宅建業法の過去問集 過去問と解説

宅建業法の過去問 2020年度の試験問題と解説

2020年度の宅建業法の過去問集です。

2020年度は、コロナウイルスの影響により、10月と12月の2回に分けて試験が行われます。

 

過去問集の使い方

携帯やパソコンで、宅建業法に集中した模試のような勉強ができるように作成しています。

目次を上手く活用すると、より便利に学習できると思います。

 

各肢の説明についても、実務経験とオリジナリティを重視し、出来るだけわかりやすく解説したつもりです。

流し読み用の無料テキストと合わせて勉強に役立ててください。

2018年度

 

2020年10月試験 問26

宅地建物取引業の免許(以下この問において「免許」という。)に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。

  1. 宅地建物取引業者A社(甲県知事免許)が宅地建物取引業者ではないB社との合併により消滅した場合には、B社は、A社が消滅した日から30日以内にA社を合併した旨を甲県知事に届け出れば、A社が受けていた免許を承継することができる。
  2. 信託業法第3条の免許を受けた信託会社が宅地建物取引業を営もうとする場合には、国土交通大臣の免許を受けなければならない。
  3. 個人Cが、転売目的で競売により取得した宅地を多数の区画に分割し、宅地建物取引業者Dに販売代理を依頼して、不特定多数の者に分譲する事業を行おうとする場合には、免許を受けなければならない。
  4. 宅地建物取引業者E(乙県知事免許)は、乙県内に2以上の事務所を設置してその事業を営もうとする場合には、国土交通大臣に免許換えの申請をしなければならない。

 

 

 

 

 

 

2020年10月試験 問26の解説

×

宅建業者が他社と合併した場合、どういった手続きが必要なのかを問う問題です。

合併により宅建業者Aが消滅したのですから、Aの免許は失効します。

B社がA社の免許を承継することはできず、支店等の増加に伴う手続きを行うことになります。

 

×

信託会社が宅地建物取引業を営もうとする場合には、国土交通大臣に届け出る必要があるだけです。

 

競売で仕入れた物件を不特定多数の相手に販売する行為ですので、免許が必要です。

誰に販売を委託したかは関係なく、自分で売っても、誰かに販売を委託しても免許が必要ということです。

 

×

国土交通大臣の免許が必要なのは、2つ以上の都道府県に事務所を設置する場合です。

 

正解:3

 

2020年10月試験 問27

宅地建物取引業者がその業務に関して行う広告に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはいくつあるか。

ア 建物の売却について代理を依頼されて広告を行う場合、取引態様として、代理であることを明示しなければならないが、その後、当該物件の購入の注文を受けたときは、広告を行った時点と取引態様に変更がない場合を除き、遅滞なく、その注文者に対し取引態様を明らかにしなければならない。

イ 広告をするに当たり、実際のものよりも著しく優良又は有利であると人を誤認させるような表示をしてはならないが、誤認させる方法には限定がなく、宅地又は建物に係る現在又は将来の利用の制限の一部を表示しないことにより誤認させることも禁止されている。

ウ 複数の区画がある宅地の売買について、数回に分けて広告をする場合は、広告の都度取引態様の別を明示しなければならない。

エ 宅地の造成又は建物の建築に関する工事の完了前においては、当該工事に必要な都市計画法に基づく開発許可、建築基準法に基づく建築確認その他法令に基づく許可等の申請をした後でなければ、当該工事に係る宅地又は建物の売買その他の業務に関する広告をしてはならない。

  1. 一つ
  2. 二つ
  3. 三つ
  4. 四つ

 

 

 

 

 

2020年10月試験 問27の解説

×

取引態様の明示は、宅建業者が「広告をする時」と「取引の依頼を受けた時」の両方でとなります。

過去に明示していた内容と関係なく、その都度の明示が必要です。

 

