本試験の直前は、受験生の皆さんの緊張感がピークに達する時期です。
勉強が思うように進んでおらず、自分の実力に不安を感じる時期でもあると思います。
そんな不安が大きい程、本番でメンタル面での対策やアドバイスが大きな助けになることがあります。
既に合格できる実力がある人でも、実力が発揮できなければ意味がありません。
試験直前期は、誰もが少なからず焦りを感じるものです。
だからこそ、落ち着いて「今、何をすべきか」を考えなければいけませんし、直前の追い込み方で合否が分かれることもあるでしょう。
この記事では、そんな宅建試験直前のメンタル面での注意点等についてお伝えしておきたいと思います。
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試験直前での迷走に注意!
試験直前の1~2週間は、特に色々と迷いや不安も出てきます。
あと数週間という貴重な時間をどのように使うべきか迷うところだと思います。
特に、最後の追い込みにおいて、「過去問とテキストのどちらを強化すべきか」という選択に迷う人が多いです。
もっと模試や答練をやった方がいいのではないか・・等と考え始める人もいるのではないでしょうか。
合格者の選択
合格できるレベルに達した人達であっても、模試で不安な結果が出ることがあります。
全く焦る必要のない実力に到達しているのですが、模試の結果を見て『まだ足りないのではないか』と焦ってしまうのです。
出題者の意図や、狙い等によって本試験とは違う視点で作成された模試もありますから、模試の結果で自信を無くす必要はありません。
過去問がしっかり正解できる状況にあれば、不安になる必要はないのです。
模試の結果が思わしくないと、「過去問だけではダメなのではないか」と考えてしまいがちです。
また、模試でわからない問題等があると、「もっと理解の深さを広げる勉強をしなければいけないかも」等と思えてきますよね。
真剣に合格を目指している人こそ、このような思考になってしまうのです。
試験直前で注意して欲しいのは、このような間違った思考をしない事です。
他の記事でも書いたことがありますが、皆さんが目指すのは模試での合格ではありません。
本番で得点できれば良いのですから、過去問の演習で合格レベルに到達することが最優先です。
テキスト学習に戻るな!
そもそも、テキストの精読というのは、勉強を始めたばかりの人達がやる基礎的な勉強法です。
試験直前に精読を行うことで復習になる部分等もあるとは思いますが、私はベストな行動とは思いません。
数週間前の段階でテキストを読み込んでも既存の知識ばかり目にすることになるでしょう。
新しい情報を入れることより、イージーミスや問題形式の変化に対応することの方が重要な時です。
ですから、過去問で間違えた事のある問題や、違う形式で出題される可能性のある問題等を自分なりに復習・研究する時間にする事に時間を使うべきでしょう。
過去問の解説等で物足りなさを感じた時だけ、テキストを読み返せば充分です。
それと、試験直前では、問題を読む速度や時間の使い方等について慣れておくことがとても大切です。
試験本番では、いつもよりも慎重に問題を読もうとする為、時間が足りなくなってしまう人も多いです。
このような状況下で冷静に対処できるよう、何度も時間的な配分について感覚を掴んでおく事です。
途中で焦ってしまった時、「後半で調整できるから大丈夫」等と自信を持てるかどうかで、ミスを誘発せずに済むこともあると思います。
このような時間配分への感覚は、演習を積み重ねるしかありませんよね。
ですから、この時期にテキストを読んでいる時間はないのです。
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本試験での痛恨ミス
試験への不安は誰にでもあります。
一発合格を決意し、覚悟を持って勉強してきた人ほど、「絶対に落とせない」というプレッシャーは大きいものです。
たとえ今年が不合格の結果となっても、その努力が無駄になるわけではありませんが、当事者からすればそんな気楽には考えられないですよね。
しかし、この恐怖や不安を克服しなければ、マイナスの効果を生む可能性があるのも確かです。
国家試験における魔物は、そんな心の隙間に存在している気がしてなりません。
これまで努力してきた日々が、一瞬のパニック等によって台無しになることもあります。
「頭が真っ白になってしまった」等という事態は、なんとしても避けたいところですから、以下の対策を意識してみてください。
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本番へのメンタル対策
自分の実力を発揮するために、『自分を心理的に追い込まない』という意識を持ちましょう。
自分の思考パターンは、客観的に俯瞰するように意識してください。
例えば、試験中に「ヤバイ」とか、「もしかしたら落ちるかも」等という思考パターンになった時には、かなり平常心を失いやすい状況と言えます。
そんな時のために、どんな思考をすべきかあらかじめ考えておくことも大切だという事です。
時間があるうちに、そんな時に落ち着くための『答え』を用意しておくのです。
要するに、「自分の心をどのように落ち着かせるのか決めておく」ということです。
例えば、「ヤバイ!」等と思ってしまった時には、「無駄に焦るな」と言い聞かせるようにすると決めておくとか、「パフォーマンスを落とす思考をするな!」等と思うようにします。
何か、自分の信じている存在に祈るとか、勇気の出る言葉を唱えるといった事でも良いと思います。
このように、パニック状態の予行練習のような準備をしておくと、少しは焦りが緩和されます。
対処法を決めておくことで、焦りの増大を防止しましょう。
苦手科目に注意
試験直前では、後回しにしていた暗記部分を詰め込む作業もでてきますよね。
また、苦手科目を強化しようと考える人もいると思います。
この時期は、一つ一つの決断に対して「これが正しい勉強法なのだろうか」という不安も付きまといます。
そんな時には、少し冷静になって自分の学習レベルを考えてみてください。
苦手科目に手を出すことで自信が無くなってしまう人もいますし、詰めの暗記に集中すべき人もいるはずです。
しっかりと、自分に必要な勉強を見定めることが大切です。
自己レベルの判断基準
まず、ここまでの学習において、「ご自身の過去問の演習レベル(過去問クリアの実力)」を考えてください。
安定して合格ラインを突破している状況の人は、この時期に苦手科目をカバーしても良いと思います。
とはいっても、既に合格できる実力が付いている可能性が高いのですから、これを維持することを優先するという選択肢もあります。
苦手科目の強化で向上するのではなく、得意科目を更に得意にするという方法です。
この選択については、個人の性格的な問題もあると思います。
より自信をつけて本試験に臨みたい人は、得意科目や暗記強化に集中するのが良いです。
苦手分野を強化したところで、すぐに得意分野にはならないでしょう。
しかも、その部分は元々がそれほど優先順位として高くないのではないでしょうか。
多くの場合、メンタル的な自信を付けた方が有効だと思います。
まとめ
本試験において、時間配分と平常心を保つことは、非常に重要だと思います。
アスリートでもそうですが、良いパフォーマンスをするには、プラスのイメージを持つことが大切ですよね。
初心に帰って考えれば、宅建試験の基本は「宅建業法の強化」からです。
ここに不安がある人は、まずは宅建業法に自信が持てるように準備するのがベストです。
メンタル面でのアドバイスとしては、時間配分等の練習によって「時間が足りなくなるかも」という不安を無くしておくことと、パニック防止策を持つことです。
残された時間を、有効なラストスパートとなるように使ってくださいね。