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不動産営業のつくり方

宅地建物取引業法(宅建業法)|独学用テキスト①

営業くん
では、頑張っていきましょう!

 

初めて見る法律の条文は、堅苦しくて覚えにくいですよね。

ですから、まずは口語で概要を理解してしまうことが合格への近道だと思います。

 

このテキストは、流し読みをスムーズに行い、条文の理解を早めるためのものです。

出来るだけ意味を理解しながら読むだけで、ある程度の解答力が付くと思います。

あとは、過去問でじっくり細かい部分を補足していけばOKですので、通勤・通学の時間等を利用して、気楽に読み通してみましょう!

 

第一章 総則

宅地建物取引業法(宅建業法)の内容は、簡単に言えば『不動産業者のあるべき姿』を説明しています。

もっと簡単に言えば、「不動産業者って何?」という前提や、業務上のルールを定めた法律なのです。

 

法律用語の表現では、その言葉の意味を極限まで限定しようとします。

何故かと言うと、できるだけ誤解を生まない表現をしないと法律にならないからです。

 

ですから、私が冒頭で言った「不動産業者」という表現は、厳密に言えばテキストでは使えません。

営業くん
この部分をもう少し簡単に説明しておきますね。

 

例えば、リフォーム業者が副業的に宅地建物取引業者の免許をとったとします。

見た目にはリフォーム業者ですが、宅地建物取引業者としての登録をしているとしましょう。

 

このような場合、「不動産業者」という表現ではしっくりこなくなりますよね?

だって、見た目も看板もリフォーム業者なのですから。

 

このようなケースがあるので、わざわざ難しい言い方で「宅地建物取引業者」という呼び方にするわけです。

つまり、見た目は関係なく、宅建業の免許をとった会社ということですね。

 

当サイトのテキストでは、このような「厳密に言えばダメ」という表現をあえて使っている部分があります。

理解しやすいのならその方が良いと思いますし市販のテキストでは絶対にできない説明になるからです

 

要は、試験に差し支えなければ、どんな表現で伝えても分かり易い方が良いと思うからです。

勿論、試験に差し支えるような表現はしませんし、する場合は注釈を入れます。

 

営業くん
話を戻しますね。

宅地建物取引業法は、不動産の仕事をする業者のルールブックのようなものです。

業界ルールを覚えるだけだと考えれば、それほど難しくありませんから、軽い気持ちで読んでいってください。

 

第1条

第一条は、不動産の仕事をする人達に免許制度をとり入れることで、悪用する人達が出ないようにしたいと思います!」というスローガン的な条項です。

また、きちんとした仕組みで円滑に取引が行われるようにして、「消費者を守ろうね」と言っています。

ここはスローガンなので、覚えるというよりは趣旨を理解しておけば充分です。

 

第2条

法律上で「宅地建物取引業者」を説明しようとすると、色々と言葉の定義を決めておかないといけませんよね?

ここでは、法律上で「〇〇」って言ったら、こうゆう意味ですよ、というルールを決めています。

 

 

本格的な勉強に入る前に、まずは基礎的な部分についてご紹介しておきたいと思います。

第3条以降の内容については、テキスト②から学習できるようになっています。

 

営業くん
では、勉強を始めていきましょう!

宅建業法での宅地とは?

2019年出題有

この法律で宅地という言葉が出て来た場合は、以下のルールが適用されると思ってください。

  1. 建物が建てられる土地である
  2. 用途地域内(土地の使い方が決められている地域)の土地である
  3. 公共のために使われている土地は、宅地と呼ばない

 

3番は、道路とか公園等のような土地のことです。

このような土地は、勝手に建物を建てられませんから、当然に宅地とは呼ばないですよね。

ですから、実質的には覚えることは最初の(1番と2番)だけです。

 

営業くん
詳しくは、都市計画法等で説明しますが、少し補足しておきます。

街をつくるためには、役所が計画を立てます。

これを都市計画と言いますが、この都市計画の中で更に細かく土地の使い方を決めていきます。

それが「用途地域」です。

 

土地の使い方を決める必要があるってことは、たくさんの人が関わる場所という事です。

それって、人が住めるような地域のことですよね?

 

だから、簡単に覚えるならこうです。

人が住める場所で、建物を建てるために使える土地が宅地

市街化調整区域内でも、用途地域が定められ、宅地となる場合がありますので注意しましょう。

 

また、宅地かどうかの判断に、地目や現況は関係ありません

これを覚えておくだけでも1問とれることがありますよ。

 

宅地建物取引業とは?

