特徴でもあります。
面接や説明会に行かなければ教えてもらえない情報なので、ポイントとしては年収例で掲載されている人の年齢と勤続年数に注目してみてください。
例えば、35歳以上の人の年収例を見せられても、新卒者にとってはかなり先の事です。
その人が中途採用であるならば、それは経験者だから実現した年収でしょう。
つまり、「入社2年目」とか、「25歳営業 入社3年」のような組み合わせは、若い人にもチャンスがあることが読み取れます。
キャリアの浅い人が活躍している会社は、集客力があると見ることもできます。
事業内容の表示
不動産の売買仲介業務以外に、コンサルティング・賃貸・リノベーション等の併合事業の記載がある会社は、仲介だけに集中できない可能性や、成績が出ない人を異動させる可能性もあります。
ですから、面接の際にはしっかり質問しておくと良いと思います。
取り扱い業務の種類が多い会社は、専門性が低い環境の場合があると思います。
例えば、賃貸と売買の両方を取扱う会社よりも、売買だけに専念している会社の方が専門性が高いに決まっていますよね。
色々な仕事をしてみたいのか、それとも何かのスペシャリストを目指したいのかによって判断すると良いと思います。
会社の規模に注目する
DODAやリクナビのような有名サイトでは、上場企業を中心とした求人が多く見られますよね。
しかし、不動産会社の場合、小~中規模の会社が大半を占めていますから、いわゆる「町の不動産屋」の求人が少ないです。
@typeのような転職サイトでは、比較的に小~中規模の不動産会社の求人が多いです。
年齢的に大手企業への就職が難しい人とか、地域密着企業で探す人には良いと思います。
履歴書と職務経歴の入力・管理等が使いやすく、個人的には一番便利なサイトでした。
不動産系の求人を閲覧する際は、このようなポイントに注目し、自分の探す会社規模によって利用サイトを考えると良いでしょう。
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経験者優遇の表示
「ベテランOK」等、経験者を優遇する表示を見かけることがあります。
不動産仲介営業の求人では、「複数名採用」の表示が付いている会社が少ない傾向があります。
これは、規模がそれほど大きくない会社の求人掲載が多い為、元々の募集人数が少ないからです。
つまり、小~中規模の不動産会社では、中途採用(経験者)が有利なのです。
未経験者が就職するなら、資金力や教育制度に余裕のある大手不動産会社からスタートするのが理想的です。
また、「未経験者歓迎」と「経験者優遇」等の両方の表示がある場合、経験者が有利になることが多いのは、どの会社規模の場合でも同じだと感じます。
未経験者の方は、何かアピールできる事などを考えて、差を縮めるしかありませんね。
土日面接の表示
不動産業界は、水曜日が休みの会社が多く、土日は忙しくなりやすいです。
「土日面接可」の表示がある会社は、比較的に異業種からの転職も歓迎している可能性があります。
土日は物件案内や来店接客等面接が増えますので、その時間を割いてまで応募者に合わせようとする姿勢にも好感が持てますよね。
不動産屋で「土日面接可」の表示をしている企業は、積極的に多くの人達を面接しようとしている事が感じられます。
上から目線の会社よりは、このような相手に合わせるスタイルを採用している企業は、ホワイト企業である可能性も高いと思います。
このような視点で応募する会社を選ぶのも、求人情報を見る上でのコツではないかと思います。
賞与の回数
年に2回以上の賞与があると記載している会社は、条件が良さそうに見えますよね。
しかし、これにも注意が必要です。
この表示がある会社は、面接時等にしっかり確認しておきたいことがあります。
不動産仲介営業の賞与は、半期の売上に対する歩合が支給されるという給与体系が多い為、成果報酬が数か月先に先延ばされることが多いです。
もし、退職する際や、業績悪化の際にリスクがある為、支払いのスパンが半年以上先に設定されている等といった形態には注意が必要です。
逆を返せば、「賞与複数月」の表示が無い会社でも、歩合確定の翌月に随時給与に加えて支払っていくという給与体系であれば、そのほうが良い場合もあります。
賞与でまとめてもらうよりも、早く回収して毎月の給料が高くなるほうが良いと考える人は、賞与複数月の表示が無い会社を選びましょう。
要するに、歩合率と支払いスパンによって、賞与回数の価値はかなり変わってくるということです。
面接1回の表示
面接が1回だけということは、言い方は悪いかもしれませんが「小さい会社」ということがわかります。
社長や重役等、数名の承認で採用が決められる規模だと言っているのと同じです。
但し、決してこれが悪いという事ではありません。
何度も面接に行かされて結局採用されないという時間的ロスが発生しないので、気軽に応募しやすいメリットがありますよね。
採用結果が早くもらえる会社から応募したいので、この表示はかなり重宝する人もいるのではないかと思います。
残業時間の表示
求人情報をよく見ていると、目安となる残業時間の掲載をしている事があります。
不動産営業職の募集でこのような表示をする会社は、それ以上の残業がほとんど無いと思って良いと思います。
この理由は、夜遅くまで働くことが習慣化している会社では、なかなか書けない情報だからです。
「20時前後には必ず帰りたい」等という気持ちが強い人には貴重な情報源となりますね。
HOMEには、不動産営業の忙しさ(残業)について書いている記事にも飛ぶことができますので、興味がある方は読んでみてください。
参考記事
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会社の詳細表示
転職サイトは、各社で特徴を打ち出そうと常に競争し合っていますよね。
かなり詳しい企業情報を掲載しようとしている意識を感じるサイトもあります。
現在勤めている人のインタビュー記事などは、かなり参考になる情報ですよね。
DODAやリクナビNEXTのような大きな転職サイトでは、一部上場企業の求人が多く、勤務地も都心部や街の中心部に集中しています。
安定した企業が多い反面、公開情報が少ない傾向もあり、新卒向けかもしれません。
中途採用での転職を考える場合、自宅から通いやすいエリアから探していきたいでしょうし、年齢的なハードルも出てきます。
これまで、このような条件下では、@type・ビズサーチ・マイナビ・はたらいく等が有力なサイトでした。
しかし、宅建JOBエージェント等、特定の業界専門の転職ツール登場して少し状況が変わった気がします。
内情を知るコンサルタントから、ピンポイントな探し方ができるようになりました。
無料で登録できますし、こんなツールで探すのが近道だと思います。
まとめ
掲載された求人情報から一つでも多くの情報を得るようにし、自分なりのプロファイリングを行って選別することで、ホワイト企業に巡り合えるチャンスが掴めると思います。
既存の転職サイトを駆使し、多くの情報を掴んでおきましょう。
参考記事
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求人情報から大手の社風を掴む方法
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