皆さんは、自分がストレスを感じた時に、どのような行動をするか認識できていますか?
また、そのストレスを効果的に解消する方法を持っているでしょうか。
心理学的には、パーソナリティタイプによって、ストレス解消の方法はかなり異なります。
この記事では、過去にご紹介した「カラー診断」を活用したストレス解消法についてご紹介します。
「カラー診断」については、「トップセールスが使う心理学」をご覧ください。
※先に上記記事を読んでからの方が理解できると思います。
ストレスの認知
この記事では、カラー診断の基礎知識がある事を前提に説明していきます。
ストレスの認知とは、ストレス下の自分がどんな事をする癖があるのかを理解し、その解消法を知る事です。
その癖が出ている時には、「あ、ストレスが溜まっている」と気付いて、対策を講じる必要があると言う事です。
カラータイプ毎に説明していきますので、目次から自分のカラータイプを選び、そこだけ読んでいただければと思います。
あなたのカラータイプについては、別記事「自分の営業レベルを知る方法」の中に診断方法を記載していますので、そちらで診断してください。
不動産営業として働いている人の中で、特にストレスへの対処が必要なのは、オレンジとブルーの人です。
オレンジのストレス症状
オレンジの人は、人に嫌な思いをさせたくないと考えるあまり、人に気を使いすぎる所があります。
何かを伝える時にも、常に言葉選びや口調等に気を使っているのです。
しかし、上司のカラータイプがオレンジでは無い場合、そんな気持ちが分かってもらえない事もあります。
オレンジの人は、少し厳しい言い方をされると、傷つきやすい傾向があります。
相手にとっては普通の口調でも、自分だったら絶対に言わない言い方をされてしまうからです。
オレンジの人は、ストレスが蓄積するとこんな症状が出ます。
- 物事に迷う事が増える
- 人に合わせたくなる
- 優しそうな人と一緒にいたくなる
- 自然の豊かな場所へ行きたくなる
- 子供やペット等と触れ合いたくなる
ストレスによって物事が決められなくなる時の症状例を挙げておきます。
例えば、「どっちがいい?」という投げかけに対して即座に決められなくなります。
そして、本当は違う気がしても「自分はどちらでもいいです」等と答えます。
自分の意見があるはずなのに、なんとなく決められなくなってしまうのです。
オレンジの人は、そんな自分に気付いたら要注意です。
オレンジのストレス対策
ストレスには、心理的に足りなくなったニーズを満たしてあげる事が必要です。
オレンジの持つニーズは、以下のようなものです。
- 無条件で愛される
- 良い匂い、良い音に包まれる
- 心地よい気分になる
オレンジの人は、無条件で愛してくれる人がいれば、大きなストレス解消になります。
でも、これは毎日実感できるものでもありませんよね。
強力な薬にはなるのですが、相手のいることですし、ストレス解消法としては扱いにくい材料です。
ですから、心地よい気分になれる事を行うしかありません。
温泉・マッサージ・小旅行・子供とのふれあい等です。
それが、オレンジの最も効果的な充電方法です。
ブルーのストレス症状
ブルーのストレス要因は、予定や計画が上手く進まない事や、能力が低いと思われる事等です。
このような状況が続くと、ブルーはストレス状態が悪化し、それが思考に影響してきます。
ブルーの人が以下のような事を感じたら、ストレス解消の対策が必要な合図です。
- 無能な奴ばかりだと感じる
- 主語が無い話し方に苛立つ
- 不正確で根拠の無い話に苛立つ
- 対応が機械的になる
ブルーの人は、言葉や情報に対してストレスを持ちやすい人達です。
自分の秩序を乱されるのが嫌いで、必要な情報が手に入らない事にもストレスを感じます。
組織に対しても秩序を求めている面があり、会社がいいかげんな体制だと大きなストレスになります。
ブルーのストレス対策
ブルーに不足したニーズを取り戻せば、ストレスを減らすことができます。
根本的な原因が解消されない限り、またストレス下にはなりますが、別の部分で満たされることで、ストレスへの耐力補強ができます。
ブルーは、以下のような事項が充電に効果的です。
- 有意義な内容の読み物
- 自分の気持ちを文章にして整理
- ジグソーパズル
- 何かの予定を立てる
ブルーの強い人程、上記のような作業を行う事で、ストレスが解消されます。
一般的にストレス解消の代名詞となっている「カラオケ」や「飲酒」といった行為はあまり意味がありません。
むしろ、ガヤガヤした場所はストレスになる事の方が多いはずです。
ブルーにとっては、良い情報を得る事と、秩序を取り戻す事が重要なのです。
パープルのストレス症状
パープルにとってのストレスは、「思い通りにならない」という状況です。
又は、自分の考えを否定される状況です。
パープルは、筋が通っていないと感じる事にも大きなストレスを感じます。
価値観や、大事なものを否定された時も同じです。
例えば、家族の事を悪く言われるとか、自分の尊敬する人を悪く言われる等です。
パープルの人が以下のような事を感じたら、ストレス解消の対策が必要な合図です。