2018年出題有

ここでは、宅地建物取引業の意味について説明していきます。

つまり、『不動産の取引を業(仕事)としてみなされるのはどんな時か』という話です。

 

条文や試験問題では、業のことを「不特定多数の者に反復継続して行う行為」という表現をしてきますが、要するに不動産業として稼ぐ行為のことです。

この変な言い回しは良く出ているので、なんとなく覚えて慣れておいてください。

 

宅建業法でとされる取引には、以下のようなものがあります。

営業くん
これ、結構大事なところです。

 

賃貸の媒介

アパートを借りる時に不動産屋がやっているような賃貸仲介業務のことです。

「賃貸の媒介」が業なので、直接貸す行為は含まれません。

賃貸の代理

貸主(持ち主)に代わって物件を借りる人を探し、契約まで代理する等。

 

・売買

言葉の通り、業(仕事)として直接売る・買うをする行為です。

・売買の媒介 

売り手や買い手の間に入って契約書を作成し、仲介手数料をもらう行為。

要するに典型的な不動産屋の仕事です。

・売買の代理

2019年出題有

実務上では、主に売主に代わって物件を販売する業者のことを指します。

自分の代わりに家を買ってくれという人はあまりいませんよね?

 

・交換

不動産と不動産の交換取引です。

・交換の媒介

交換取引の間に入って仲介業務を行う事です。

・交換の代理

所有者に代わって、交換契約を行う事です。

 

不動産の交換は、ちょっと想像しにくいですよね。

別に覚えなくてもいい事ですが、気になる人のために補足しておきます。

 

不動産の交換は、私も実務経験がないくらいのレアな取引です。

相続時や、資産の組み換え等で稀にある取引です。

 

要するに、地主が自分の資産と親戚(又はデベロッパー)の資産と等価交換するようなものです。

地主の土地にデベロッパーの負担でマンション建築をし、区分所有の一部を交換で受け取るといった契約です。(土地の価値と同等の建物をもらう)

交換の媒介や、交換の代理は、地主を相手に金儲けをしている不動産コンサル会社や、マンションデベロッパー等を想像しておけば充分です。

 

共通点を見てみると、売買と交換は出てくる項目の数が同じですよね?

どちらも3種類です。

交換」については、「売買の場合と同じ」と覚えておけばOKです。

 

賃貸だけは、媒介代理二つだけですよね?。

ポイントは、この賃貸の場合です。

 

自分の物件を誰かに直接貸す行為は、どんな場合でも業にならないと覚えておきましょう。

不特定多数の者に反復継続して行う行為であっても、直接貸すのは業になりません。

 

賃貸は、他人の所有物件を取り扱う業をした場合に免許がいる」と覚えても良いと思います。

試験でも、この部分でのひっかけ問題が出題されています。

 

良く出題される所なので、過去問でどのように聞いてくるのかを掴む必要があります。

過去に出題されたパターンを全てクリアしておけば、確実に得点できるオイシイ得点源です。

 

自己所有物件の賃貸業が宅建業に該当しない事に疑問を感じた人は、以下の参考記事を読んでみてください。

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免許不要を暗記!

試験では、どんな人が免許をとる必要があるかを聞いてきます。

当然、「業」としな行う場合には免許が必要ですよね。

でも、業として行っても免許がいらないケースが2つあります。

 

一つは、国や地方公共団体に関わる仕事をしている機関の場合です。

公共機関は免許がいらないと思ってください。

有名な例だと、住宅供給公社等がこれに当たります。

 

もう一つは、別の免許をもらっている者です。

具体的には、信託業の免許のことです。

信託業というのは、大東建託のようなアパート建築の会社が別会社として設立していることが多いです。(例、大東みらい信託株式会社)

 

信託会社は、賃貸オーナーから物件を預かり、運営管理を代行しています。

これって、賃貸の代理とほぼ同じ行為ですよね。

信託業法にも免許制度があるので、そちらで取得していればOKということです。

 

理由さえわかってしまえば、出題されても特に暗記することなく判断できると思います。

このように、理由を知ることで暗記しなくて済むようになる部分は結構あります。

 

まとめ

これで、宅建業法一章についての流し読み勉強は終了です。

あとは過去問でしっかり出題形式等を確認し、理解を深めれば良いわけです。

意外と簡単だったのではないでしょうか。

 

この章でのポイントは、「どんな行為が業になり、免許が必要になるか」を判断できるようになることです。

この調子で、テキストを読み通してしまいましょう。

宅地建物取引業法 独学教材②」

 

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