宅建業者は、広告をする際、実際のものよりも著しく優良又は有利であると人を誤認させるような表示(=誇大広告)は禁止で、「誤認させる方法」にも限定はありません。

限定が無いのですから、本肢のような「宅地又は建物に係る現在又は将来の利用の制限の一部を表示しないことにより誤認させる」ことも禁止です。

問題文の通り、正しい肢です。

 

×

未完成物件の場合、開発許可や建築確認について処分結果が出た後でなければ広告ができません。

申請をしただけでは、まだ建築できるかどうかが決まっていないからです。

 

正解:2

 

2020年10月試験 問28

宅地建物取引士に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。

  1. 宅地建物取引士資格試験に合格した者は、合格した日から10年以内に登録の申請をしなければ、その合格は無効となる。
  2. 宅地建物取引士証の有効期間の更新の申請は、有効期間満了の90日前から30日前までにする必要がある。
  3. 宅地建物取引士は、重要事項の説明をするときは説明の相手方からの請求の有無にかかわらず宅地建物取引士証を提示しなければならず、また、取引の関係者から請求があったときにも宅地建物取引士証を提示しなければならない。
  4. 甲県知事の登録を受けている宅地建物取引士が、乙県知事に登録の移転を申請するときは、乙県知事が指定する講習を受講しなければならない。

 

 

 

 

 

2020年10月試験 問28の解説

×

このような規定はありません。不正行為等をしていない限り、合格の事実が無効になることはありません。

 

×

このような指定期間は無く、有効期限までに行えばOKです。

 

問題文の通りです。

重説の時は必ず提示ですが、取引関係者については要求された時だけでOKです。

 

×

法定講習は、5年に1度です。

移転をしても、これがリセットされるわけではありませんので、本肢の場合に講習を受ける必要はありません。

 

正解:3

 

2020年10月試験 問29

宅地建物取引業者Aが、BからB所有の住宅の売却の媒介を依頼された場合における次の記述のうち、宅地建物取引業法(以下この問において「法」という。)の規定によれば、正しいものはいくつあるか。

ア Aは、Bとの間で専任媒介契約を締結し、所定の事項を指定流通機構に登録したときは、その登録を証する書面を遅滞なくBに引き渡さなければならない。

イ Aは、Bとの間で媒介契約を締結したときは、当該契約が国土交通大臣が定める標準媒介契約約款に基づくものであるか否かの別を、法第34条の2第1項の規定に基づき交付すべき書面に記載しなければならない。

ウ Aは、Bとの間で専任媒介契約を締結するときは、Bの要望に基づく場合を除き、当該契約の有効期間について、有効期間満了時に自動的に更新する旨の特約をすることはできない。

エ Aは、Bとの間で専属専任媒介契約を締結したときは、Bに対し、当該契約に係る業務の処理状況を1週間に1回以上報告しなければならない。

  1. 一つ
  2. 二つ
  3. 三つ
  4. 四つ

 

 

 

 

 

2020年10月試験 問29の解説

本肢の通りです。

 

本肢の通りです。

 

×

たとえBの要望に基づいていたとしても、自動更新にはできません。

 

本肢の通りです。

 

正解:3

 

2020年10月試験 問30

宅地建物取引業者A及び宅地建物取引業者B(ともに消費税課税事業者)が受領する報酬に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。なお、借賃には消費税等相当額を含まないものとする。

  1. Aは売主から代理の依頼を、Bは買主から媒介の依頼を、それぞれ受けて、代金5,000万円の宅地の売買契約を成立させた場合、Aは売主から343万2,000円、Bは買主から171万6,000円、合計で514万8,000円の報酬を受けることができる。
  2. Aが単独で行う居住用建物の貸借の媒介に関して、Aが依頼者の一方から受けることができる報酬の上限額は、当該媒介の依頼者から報酬請求時までに承諾を得ている場合には、借賃の1か月分である。
  3. Aが単独で貸主と借主の双方から店舗用建物の貸借の媒介の依頼を受け、1か月の借賃25万円、権利金330万円(権利設定の対価として支払われるもので、返還されないものをいい、消費税等相当額を含む。)の賃貸借契約を成立させた場合、Aが依頼者の一方から受けることができる報酬の上限額は、30万8,000円である。
  4. Aが単独で行う事務所用建物の貸借の媒介に関し、Aが受ける報酬の合計額が借賃の1か月分以内であれば、Aは依頼者の双方からどのような割合で報酬を受けてもよく、また、依頼者の一方のみから報酬を受けることもできる。

