不動産動向

税収増加が示唆する宅建資格者(就職率)への影響

2020年度の税収入は、コロナ禍の影響を考慮して55兆1250億円に下方修正されていました。

しかし、実際には昨年末時点の予想に対し、5兆7千億円近くも上振れする結果となりました。

この理由を深く掘り下げていくと、宅建資格者の就職率について少し見通せる部分もありそうです。

経済指標や、政府発表の数字の意味を読み取っていくと、そこには将来を見通すヒントが隠されています。

今回の税収増加が示唆している事について客観的に分析しておくと、皆さんの人生の選択に影響が出てくるかもしれません。

高校や大学からの新卒求人案件に対しても、今までとは違った動きが必要になってくる時代だと感じます。

未来を予測し、早い段階で準備していくためのヒントになれば幸いです。

 

税収増が示す未来とは?

2020年は、消費税が前年度より2兆6187億円多くなり、過去最高の税収でした。

消費税については、税収全体の34・5%を占めていますが、着目すべきはそれ以外の内訳についてです。

 

コロナ禍で落ち込むと予測されていた法人税が、4375億円増(11兆2346億円)となり、昨年末時点の予想より3兆円以上も上振れしたのです。

自粛によって利益が落ち込んでいる企業も多い中、法人税が増収になった理由について深く理解しておく必要がありそうです。

 

コスト削減が進んだ

コロナ渦では、売り上げが下がった業種がたくさんありました。

飲食店、酒販店、建設業、自動車、農家、航空、アミューズメント産業、宿泊業等、打撃の大きかった業種が目立ちます。

 

一方で、特需で増益となった企業も多かったわけですが、これらの企業が法人税を多く収めた事も理由の1つでしょう。

しかし、注目すべきなのは、打撃の大きかった業種でも法人税の納付額が増加したことです。

 

これは、設備投資や人件費等を含めたコスト削減が進んだことを意味しています。

売上は落ちたのですが、経費を使わなくなったことで最終利益が増えた企業が多かったということです。

 

一時的には業績を良く見せる効果がありますが、実態としては企業の価値が下がっています。

出来る事が減り、規模を縮小したようなものだからです。

 

このような動きは、巡り巡って宅建資格者の就職率にも関係していきます。

では、具体的にどんな影響が出てくるのか、考えていきましょう。

 

企業の意識変化

コロナ渦では、WEB媒体での販路拡大を狙う動きや、少数精鋭化を進める会社が増えています。

また、人件費や事務所費用を削減する動きも広がっています。

 

自粛下でも必要とされるサービスに注目し、事業転換している企業は今後もしばらく増加するでしょう。

例えば、住宅の断熱材等を取り扱う会社が、自宅でリモートスペースを確保するためのパーテンションキット等を開発し、大きな利益を上げている成功事例等があります。

 

既存事業の強みを活かし、今までにやったことが無かった事にチャレンジする動きが活発化している為、「企業アイデアを実現するための人材」にも注目が集まりやすい状況です。

新卒の大学生を雇用するニーズにも変化が出てくるはずですので、選ばれるための知恵がより一層必要になってくるのではないでしょうか。

 

多くの企業では、新人の価値が低下しており、経験者や技術者へのニーズが増加しているのです。

 

経済は繋がっている

税収が増えたと聞くと、景気が良くなったように感じる人もいたと思います。

しかし、今回の税収増は、将来的な経済低迷を感じさせる内容でした。

 

人流が抑えられ、会食等での経費をあまり使わなくなった企業が増えました。

飲食業界では、膨大な消費ニーズが消滅したことになりますので、当然これに伴う倒産が発生します。

 

この影響が長引くことで、飲食店に食材やお酒を卸す業者も共倒れしていきます。

また、多くの会社で人件費を削減すると、それぞれのサービスの質(対応力等)が一時的に低下します。

製造業の場合なら、生産性が低下することになり、大きな受注に対応する力を失うことになります。

 

これが、将来的に企業価値を下げることになり、他の部門の売り上げ低下に波及する可能性があります。

設備投資や人員が減ることによる影響は、目には見えない未来の信用力に大きな影響が出ていることも珍しくありません。

 

このように様々な分野へと影響が広がることで、やがて宅建資格者の就職にも影響が出てくるのです。

 

不動産業界の変化

不動産業界では、取り扱う不動産の種類によって明暗が分かれています。

例えば、設備投資等を担う建設系の企業では、業績が悪化している会社が多いです。

 

一方で、コロナ前よりも業績が伸びている分野もあります。

業績が伸びれば、雇用も増えるのではないかと考えがちですが、実際には少し違った動きになっています。

 

コロナ渦で業績が伸びた企業であっても、先行きに対する警戒感はあります。

ですから、コスト削減意識も高まっていますし、人材についても余剰はさせません。

 

AI技術やロボット等によって、人間が行う仕事の量も減っていきます。

この結果、専門的な知識・技術を持つ経験者だけを求める傾向が強まっていくのです。

 

厳しい状況下である程、企業にとって必要なのは即戦力として使える無駄のない人材なのです。

 

就職ツールで差が付く?

宅建の資格を活かせる職場が一時的に減ると、職探し時の競争が激しくなります。

特に大学生の就職活動には大きな影響が出てくるでしょう。

 

リーマンショックの際にも同じような状況が起こり、不動産関連での求人が激減しました。

このような状況では、求人の探し方がとても重要になります。

大手企業の求人ではなく、新規事業として不動産系の業務を開始する法人の求人を探すのがオススメです。

 

大学生に特化した新しいサイト等も出現しています。

また、不動産業界への転職の場合なら、無料転職ツール「JOBエージェント」がオススメです。

但し、対応エリア等が限られているようですのでご注意ください。

 

コロナ渦のような特殊な状況では、このような良い求人紹介サービスを活用して早めに動くことが肝心です。

私も、リーマンショックの際に同様の視点で異業種への就職を実現しました。

 

具体的には、リフォーム会社、人材派遣会社、コンサルティング会社、損害保険会社等で不動産の新事業を計画される可能性が高いです。

これらの業種では、不動産売買の獲得や社宅の斡旋等、参入することで販路を広げる動きが発生しやすいからです。

 

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まとめ

市場に投下されるはずだったマネー(経費)が使えない状況が続けば、経済は縮小します。

経済が縮小すれば、家を購入する人の数も減るでしょう。

節約志向が強まると、賃貸物件の移動案件も減りますので、不動産業界にはマイナス効果となっていきます。

特需等が一巡した状況では、宅建資格者の価値が今までよりも低くなる可能性があるでしょう。

要するに、宅建有資格者が余るので、必要性が低下するのです。

この為、新入社員として宅建資格を活かすなら、新規事業で宅建資格者が必要になった企業等への就職を狙うのがベストです。

 

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