日商簿記2級と宅建の合格体験から、この2つの資格の勉強時間や難易度等を比較してみました。
これから受験する人の参考になれば幸いです。
日商簿記2級の勉強時間
現在、日商簿記は各地にある登録試験施設において、パソコンを使ったオンライン受験が可能になっています。
試験結果は、ペーパー試験と同じように扱われますので、資格の価値は従来と変わりません。
試験当日にデジタル媒体での合格証が発行され、PDF等で気軽に提示できるようになった点は、パソコン受験のメリットと言えそうです。
コロナ時代に合わせた変化ですね。
勉強に必要な時間は、トータルで300時間前後と言われていますが、私が計測した限りでは200~250時間といった印象です。
私の場合、280時間学習しましたが、150~200時間くらいの段階で既に合格レベルに達していたと思います。
勉強方法は市販テキストのみの完全独学ですので、本当に誰でも同じように合格することができるはずです。
宅建の場合は、400~500時間くらいは必要だと思いますので、勉強時間だけで見ると日商簿記の方が手軽です。
私の場合、宅建の受験勉強は半年間でした。
簿記2級については3カ月です。
このあたりからも両者の違いが少し見えますよね。
モチベーションの違い
ただ、合格レベルに達するまでのモチベーションを保つのは、簿記2級の方が難しかったです。
但し、これにはちょっと説明が必要で、私個人の事情も絡んでいます。
私は仕事で簿記を使いませんし、そもそも取得する必要さえありません。
それでも受験を決めたのは、身を持って「空き時間を使えばこれくらいの資格は3カ月でとれるよ」という事を証明するためです。
そもそも空き時間を使って学習しているだけなので、既存業務にも私生活にも影響させずに勉強を進めました。
淡々と継続するだけのことで、たったそれだけで合格できる資格だと証明して見せたかったわけです。
口でとやかく言うよりも、自ら結果を出して手本を見せる教師には、無言の説得力がありますよね。
年齢的にもモチベーション的にも強いニーズが無い中での勉強だったので、宅建の時の方がやる気で乗り切れた部分はあります。
簿記2級は、内容的に面白いと感じられる人は楽勝だと思いますが、そうでない人はちょっと辛く感じるかもしれませんね。
同じような仕訳や作業の繰り返しなので、勉強というよりは訓練に近い内容です。
なので、頭が良いから受かるのではなく、継続と訓練で受かる資格といっても良いと思います。
ブートキャンプ(軍のハードトレーニングに参加する)みたいなイメージでいいのではないかと思いますよ。
難易度について
そもそも学習内容がかなり異なるので、難度の比較は難しい面もありますが、確実に言えるのは宅建の方が合格が難しいってことです。
この点について、向き不向き等について知りたい人もいると思うので、いくつかの例えで説明してみたいと思います。
まず、難易度を数字で表現すると、宅建が10だとすれば、簿記2級は5~6くらいの印象です。
簿記2級は、認定資格の中では比較的に難しい方だと思いますが、やはり国家資格には遠く及ばない・・という感じですね。
学習内容の難しさで比較した時には、部分的には簿記2級の方が難解なところが存在します。
宅建の試験は、1つ1つはそれほど難しくないのですが、とにかく覚える範囲とか量が多いんですよね。
要するに、簡単なことを膨大に覚えるか、少々難しい内容を少量だけ理解するかの違いなんですね。
特に商業簿記の連結決算などは、宅建の学習内容よりも難しいと思います。
学校の試験で例えると、全教科からまんべんなく簡単な問題が問われる試験と、1教科だけだけど少し難しい内容の試験になるって違いに似ています。
まとめ
どちらも一発で合格した経験から自信を持って言えるのは、本当に誰でも合格できる試験だってことです。
学校の成績がどんなに悪い人でも、問題なく合格できるレベルの内容です。
1回で合格できなくても、継続する実行力さえあれば必ず合格できる試験です。
しかも、簿記2級についてはたった3ヶ月程度の努力で終わります。
半年くらいかける人もいるようですが、私は短期勝負の方が効率が良い資格だと思います。
不合格になりやすい人達は、資格試験に対して「なかなか合格するのは難しい」とか「勉強する時間がない」といった理由をつけます。
でも、それって当たり前のことですし、最初から分かっていて挑戦するわけですよね?
それに、皆が同じ条件で戦っているのですから、何の言い訳にもなりません。
事実、合格した人達はそれを乗り越えるだけの努力をしているってことです。
自分がどちら側になるかは、皆さんの気持ち次第だと思いませんか?