 

 

 

 

 

2020年10月試験 問30の解説

×

5000万円の土地に対する仲介手数料は、171万6千円(消費税込)が限度です。

※5000万円×3%+6万円に消費税を加えて計算します。

代理契約の場合、この媒介時の2倍が限度となり、343万2千円が限度です。

一つの取引について、複数の宅建業者が関与する場合でも、トータルで343万2千円を超える報酬を得ることはできません。

 

×

報酬請求時までに承諾を得るのではなく、依頼を受ける時に得る必要があるので誤りです。

 

×

権利金を報酬として計算した場合、取引全体で受け取れる報酬の上限額は、30万8,000円となりますが、これを依頼者の一方だけから受け取ることはできません。

 

居住用以外の建物の賃借について媒介する場合、合計で1カ月分までという制限を守れば良いことになっています。

報酬割合についても、トータルで1カ月分を超えなければ問題ありません。

 

正解:4

 

2020年10月試験 問31

宅地建物取引業者が行う宅地建物取引業法第35条に規定する重要事項の説明に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。なお、説明の相手方は宅地建物取引業者ではないものとする。

  1. 建物の売買の媒介だけでなく建物の貸借の媒介を行う場合においても、損害賠償額の予定又は違約金に関する事項について、説明しなければならない。
  2. 建物の売買の媒介を行う場合、当該建物について、石綿の使用の有無の調査の結果が記録されているか照会を行ったにもかかわらず、その存在の有無が分からないときは、宅地建物取引業者自らが石綿の使用の有無の調査を実施し、その結果を説明しなければならない。
  3. 建物の売買の媒介を行う場合、当該建物が既存の住宅であるときは、建物状況調査を実施しているかどうかを説明しなければならないが、実施している場合その結果の概要を説明する必要はない。
  4. 区分所有建物の売買の媒介を行う場合、建物の区分所有等に関する法律第2条第3項に規定する専有部分の用途その他の利用の制限に関する規約の定めがあるときは、その内容を説明しなければならないが、区分所有建物の貸借の媒介を行う場合は、説明しなくてよい。

 

 

 

 

 

2020年10月試験 問31の解説

本肢の通りです。

 

×

石綿(アスベスト)については、必ず調査をしなければいけないわけではなく、存在の有無が判明している時に、その事実について説明すれば足ります。

 

×

建物調査を実施している場合、その調査内容は購入者にとって重要な事項ですから、調査結果の説明をしなくてはなりません。

 

×

利用の制限に関する規約は、重要事項です。

ペット不可・転貸不可等の利用上の制限規約は、説明しなくて良いわけがありません。

このように、社会常識的に考えるだけで誤りだと判断できる肢です。

 

正解:1

 

2020年10月試験 問32

宅地建物取引業者Aが、自ら売主として、宅地建物取引業者ではないBとの間で建物の売買契約を締結する場合における次の記述のうち、宅地建物取引業法(以下この問において「法」という。)の規定によれば、正しいものはどれか。

  1. AB間の建物の売買契約において、Bが当該契約の履行に着手した後においては、Aは、契約の締結に際してBから受領した手付金の倍額をBに現実に提供したとしても、契約を解除することはできない。
  2. AB間の建物の売買契約における「法第37条の2の規定に基づくクーリング・オフによる契約の解除の際に、当該契約の締結に際しAがBから受領した手付金は返還しない」旨の特約は有効である。
  3. AB間の建物の割賦販売の契約において、Bからの賦払金が当初設定していた支払期日までに支払われなかった場合、Aは直ちに賦払金の支払の遅滞を理由として当該契約を解除することができる。
  4. AB間で工事の完了前に当該工事に係る建物(代金5,000万円)の売買契約を締結する場合、Aは、法第41条に定める手付金等の保全措置を講じた後でなければ、Bから200万円の手付金を受領してはならない。

