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不動産営業のつくり方

建売の価格交渉の裏事情を教えます

建売住宅の取引時には、必ずと言って良いほど価格交渉の場面があります。

この時、不動産営業マンには、顧客側からは見えない売主とのやりとりがあります。

この記事では、裏側から見た不動産営業マンの動きと、価格交渉の実態とコツについて説明していきます。

 

仕入事情による値幅

建売住宅での値引き額の大きさは、売主の都合によって決まるものです。

売主の都合というのは、土地の仕入価格(事情)の事です。

 

売主は、建売用の土地を安く仕入れることができたとしても、安くは販売しません。

まずは、一般的な相場に合わせて販売し、利益を大きくしようと考えます。

 

このような物件の場合、値引き額の幅にはかなり余裕がありますので、思ったよりも大きな値引きを受けられることがあります。

これが、売主の都合という部分です。

 

多棟現場の場合、他の号棟との収益バランスを考え、現場全体の利益率で値引可能額を判断します。

この為、多棟の場合、売主側は残り棟数が少なくならなければ、値引きの限界点が見えないという事情もあるのです。

逆を返せば、多棟現場の場合には、最後の1棟になると値引きの交渉がしやすいということです。

 

値引き額の相場

土地を安く売りたい人はいませんから、建売用地を『安く買えた』というケースは少ないものです。

ほとんどの業者が、多少無理をしてでも土地を買い、上手く付加価値を付けて売ろうと努力しています。

 

数十棟規模の大現場でもない限り、大幅な値引きができる現場は少ないと考えた方が良いでしょう。

一般的な建売住宅の場合、売主は80万円~100万円までの値引きを想定して値付けします。

 

そこから先は、かなり利益が減っていくレベルになってきますので、売主の状況(売りたい気持ち)によります。

この辺りの事情を探れるかどうかが、営業側の力量と言えるでしょう。

 

参考記事不動産営業の建売販売|大幅値引きの仕組みを暴露的に解説

 

痛み分けの値引き

最後の手段と言うべき裏技として、『手数料泣き』という方法もあります。

例えば、売主に値引の余裕が無い場合に、大きめの値引き交渉をしたとします。

すると、売主から「手数料泣きでよければいいですけど」と言われる事があるのです。

 

要するに、売主から不動産仲介業者が受け取る仲介手数料を無しにして、その分を値引きしてくれるという事です。

しかし、仲介営業側としては、仕事に対する報酬が半分になってしまうということになります。

 

会社側がこれを許さない場合もありますので、裏技としか言えない方法です。

営業をしていると、どうしても買わせてあげたい顧客に出会うこともあります。

そんな時には、会社に頼んで裏技を使うという選択肢もあるということです。

 

値引き無しの理由

建売住宅の販売価格には、必ず値引き想定額が含まれています。

しかし、稀に一切の値引きは不可とされる場合があります。

これは、仕入担当者の判断であることが多いのですが、タイミングの関係で発生する現象です。

 

売主が放っておいても売れる」と考えている物件は、公開直後の値引きをする必要がありません。

角地物件等のような希少価値が高い物件に多く、そのまま完売してしまう確率も高いです。

 

基本的には、販売開始直後においては値引きがされにくい状況となりますが、余程の自信が無い限りは、一般的な値引きは受けられることが多いでしょう。

その他、稀ではありますが、仕入れ時にギリギリまで頑張りすぎてしまったケース等も値引き不可となることがあります。

 

土地の場合

土地の売主は、個人であることが多いです。

売主が業者の場合も、個人所有者から土地を仕入れているケースが多いです。

 

その為、販売価格には業者の利益が乗ることになり、販売時の価格は高くなります。

建物の場合と違い、安くできる部分が無いので、土地の取引はそれほど値引きを期待できないと考えましょう。

 

但し、顧客が付きにくい土地形状等の場合は、思い切った値引き交渉をしてみる余地があります。

業者に買い取り依頼することを考えれば、多少値引を受けても売った方が良いと判断する所有者もいるからです。

典型的な『良い土地』については、値引きは期待できないと考えましょう。

 

まとめ

建売住宅の場合、80万円程度の値引きが当たり前なのが常識化しています。

それを超える値引きを希望するには、売主の仕入れ事情やタイミング次第です。

営業としては、記事の中で紹介した「裏技」を検討できる場合は、それを使ってまとめてしまった方が良い場合もあるでしょう。

営業担当者は、このような事情をバランスよく調整して、上手く値引き交渉をしてください。

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