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行政書士受験を断念して宅建士へ転向した結果

行政書士と宅建士の試験科目には「民法」という共通点があります。

この為、昔から相性の良い国家資格として有名ですよね。

この記事では、行政書士受験生が宅建取得に転向して起こった事をご紹介します。

 

転向の経緯

若い頃、行政書士の受験に挑戦したことがありました。

受験には見事に失敗しましたが、勉強を続けても損は無いので、その後も数年間受けましたが、結果は惜敗に終わりました。

 

法律初心者の私には難関すぎる試験だったようで、結局は不合格のままです。

一般教養で落ちてしまう年もあり、その奥深さを痛感しましたが、その後の人生で色々と役には立っています。

 

そして、ある年に不動産業界への転職を考え、宅建への転向を決めました

民法のレベルは、行政書士のほうが高いので、真剣に勉強した人ほど有利です。

 

難易度の比較

行政書士の勉強をしていた人が、宅建を勉強すると、以下のようなメリットが発生します。

法令に慣れているので理解が早い

暗記するだけの法令が多いので簡単に感じる

民法の問題レベルが低く感じる

 

宅建士でメインとなる科目は、宅建業法建築基準法等の不動産系法令になりますから、行政書士とはあまり関連性がありません。

暗記量はそれなりにありますが、行政書士の試験範囲の広さを知っている人からすれば、充分に許容できる範囲だと思います。

 

実際、難易度としては、かなり軽減された感覚がありました。

行政書士法が宅建業法に代わり、憲法が建築基準法になるようなイメージです。

その他法令も、科目が減った印象を感じました。

 

行政法と、民法の半分程度が無くなったような感じでしょうか。

民法は、難易度がかなり低くなるので、すごく負担が軽くなります。

 

総合的な意見

結論としては、行政書士に落ちた人でも、宅建士であれば合格できる可能性が高いと思います。

私も完全な独学で、一発合格しました。

 

試験勉強は半年もあれば十分だと思います。

但し、勉強が得意でない人は、ダブル受験はお勧めしません。

行政書士とのダブル受験を勧める人もいますが、私は一つに集中するほうが良いと思います。

 

おそらく、どちらかの足を引っ張ることになり、良い効果は無いはずです。

国家資格である以上は、あまり軽視するのも良くないと思います。

 

仕事での相性

不動産業界で働くようになって以降、私は行政書士の試験を受けていません。

不動産の仕事の中で、行政書士の必要性を全く感じたことが無かった事もあり、受験の必要が無くなってしまったという感じです。

 

両方持っていると、独立する際に良い等と言う人がいますが、これもかなり疑問を感じます。

行政書士を取得するための勉強量を考えれば、もっとやるべき事がたくさんあります。

 

独立するなら、確定申告ソフトの使い方でも覚えた方が役立つ気がします。

不動産仲介の業務に、行政書士がいないと出来ない仕事はありません。

不動産業者は自分で書類を作成しますし、許認可の届出等も自分で出来ることばかりです。

 

ですから、実際に仕事上で行政書士を持っているメリットは無いに等しいのです。

行政書士を持っていることで、不動産の顧客が増えることも無いでしょう。

ですから、相性としてはあまり良いと思えないのです。

この二つの資格を持つことを勧める人は、あまり業界を知らない人だと思います。

相続案件について

行政書士で生計を立てている人達は、何かの許認可等に特化している人が多いです。

運送業・建築業の許可とか、産業廃棄物の許可等を取得しようとする会社の相談業務や、手続きを代行する仕事等です。

税法の改正以降、不動産業務から相続案件等を狙えると考える人もいるかもしれません。

 

しかし、実際のところは、不動産業者に相続案件は殆ど来ないでしょう。

相続案件については、税理士不動産コンサル会社が握っているからです。

不動産屋には、不動産のことしか相談しないのが普通の感覚ですよね。

 

不動産業者は、「不動産取引」という仕事に特化せざるを得ないのが実態です。

税理士やコンサル会社から不動産案件をもらうことはあっても、相続案件を紹介されることは皆無です。

 

最後に

例えば、私が行政書士を持っていて、顧客にその事をアピールしたとしても、税理士弁護士には敵いません。

顧客は、「あなたは不動産屋でしょ?」という感覚でしかないと思います。

 

行政書士は、どの業種でも関連性は持てるのでしょうが、マッチングしようとすると難しいのが実際のところです。

そして、どの業種でも専門性の高い上位資格があるのも痛いところです。

私が両方の資格を吟味した結論は、宅建士のほうが遥かに簡単で、お金になるということです。

参考記事

平成30年度の宅建受験なら、とにかくこれを読んだほうがいい

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