 

 

 

 

2020年10月試験 問32の解説

直近で改正された部分からの問題です。

テキスト⑧でご確認ください。

 

×

クーリングオフは、消費者を守るための制度ですから、ペナルティ無しで解除できます。

特約を付けることは可能ですが、買主に不利なものは無効です。

手付金を返さないという特約は、明らかに買主に不利ですので、認められません。

 

×

賦払金の支払の遅滞を理由に契約解除をする場合、解除の前に催告の手続きをしなければなりません。

直ちに解除することはできませんので、誤りです。

 

×

未完成物件の場合、代金の5%(かつ1000万円)以下であれば保全措置が必要ありません。

 

正解:1

 

2020年10月試験 問33

宅地建物取引業者Aが宅地建物取引業法第37条の規定により交付すべき書面(以下この問において「37条書面」という。)に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. Aが媒介により建物の貸借の契約を成立させたときは、37条書面に借賃の額並びにその支払の時期及び方法を記載しなければならず、また、当該書面を契約の各当事者に交付しなければならない。
  2. Aが媒介により宅地の貸借の契約を成立させた場合において、当該宅地の引渡しの時期について重要事項説明書に記載して説明を行ったときは、その内容を37条書面に記載する必要はない。
  3. Aが自ら売主として宅地建物取引業者である買主と建物の売買契約を締結した場合、37条書面に宅地建物取引士をして記名押印させる必要はない。
  4. Aが自ら売主として宅地の売買契約を締結した場合、代金についての金銭の貸借のあっせんに関する定めがある場合における当該あっせんに係る金銭の貸借が成立しないときの措置については、37条書面に記載する必要はない。

 

 

 

 

 

2020年10月試験 問33の解説

本肢の通りです。

 

×

引渡し時期は、重要事項の1つです。

書面上でいつ引き渡されるのかが分からないのはおかしいですよね。

条文知識がなくても誤りだと判断できるサービス問題です。

 

×

Aが交付する37条書面には、宅地建物取引士に記名押印させる必要があります。

 

×

金銭の貸借のあっせんに関する定めがあるのですから、これに伴う詳細事項は記載事項となります。

 

正解:1

 

2020年10月試験 問34

宅地建物取引士の登録(以下この問において「登録」という)及び宅地建物取引士証に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。

  1. 甲県で宅地建物取引士資格試験に合格した後1年以上登録の申請をしていなかった者が宅地建物取引業者(乙県知事免許)に勤務することとなったときは、乙県知事あてに登録の申請をしなければならない。
  2. 登録を受けている者は、住所に変更があっても、登録を受けている都道府県知事に変更の登録を申請する必要はない。
  3. 宅地建物取引士は、従事先として登録している宅地建物取引業者の事務所の所在地に変更があったときは、登録を受けている都道府県知事に変更の登録を申請しなければならない。
  4. 丙県知事の登録を受けている宅地建物取引士が、丁県知事への登録の移転の申請とともに宅地建物取引士証の交付の申請をした場合は、丁県知事から、移転前の宅地建物取引士証の有効期間が経過するまでの期間を有効期間とする新たな宅地建物取引士証が交付される。

 

 

 

 

 

2020年10月試験 問34の解説

×

必ず、合格した所在地の都道府県知事に申請をすることになっています。

 

×

変更があったのですから、届け出が必要です。

氏名や住所の変更を届けなくて良いなら、登録させている意味がありません。

 

×

宅地建物取引業者の事務所の所在地は、宅建士の登録事項ではないので申請不要です。

 

本肢の通りです。

 

正解:4

 

