私は、不動産業のキャリアの中で、営業職だけでなく、あらゆるジャンルの経験してきました。
建売建築会社(プライム企業)の土地仕入経験もありますので、売却(販売)側と買取(業者)側の両方の事情を知り尽くしています。
このような不動産業界での実体験から、皆さんに不動産の売却活動における注意点をご紹介したいと思います。
特に、売却時の不動産屋選びについては、やってはいけない選択肢がありますので、この記事でご紹介する内容を覚えておいてください。
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不動産屋の選び方について
「不動産屋の選び方は5種類もある」でもご紹介したことがありますが、不動産屋選びは、『不動産を購入しようとする場合』と『売却しようとする場合』で異なります。
不動産の購入を考える場合、情報量が多く、誠実なサポートをしてくれる業者が理想です。
一方、不動産の売却を考える場合には、広告力があり、複数の建売業者(仕入担当)と繋がりがある業者が良いのです。
貴方が売ろうとしている不動産物件の存在を、一人でも多くの顧客に周知することができる業者が理想だからです。
各社の広告量については、新聞折り込みやWEB注力度などによって注意深く観察しておくと良いです。
最近では、一括査定サイトを使って査定をする人が増えていますよね。
このような場合でも、不動産業者選別方法にはコツがあります。
一括査定サイト『使い方』にもタブーがありますので、よく覚えておいていただきたいと思います。
一括査定の使い方
一括査定のサイトは色々な種類がありますが、どうせなら信頼性の高いサイトを利用すべきですよね。
登録業者が少ないサイト等を利用しても、良い比較ができないからです。
例えば、タウンライフ不動産のサイト(HPリンク)は、GMOリサーチ㈱によるアンケート結果で1位(満足度・使いやすさ・薦めたいサイトで3冠)を獲得しており、文句なしの条件でしょう。
一括サイトで査定額を集めた際には、「一番高い査定を出してくるのはどこか」という目線は捨ててください。
一括査定サイトの利用メリットは、査定額が高い業者を見つける事ではありません。
一括査定を使うメリットは、各社の査定額から平均的な相場価格と業者の対応力(レスポンス)を把握できる事にあります。
冒頭でも申し上げた通り、売却する側(売主)が目指すべきなのは、【対象不動産の近くで広告力のある業者を探す事】です。
各社の相場感覚を掴み、その中で営業マンの対応スピードや、広告費の予算額について把握することができます。
誰に頼むにしても、売れなければ意味がありません。
モタモタしている営業マンに頼むと、チャンスを逃す可能性が高まります。
売却能力の高い担当者は、必ずスピードがありますので、この点についても注目すると良いでしょう。
各社へ広告活動の確認をする
一括査定サイトでの問い合わせで1つ重要なコツをご紹介しておきます。
連絡してきた業者に対して、「具体的にどんな広告活動をしてもらえますか?」等と聞いてみてください。
この際、「ホームページに集客力があります」とか、「定期的にチラシを撒きます」等といった漠然とした回答はひとまず無視してください。
最も良いのは、「新聞広告で毎月〇万部の販売チラシを入れています」といった具体的な数字での提示がある不動産会社です。
漠然とした広告活動の提示の場合、「口だけでやらない可能性もある」と考えてください。
確実に実行される広告活動について確認し、その中でレスポンスや信頼性を比較して依頼先を決めるのがベストです。
売却額は売主が決める事です。
そして、各社から届いた査定額は目安でしかありません。
どこの不動産屋で売却するにしても、スタート価格は自由に決められますから、査定額の大小で判断するのはやめましょう。
不動産売却サイトの利用手順
一括査定サイトを利用した不動産売却の手順について、まとめておきます。
- 優良一括査定サイトで不動産売却の一括査定について依頼する。
- 査定額の平均値を把握する。
- 広告力の高い業者を選別する
- 良さそうな営業マンを選別する
- 不動産会社を1~2社に決め、媒介契約を締結する
ポイント 不動産会社との媒介契約(売却依頼の正式契約)は、一般媒介と専任媒介のどちらかを選ぶことができます。 一般媒介契約の場合、複数の不動産会社に売却を依頼できますが、多くても2社までにしましょう。
多くの不動産会社に依頼をすると、業者側もやる気を無くします。
それに、広告力のある上位2社に任せれば充分なので、あまり意味がありません。
まとめ
不動産売却時における5つのタブールールをまとめると、以下のようになります。
- 人気の無いサイトを使ってはならない
- 広告力の低い業者を選んではならない
- 査定額の高さで業者を決めてはならない
- レスポンスの遅い営業を選んではならない
- 3社以上の会社と契約してはならない
これを厳守して、トラブルなくスムーズに売却活動をしていただければと願っています。
プロ目線からの正直なアドバイスですので、是非とも参考にしてください。