2022年4月から、一部上場企業という言葉が使われなくなり、プライム市場という呼び方に改められます。
これに伴い、今後の就職活動では、一部上場会社について、「プライム就職」とか「プライム企業」等という言い方をされていくのではないかと思います。
役所や上場企業での勤務は、ベンチャーや中小企業とは明らかに違う部分があります。
そこで、このような会社への入社志望をする方々に「向いている人」のお話をお届けしたいと思います。
個人的に、「向いていない人」がプライム企業に就職しても、ただただ疲弊し、苦しいだけです。
もしかすると、貴方はプライム企業向きではない人材かもしれませんから、この記事を読んで将来の方向性を考えてみると良いと思います。
プライム人材の特徴
私は、省庁勤務の他、一部上場企業での労働も経験してきました。
その中で実体験として大きく感じるのは、『人材の違い』です。
プライム企業の人材が他と大きく違うのは、企業や上司が取り決めたルールにきちんと従える人達である点です。
優良企業の社員は、どんなにつまらないルールでも、1回伝えればそれを守り続けられる能力があります。
簡単そうなことですが、中小企業やベンチャーでは、なかなか全員でルールの維持ができないのが実情です。
例えば、皆で予定を共有するとか、資料の格納ルール等を定めても「ルールを守れない人」や「いい加減な人」が必ずいて、形を崩されるのが常でしょう。
真面目にやっている人だけが疲れ、いつしかルールは無いような状態に戻ってしまいます。
企業経営では、トップ(経営陣)の意思が現場に浸透しなければならないわけですから、組織が大きくなる程にルールを守れる人材であることが重要になります。
社員がルールを守らない企業は、監視が困難になり、最終的には制御不能になるからです。
ベンチャーの選択肢
余談ですが、最近は、ベンチャー企業が人材スカウトサービスを活用していると聞きます。
おそらく、元プライム企業の出身者等が独立した場合、「なんとか良い人材を入れたい」と考えるのだと思います。
彼等は、人材によって発生するロスをよく理解していますから、多少費用を投じてでも確実な人材を手に入れようとするようです。
結果的に、ベンチャーであっても、このような会社であればプライム企業への就職よりも魅力がある結果となるかもしれません。
小さな会社は、「応募してくれただけで有難い」という状況の場合も少なくありませんよね。
人材にこだわれる程の予算もありませんし、広告費をかけて求人を出しても会社の信用力が低いので意味がありません。
ですから、スカウト専門の転職サポートを利用して、好条件を提示する方法をとるわけです。
もし、皆さんにスカウト依頼が来た時には、話だけでも聞いてみると良いと思います。
ルールを守れる人ですか?
プライム企業では、皆が当たり前にルールを守れる人達なので、ルールを無視する人に対するストレスが少ないと思います。
能力も高い人達が多いので、自分自身も成長すると思います。
逆を返せば、小さなルールを守れない人は、同僚等から白い目で見られる可能性が高いです。
また、基本的な事が継続できない人は成果も上がりませんから、長くは居られないでしょう。
優良企業は、良い人材を確保することでもたらされる効果を知っています。
プライム企業は、安い賃金で人を増やしても、予定通りに物事が進まないと考えています。
この為、良い給与条件を提示して、より多くの人材から選りすぐれる体制を構築しています。
要するに、このような人材の集団だから業績が伸びるわけで、その選択が正しい事は業績が証明しています。
ですから、プライム企業への入社を目指す皆さんは、「単調でルールに縛られた社会人生活が苦しくない人」である必要があるのです。
そうでないと、たとえ求められるスキルに対応することができても、とてもつまらない環境に思えるかもしれません。
結論|まとめ
経営者が優秀な人である程、指示を受ける側の社員が、トップからの指示(ルール)を守ることで業績が伸びます。
簡単な話ですが、優秀な経営者の言う通りに動けば、おのずと業績があがるはずなのです。
人材の質が落ちると、企業活動の中でロスが出る為、結果的に時間が無駄になっていきます。
営業活動での機会損失が増える可能性も高まりますので、コストが高くても確実に成果に結びつく人材を採用するという理屈です。
結論を申し上げれば、プライム企業に向いている人は、ルールを守れる人であると同時に、起業欲が無い人です。
誰かの進める船に乗り、その航行をひたすらサポートしていくことが苦にならない人でないと、最終的に退社することになります。
与えられた指示を淡々とこなしていくタイプが理想ですので、各自の適正をよく考えた上で決断する事だと思います。