2020年10月試験 問35

宅地建物取引業者A(甲県知事免許)の営業保証金に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。

  1. Aから建設工事を請け負った建設業者は、Aに対する請負代金債権について、営業継続中のAが供託している営業保証金から弁済を受ける権利を有する。
  2. Aが甲県内に新たに支店を設置したときは、本店の最寄りの供託所に政令で定める額の営業保証金を供託すれば、当該支店での事業を開始することができる。
  3. Aは、営業保証金の還付により、営業保証金の額が政令で定める額に不足することとなったときは、甲県知事から不足額を供託すべき旨の通知書の送付を受けた日から2週間以内にその不足額を供託しなければならない。
  4. Aが甲県内に本店及び2つの支店を設置して宅地建物取引業を営もうとする場合、供託すべき営業保証金の合計額は1,200万円である。

 

 

 

 

 

2020年10月試験 問35の解説

×

Aから建設工事を請け負った建設業者は、一般の消費者ではなく、Aが行う事業の取引関係者です。

宅建業に関する取引ではないので、営業保証金からの弁済はできません。

 

×

営業保証金を供託するだけではなく、免許権者へ供託書の正本を添付して届け出することも必要なので誤りです。

 

本肢の通りです。

 

×

本店は1千万円、支店は1箇所500万円が必要ですので、このケースでは2000万円になりますので、誤りです。

 

正解:3

 

2020年10月試験 問36

宅地建物取引業保証協会(以下この問において「保証協会」という。)に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。

  1. 保証協会の社員との宅地建物取引業に関する取引により生じた債権を有する者は、当該社員が納付した弁済業務保証金分担金の額に相当する額の範囲内で弁済を受ける権利を有する。
  2. 保証協会の社員と宅地建物取引業に関し取引をした者が、その取引により生じた債権に関し、弁済業務保証金について弁済を受ける権利を実行するときは、当該保証協会の認証を受けるとともに、当該保証協会に対し還付請求をしなければならない。
  3. 保証協会は、弁済業務保証金の還付があったときは、当該還付に係る社員又は社員であった者に対し、当該還付額に相当する額の還付充当金をその主たる事務所の最寄りの供託所に供託すべきことを通知しなければならない。
  4. 保証協会は、弁済業務保証金の還付があったときは、当該還付額に相当する額の弁済業務保証金を供託しなければならない。

 

 

 

 

2020年10月試験 問36の解説

×

「弁済業務保証金分担金の額に相当する額の範囲内」で権利を有するのではないので誤りです。

その宅建業者が、保証協会の社員ではない場合に営業保証金を供託しなければならない額までの権利があります。

 

×

還付の請求先は、保証協会ではなく「供託所」ですので誤りです。

 

×

供託すべきことを通知するのではなく、還付金の納付(取引相手への納付命令のようなもの)を通知します。

 

本肢の通りです。2週間以内に行うことになっています。

 

正解:4

 

2020年10月試験 問37

宅地建物取引業者Aが、自ら売主として宅地の売買契約を締結した場合に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはいくつあるか。なお、この問において「37条書面」とは、同法第37条の規定に基づき交付すべき書面をいうものとする。

ア Aは、専任の宅地建物取引士をして、37条書面の内容を当該契約の買主に説明させなければならない。

イ Aは、供託所等に関する事項を37条書面に記載しなければならない。

ウ Aは、買主が宅地建物取引業者であっても、37条書面を遅滞なく交付しなければならない。

エ Aは、買主が宅地建物取引業者であるときは、当該宅地の引渡しの時期及び移転登記の申請の時期を37条書面に記載しなくてもよい。

  1. 一つ
  2. 二つ
  3. 三つ
  4. なし

 

 

 

 

 

2020年10月試験 問37の解説

契約書については、説明義務はありません。

専任の宅建士である必要もないので誤りです。

 

供託所についての説明は、口頭でも行うことができます。

37条に必ず記載しなければいけない事項ではないので誤りです。

 

交付については、相手が宅建業者でも必要です。

 

相手が宅建業者だからといって、記載事項が省略できるわけではないので誤りです。

 

