宅地建物取引士の事をあまり知らないという人の為に、どんな資格メリットが得られるのかについてまとめました。
社会的な評価と、各業種での資格手当の違いや相場を説明していきます。
また、後半では、どのような職業で宅建が活かせるかもご紹介しています。
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宅建士の社会的評価
宅建士の資格取得で得られる社会的評価には2種類あります。
一つは、資格手当という形での金銭的な評価です。
もう一つは、宅建士という国家資格の知名度がもたらすイメージです。
宅建を取得できたという事実が、「この人はコツコツと努力できる」という証明をしてくれるわけです。
少なくとも「馬鹿では無い」という、ステータス的なメリットですね。
行政書士等の場合、社会的な評価は「大学卒業程度の能力に値する」と言われます。
知的能力として、少し良い大学を出ている人達と同じに見てもらえるわけです。
手当としては、5千円から1万円付けば良い方だと聞きます。
行政書士は、業務の中で使用する機会が少なく、単純に知識に対する評価だからでしょう。
これに比べると、宅建士の資格手当はかなり待遇が良いと言えます。
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資格手当の相場
宅建の相場は、不動産会社では3万円が相場です。
但し、その会社で専任の登録をすることが条件になります。
登録の手続きについては自己負担で行うことが多いですが、上場企業等では会社側が代行してくれるケースもあります。
稀に宅建の資格手当を5万円に設定する会社もあるようですが、代わりに基本給が安いとか、何かで相殺される理由がある場合が多いと思います。
ですから、基本的には3万円だと思った方が良いでしょう。
リフォームやエクステリア事業会社等、不動産取引をしない会社でも資格手当を支給するケースがあります。
この場合、1万円~2万円程度出れば良い方だと思います。
その他、宅建が活かせる業種は後述します。
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資格の使用頻度
賃貸系の不動産会社と、売買の不動産会社では、契約業務が主体になります。
このような会社では、重要事項説明を頻繁に行う為、かなりの使用頻度になります。
重要事項説明書に記名・押印をする責任を考えると、3万円という金額が小さくも思える人もいるかもしれないですね。
これに対し、不動産取引が無い会社では、不動産の知識がある事への評価をしているだけですので、資格を使用しているという実感は無いでしょう。
行政書士等の資格を持っている人への評価と同じです。
ですから、不動産と関係の無い業種になれば、宅建に対しての手当ては一切付かないという会社が多いと思います。
社会的なステータスとか、面接時に多少評価をしてもらえるといったメリットがあるくらいです。
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宅建が役立つ仕事
その他、宅建士の資格が意外なシーンで役立つ事もあります。
大抵の人は、宅建を活かせる業種というと、不動産営業職や営業事務等を想像しますよね。
でも、宅建は意外に幅広いジャンルで活躍できる資格です。
具体的な業種と理由を説明していきますね。
金融業
考えてみれば、銀行等の担保業務では、不動産の知識が不可欠ですよね。
住宅ローンを取り扱う事もある仕事ですから、不動産とはかなり関係が深い業種です。
ですから、宅建士の資格を保有している人はかなり多いそうです。
近年、AI導入やATM統合等の機運が高まり、各行でリストラが進められています。
今後、彼等が不動産業界に流入してくる可能性もありそうです。
コンサルティング業
不動産コンサルティング会社等は、地主の土地活用を提案している事が多いです。
また、コインパーキング等の駐車場での土地活用についても、不動産知識が必須です。
近年、コンテナ格納庫のレンタル事業や、貸地ビジネス等、様々な土地活用方法が考案されています。
また、相続相談等の業務でも、不動産知識が問われるシーンは増えていくでしょう。
業務全般に不動産知識が欠かせない事から、宅建保有者を優先して採用する可能性が高い業種と言えます。
賃貸管理会社
不動産を管理するだけでも、やはり不動産知識は必要になります。
地主への対応にも専門家としての知識が不可欠でしょう。
また、客付業者等とのやり取りにおいても、不動産の素人ではスムーズにいきません。
賃貸の仲介業と管理業務の両方を行う会社も多いので、宅建が重宝される業種です。
ハウスメーカー
建築会社で働く上で、宅建は特に必要無いと言う人もいます。
事実、建物の設計に関する知識の方が実務に役立つ事が多いです。
しかし、決済の際には登記手続き等も発生しますし、建築時には様々な地区計画等にも注意が必要です。
この為、大手メーカーでは、宅建取得を奨励している会社が多いです。
ハウスメーカーでの宅建の保有率は比較的高いですが、不動産仲介に比べると持っていない人が多い印象です。
資格スクール
灯台下暗しといった所ですが、宅建受験のスクールで働く人には宅建が必要ですよね。
資格スクールの中には、不動産会社等に担当営業を割り振って巡回営業させています。
団体割引のようなキャンペーン等を持って来ては、受講を勧める活動がメインです。
求人枠としてはかなり隙間的な業種かもしれませんが、宅建が活かせることは間違いありません。
解体業の営業職
不動産会社や建築会社と提携している解体業者は、常に解体案件が舞い込んで来ます。
解体の営業担当者は、不動産のプロ達の窓口として機能しなければいけないので、宅建の資格が非常に役立ちます。
不動産営業の経験とコネクションがある人は、活躍しやすい仕事です。
因みに、私の知人は「不動産営業時代よりも稼げる」と言っていました。
解体現場で働く人達に宅建は不要ですので、間違えないようにしてください。
まとめ
宅建士は、他の国家資格と比較しても、金銭的に高い評価を得られる資格です。
その責任には大きなものがありますが、将来的にも様々な業種で活かすことが出来ることがご理解いただけたのではないでしょうか。
宅建士の資格は、高卒程度の知能があれば取得できる資格です。
「頭の良さ」よりも「継続力」が求められるイメージです。
興味がある方は、資格についてもう少し詳しく調べてみると良いと思います。
参考記事
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