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不動産営業のつくり方

不動産営業マンが追客中止する際の判断基準

契約にならないままの状態が長く続く顧客は、抱えすぎるとサポートしきれなくなっていきます。

ある程度の顧客件数になってきた段階では、追客(サービス)を中止する決断をしなければならない時が訪れます。

「顧客を捨てる」という決断は、反響の有難さを感じている営業マンであるほど実行しにくいものです。

そこで、後で復活できる可能性を残した中止方法があれば理想的ということになります。

この記事では、そんな追客中止のコツや、終了のタイミング等についてご紹介します。

 

顧客との相性で選別する

営業マンが顧客へのサービスを中止する際の判断基準は、「買いそう」か「買わなそう」かで判断しているケースが多いように感じます。

具体的には、家を購入する緊急性や、予算等で判断する営業マンが多いと思います。

 

この判断はとても難しくて、中止した顧客が他社で購入していた・・という話もよく聞きます。

基本的には、どの顧客も家の購入をしようと考えて問い合わせをしてきていますから、捨てる顧客が見当たらなくても不思議ではありません。

 

それでも、毎月のように担当顧客は増加していきますから、契約にならない限りは仕事がどんどん増えていくことになります。

そこで、選別眼が必要になってくるわけですが、私が実践していたのは、顧客との相性を第一に考えるやり方でした。

 

何故、相性を重んじるかと言うと、自分と合わないタイプの人には、全力で頑張る気が起きないからです。

そのような顧客に力を注いでも、精神的に疲れるだけとか、無駄に終わる可能性が高いので、思い切って「合わない人は捨てる」と決めていました。

 

営業は確率を追う仕事でもありますから、自分に対して反応の良い顧客を優先することは理にかなった対処法だと思います。

なんとなく相性が良さそうだな」という感覚は、意外に大事だと思うのです。

 

購入時期を予測して選別する

自分が「手伝い続けたい」と思う顧客は、ついついキープしたくなりますよね。

しかし、このような顧客も増えてくれば選別を余儀なくされます。

 

一人で対応できる顧客数は限られていますから、あまり顧客を持ちすぎると新規客への対応ができなくなるのです。

そこで、止む無く中止の決断をすることが必要になる事はよくあります。

 

そんな時には、顧客の購入時期を先読みし、「ロング客」か「ショート客」かを判別する必要があります。

ヒアリング内容を整理して、もう一度よく考えて判断します。

 

ここでの選別が、将来の成績を大きく変えることになる事も多いと思います。

営業マンにとって、最も重要な能力がクロージング能力だと言人がいますが、私はヒアリング能力だと思います。

 

ヒアリング技術を極め、経験と分析力をフル稼働し、中止か継続かの判断をすることです。

それが、トップ営業への必須スキルだと思います。

 

最後のヒアリングを意識する

私が実践していたのは、最後のヒアリングをする事です。

顧客に電話をかけ、最終的に聞いておきたい「突っ込んだ質問」をしてみるのです。

具体的には、「遅くとも、いつまでに購入したいとお考えですか?」等の質問です。

 

ここでのヒアリングは、中断の決断をするのに必要な情報ですから、思い切って聞いていきます。

これで顧客に嫌われることになったとしても、前進させなければ契約はありませんから、遠慮しているだけ無駄です。

 

他社の営業マンとの友好度を聞く事もありましたし、今後のサポートを希望するかどうかを率直にお尋ねすることもありました。

また、ここまで購入に踏み切らなかった理由等も聞いてみると意外な答えが得られたりします。

 

別に悪い事をしているわけではありませんから、積極的に質問していくようにして欲しと思います。

必要な事を聞いて、嫌われるならしかたない!」と割り切って聞きましょう。

 

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追客終了のコツ

最後のヒアリングをしたことによって、追客が復活する場合もあります。

こうなれば、思い切ってヒアリングした効果があったことになりますよね。

 

でも、逆を返せば、もっと早い段階で聞くべきだったという反省点でもあります。

ラストヒアリングを通じて、自分のここまでの営業プロセスの答え合わせができ、これが営業マンとしての成長にも繋がります。

 

とにかく、顧客に対して1つの結論を出すと言う事が、営業側にとっては前進なのです。

可能性が微妙な相手については、「また良い物件が出た時にご連絡する形にさせていただきますね」等とお断りしておけば良いと思います。

しばらくして電話等がかけやすいようにしておく工夫をしましょう。

 

他社の営業マン

追客の中断を決める時には、他社の動向も重要です。

売主業者から直接購入しようとしている様子や、他社の営業マンがベッタリ付いている顧客は、他決するリスクが高いと考える事ができます。

 

このような顧客は、見た目には買う気マンマンに見えますし、実際に買う気がある顧客です。

ですから、営業マンとしては手放したくない相手に感じるわけです。

 

しかし、強力な他社の存在に気付いたなら、思い切って終了してしまった方が良い事もあります。

営業マンとして重要なのは「自分から買ってもらえる可能性が高い事」です。

結婚を考えている女性に対して、いくら尽くしてもあまり意味がないのと同じです。

可能性がゼロだとは言いませんが、労力等を考えると、恋人のいない女性を探した方が早いでしょう。

 

将棋の対局でも、捨てる駒を間違えると勝ちを逃します。

つまり、大駒でも捨てた方が良い局面はあるということです。

一人の顧客に固執して他の案件を落としていては、年間成績での戦いにも負けてしまうという事です。

 

勝負してみる事

中断の方法には色々とありますが、最後に勝負してみるという手段もあります。

勝負というのは、その顧客に対して、「なんで、これが買えないの?」と思う物件を少し強く勧めてみる事です。

これは、無理強いするという事ではなくて、本気で心から勧めてみるという事です。

 

建売物件は、時間をかければ良い物件が出てくるわけではありません。

顧客側は「また良い物件が出るのを待とう」等と言いますが、プロからすれば「この地域にはそんなに物件は出ないよ・・」と思う事もあります。

 

経験の少ない顧客は、「待っていても無駄」とは思えないので、もう少し探そうとします。

一方、営業側は、その待ち時間は無駄になる可能性が高いと分かっています。

こんな時、プロの目線から見て「あなたはこの物件で決めた方がいい」と思えるレベルのものがあるとしましょう。

 

このような場合、思い切って自分の経験と考えを伝え、勝負をかけてみるのです。

この勝負で断られれば、他決したものと考えて中断するというのも一考です。

騙しているわけではなく、現実をきちんと伝えてお勧めするという事は、とても大事です。

後になって、この事でとても感謝されることも多いですから、ここぞという時にはチャレンジしてみてください。

 

まとめ

私は、追客の中断をする時は「ラストチャンス」として捉えていました。

弾は一発しかない状態ですが、なんとか標的を打ち抜こうとしてみてください。

どちらにしても頓挫状態だったのですから、何かしら前進させられれば成果だと言えます。

是非、実戦で活かしてみて欲しいと思います。

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