正解:1

 

2020年10月試験 問38

宅地建物取引業者Aが、BからB所有の甲住宅の売却に係る媒介の依頼を受けて締結する一般媒介契約に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法(以下この問において「法」という。)の規定によれば、正しいものはどれか。

  1. Aは、法第34条の2第1項の規定に基づき交付すべき書面に、宅地建物取引士をして記名押印させなければならない。
  2. Aは、甲住宅の価額について意見を述べる場合、Bに対してその根拠を口頭ではなく書面で明示しなければならない。
  3. Aは、当該媒介契約を締結した場合、指定流通機構に甲住宅の所在等を登録しなければならない。
  4. Aは、媒介契約の有効期間及び解除に関する事項を、法第34条の2第1項の規定に基づき交付すべき書面に記載しなければならない。

 

 

 

 

 

2020年10月試験 問38

×

媒介契約書には、宅建士の記名押印義務はありません。

 

×

根拠を明らかにする必要はありますが、必ずしも書面である必要はありません。

 

×

一般媒介の場合、登録義務はありません。

 

記述の通り、正しい肢です。

 

正解:4

 

2020年10月試験 問39

次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。

  1. 宅地建物取引業者は、従業者名簿の閲覧の請求があったときは、取引の関係者か否かを問わず、請求した者の閲覧に供しなければならない。
  2. 宅地建物取引業者は、その業務に従事させる者に従業者証明書を携帯させなければならず、その者が宅地建物取引士であり、宅地建物取引士証を携帯していても、従業者証明書を携帯させなければならない。
  3. 宅地建物取引業者は、その事務所ごとに従業者名簿を備えなければならないが、退職した従業者に関する事項は、個人情報保護の観点から従業者名簿から消去しなければならない。
  4. 宅地建物取引業者は、その業務に従事させる者に従業者証明書を携帯させなければならないが、その者が非常勤の役員や単に一時的に事務の補助をする者である場合には携帯させなくてもよい。

 

 

 

 

 

2020年10月試験 問39の解説

×

取引に関係のない相手からの請求には応える必要がありません。

 

記述の通り正しい肢です。

 

×

従業者名簿には、従業員ではなくなった日を記載するだけです。

会社に存在した事実までを消去することはできませんので誤りです。

 

×

非常勤の役員や単に一時的に事務の補助をする者である場合でも携帯させる必要があります。

 

正解:2

 

2020年10月試験 問40

宅地建物取引業者Aが、自ら売主として、宅地建物取引業者ではないBとの間で宅地の売買契約を締結した場合における、宅地建物取引業法第37条の2の規定に基づくいわゆるクーリング・オフに関する次の記述のうち、Bがクーリング・オフにより契約の解除を行うことができるものはいくつあるか。

ア Bが喫茶店で当該宅地の買受けの申込みをした場合において、Bが、Aからクーリング・オフについて書面で告げられた日の翌日から起算して8日目にクーリング・オフによる契約の解除の書面を発送し、10日目にAに到達したとき。

イ Bが喫茶店で当該宅地の買受けの申込みをした場合において、クーリング・オフによる契約の解除ができる期間内に、Aが契約の履行に着手したとき。

ウ Bが喫茶店で当該宅地の買受けの申込みをした場合において、AとBとの間でクーリング・オフによる契約の解除をしない旨の合意をしたとき。

エ Aの事務所ではないがAが継続的に業務を行うことができる施設があり宅地建物取引業法第31条の3第1項の規定により専任の宅地建物取引士が置かれている場所で、Bが買受けの申込みをし、2日後に喫茶店で売買契約を締結したとき。

  1. 一つ
  2. 二つ
  3. 三つ
  4. 四つ

 

 

 

 

 

2020年10月試験 問40の解説

書面告知日の当日から起算して8日までが解除期限です。

書面で告げられた日の翌日から8日が過ぎれば、解除できません。

 