- 誰も信用できないと感じる
- 全部自分でやろうとする
- 人の意見に逆らいたくなる
- 指摘が細かくなり、嫌味を言う
- 謝れなくなる
パープルの人は、ストレスが大きくなると、やけを起こしやすくなります。
そうなると、「もう自分でやるからいい!」、「朝まで残業したほうがマシ」等と考え始めてしまいます。
最後には、「死んだ方がマシ」と考えかねない人達なので、しっかりとケアしていきましょう。
パープルのストレス対策
パープルのストレス解消は、少し第三者の協力が必要になります。
言い方を変えれば、人に迷惑をかけてしまう解消法になりやすいのです。
- 自分の意見や考えを発信する
- 趣味に没頭する
- 思い通りに進むゲームをやる
カラオケ、セミナー、スポーツのコーチや審判等、相手の時間を一方的に支配できる行為は、パープルの良いストレス解消になります。
「自分の価値観が認められた」という満足感を充足する効果があるからです。
誰かに意見を聞いてもらうだけでも効果はありますが、それを聞いた相手から共感や賞賛の態度をされると、より大きなストレス解消となる人達です。
家族や知人に何かの批評等を語る人や、井戸端会議での女性のおしゃべりも、パープルとしてのストレス解消行為なのです。
つまり、何らかのストレスによって、自分が言いたい事を発信(アウトプット)して欲求を満たしているのです。
レッドのストレス症状
レッドの人は、手っ取り早く良い思いをしたいというニーズがあります。
だから、チャンスが来た時だけ瞬間的に動くのです。
支配欲があるので、親分的な立場でありたいというニーズもあります。
このような状況が叶わないと、ストレスが独特の形で現れます。
レッドのストレス症状は、以下のようなものです。
- 物に当たる
- 自分の得になるようにしむける
- 狡猾な嫌がらせをする
- 派手なアクセサリーをつける
レッドのストレスは、少し暴力的な形でも出現します。
友達の持ち物を隠したりする子は、レッドが強い子です。
ストレス下では、自分が損をしない形でターゲットを苦しめる方法をとるのです。
レッドのストレス対策
レッドのストレス解消に有効なものは、以下の通りです。
- リスクのある娯楽
- 特別扱い(VIP待遇)される
- ステータスの誇張
- 脚光を浴びる
イメージとしては、狩猟本能を、現代社会で代替的に満たそうとしているような感じです。
ですから、狩りを感じさせるハラハラ感を満たそうとします。
「リスクのある娯楽」とは、ギャンブルや危険なスポーツ等です。
悪い満たし方として捉えると、不倫等もこれに該当します。
レッドの人は、ギャンブルで負けても、ハラハラ感で満足していればストレスにはなりません。
王者になれば、苦労せずに獲物を貢がせることができます。
レッドは、本能的にこのような状態を目指しているので、VIP待遇を受けると満たされます。
お金を払ってでも、VIP待遇でいられる時間は至福の時なのです。
そして、派手な装飾品等は、キングである気分を得るのに必要なのです。
自分が特別な存在であることを誇示することで、理想の状態が得られる感覚が得られています。
ですから、レッドの自慢は、人から「羨ましい」と思われたいわけではありません。
「特別な存在」だと思われたいのです。
イエローのストレス症状
イエローの人は、適度に楽しい事をしないとやっていけません。
楽しくない状況が続くと、以下のような症状が出ます。
- いたずらをする
- わざと人を怒らせる
- ふてくされる
- 人の言う事を無視する
イエローの人のストレス症状は、子供のようなものが多いです。
ある意味、子供のまま大人になったような人達なので、そう考えると分かり易いかもしれません。
つまり、自分を「子供っぽいかな」と思ったら、気を付ければ良いのです。
イエローのストレス対策
イエローのストレス対策は、最も簡単です。
単純に、「楽しい事」をすればいいだけだからです。
イエローの人は、子供と同じ原理で出来ていますから、楽しければどんな事も充電できます。
デメリットとしては、手軽に充電できる反面、すぐに電池が切れるところです。
要するに、こまめに楽しい事をやれば良いという事ですね。
まとめ
不動産営業をしている人の多くは、2色のカラー特色に心当たりがあると思います。
該当する気がする色が複数ある場合は、強いストレスを感じた時を想像し、どちらが強いかを判断してみてください。
体のどこかを怪我すると、その部分が動かせなくなりますよね?
それと同じで、心も怪我をすれば上手く機能しなくなります。
強いストレスは、心が怪我をした状態だと考えましょう。
心の怪我は、目に見えないので厄介なのです。
ストレスの出現形態も、その解決方法も、それぞれのカラータイプで異なります。
そして、自然とストレス解消のための行為をとっている事も多いはずです。
心理的ニーズとはそうゆうものなのです。
自分が持っている根源的なニーズを知ると、ストレスへのメンタルコントロールが上手くなります。
そして、意識してストレスを感じ、それを早期に解消することで仕事にも良い影響が出て来るでしょう。