Aの履行の着手は解除できるかどうかに関係のない事柄です。

Bが引き渡しを受けて、代金を全部払っていれば解除はできませんが、Aが履行に着手しただけなら、クーリング・オフ期間内での解除が可能です。

 

買主に不利な特約が付いているので、このような特約は無効です。

無効なのですから、解除が可能という事になります。

 

事務所で申し込みをしているので、クーリング・オフによる解除はできません。

クーリング・オフ制度では、申し込みをした場所(意思決定をした場所)を重視しています。

しかるべき場所で意思決定したものは、どこで契約しても本人納得の上で契約したものと考えられ、契約場所を理由とした解除ができません。

 

正解:2

 

2020年10月試験 問41

宅地建物取引業者が行う宅地建物取引業法第35条に規定する重要事項の説明に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 重要事項説明書には、代表者の記名押印があれば宅地建物取引士の記名押印は必要がない。
  2. 重要事項説明書に記名押印する宅地建物取引士は専任の宅地建物取引士でなければならないが、実際に重要事項の説明を行う者は専任の宅地建物取引士でなくてもよい。
  3. 宅地建物取引士証を亡失した宅地建物取引士は、その再交付を申請していても、宅地建物取引士証の再交付を受けるまでは重要事項の説明を行うことができない。
  4. 重要事項の説明は、宅地建物取引業者の事務所において行わなければならない。

 

 

 

 

 

2020年10月試験 問41の解説

×

宅地建物取引士の記名押印は必ず必要なので誤りです。

 

×

どちらも、専任の宅建士でなくても良いので、誤りです。

 

宅地建物取引士証を亡失した状態では、重要事項説明を行うことはできません。

 

×

重要事項説明に、場所の指定はありません。

実務において、顧客の自宅で行うことも珍しくありません。

 

正解:3

 

2020年10月試験 問42

宅地建物取引業者Aが、自ら売主として締結する売買契約に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法(以下この問において「法」という。)及び民法の規定によれば、誤っているものはどれか。

  1. Aが宅地建物取引業者ではないBとの間で締結する宅地の売買契約において、当該宅地の種類又は品質に関して契約の内容に適合しない場合におけるその不適合を担保すべき責任を負う期間をBがその不適合を知った時から2年とする特約を定めた場合、この特約は有効である。
  2. Aが宅地建物取引業者ではないCとの間で建築工事の完了前に締結する建物(代金5,000万円)の売買契約においては、Aは、手付金200万円を受領した後、法第41条に定める手付金等の保全措置を講じなければ、当該建物の引渡し前に中間金300万円を受領することができない。
  3. Aが宅地建物取引業者Dとの間で造成工事の完了後に締結する宅地(代金3,000万円)の売買契約においては、Aは、法第41条の2に定める手付金等の保全措置を講じないで、当該宅地の引渡し前に手付金800万円を受領することができる。
  4. Aが宅地建物取引業者ではないEとの間で締結する建物の売買契約において、Aは当該建物の種類又は品質に関して契約の内容に適合しない場合におけるその不適合を担保すべき責任を一切負わないとする特約を定めた場合、この特約は無効となり、Aが当該責任を負う期間は当該建物の引渡日から2年となる。

 

 

 

 

 

2020年10月試験 問42の解説

営業マン
この設問には、2つの正解があります。(誤問題)

×

Bがその不適合を知った時から2年とする特約は、買主にとって不利な特約ですので無効となります。

民法では不適合を知ってから5年としていますので、本肢の説明は誤りです。

 

本肢のケースでは、250万円以上の手付金等を受領した場合に保全措置が必要となります。

決済前に受領する中間金について、300万円を受領しようとするならば、保全措置が必要となりますので、本肢の記述の通りです。

 

宅建業者同士の取引ですので、本ケースで保全措置を講じなくても問題ありません。

テキスト⑧テキスト⑨(8つの規制)参照

 

×

不適合を担保すべき責任を一切負わないとする特約は、明らかに民法よりも不利です。

無効な特約となりますので、Aが当該責任を負う期間は、民法の通り「引き渡しから10年間」ということになります。

 

正解:1・4(誤問題のため正解が2つあります)

 

2020年10月試験 問43

宅地建物取引業の免許(以下この問において「免許」という。)に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。

  1. 免許を受けようとするA社の取締役が刑法第204条(傷害)の罪により懲役1年執行猶予2年の刑に処せられた場合、刑の執行猶予の言渡しを取り消されることなく猶予期間を満了し、その日から5年を経過しなければ、A社は免許を受けることができない。
  2. 宅地建物取引業者である個人Bが死亡した場合、その相続人Cは、Bが締結した契約に基づく取引を結了する目的の範囲内において宅地建物取引業者とみなされ、Bが売主として締結していた売買契約の目的物を買主に引き渡すことができる。
  3. 宅地建物取引業者D社について破産手続開始の決定があった場合、D社を代表する役員は廃業を届け出なければならない。また、廃業が届け出られた日にかかわらず、破産手続開始の決定の日をもって免許の効力が失われる。
  4. 免許を受けようとするE社の取締役について、破産手続開始の決定があった場合、復権を得た日から5年を経過しなければ、E社は免許を受けることができない。

 

 

 

 

 

2020年10月試験 問43の解説

×

執行猶予期間が満了すれば、免許を受けることが出来る為、誤りです。

 

記述の通り、正しい肢です。

 

×

届出義務者は役員ではなく、破産管財人です。

また、廃業届の効力は届出をした日から生じます。

テキスト②

 

×

復権を得ているのですから、復権を得た日から免許を受けられます。

 

正解:2

 

2020年10月試験 問44

宅地建物取引業者が行う宅地建物取引業法第35条に規定する重要事項の説明に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。なお、特に断りのない限り、説明の相手方は宅地建物取引業者ではないものとする。

  1. 昭和55年に新築の工事に着手し完成した建物の売買の媒介を行う場合、当該建物が地方公共団体による耐震診断を受けたものであるときは、その内容を説明しなければならない。
  2. 貸借の媒介を行う場合、敷金その他いかなる名義をもって授受されるかを問わず、契約終了時において精算することとされている金銭の精算に関する事項を説明しなければならない。
  3. 自らを委託者とする宅地又は建物に係る信託の受益権の売主となる場合、取引の相手方が宅地建物取引業者であっても、重要事項説明書を交付して説明をしなければならない。
  4. 区分所有建物の売買の媒介を行う場合、一棟の建物の計画的な維持修繕のための費用の積立てを行う旨の規約の定めがあるときは、その内容を説明しなければならないが、既に積み立てられている額について説明する必要はない。

 

 

 

 

 

2020年10月試験 問44の解説

昭和56年5月31日以前に着工した建築物の場合、耐震診断を受けた内容があれば説明の必要があります。

 

記述の通り、正しい肢です。

 

少し理解が難しい問題ですので、1~3の正誤判断ができる事の方が重要です。

 

不動産の信託とは、主に収益物件やテナントを運用するような業務だと思ってください。

不動産業者が収益物件を所有していて、この証券化運用等を自分で行い、その利益を受けている状態でしたが、この受益権を売却することにしたという話です。

運用は今後も続けていくけれど、物件利益を受け取る権利を売却するわけです。

 

不動産の信託受益権については、実物売買の場合とは異なる規定があります。

相手が誰であろうと、重要事項の説明が必要ですので、誤りです。

 

×

 

正解:4

 

宅建の過去問(問45の集中学習用)

「特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律」の過去問を集中して学習できるようにしたテキストです。 内容を要約した独自テキストと合わせて活用することで、本試験で正解できる実力をつけることができると ...

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まとめ

宅建業法の過去問は、この試験で最も重要な学習ツールです。

間違えた箇所は、どこかにメモしておく等の工夫をして、定期的にチェックして頭に叩き込んでください。

通勤・通学で使用して、必ず得意科目にしましょう!

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