リモートでのオンライン営業活動を本格化している企業は、順調に業績を伸ばし始めています。
今後は、リモート(オンライン)での営業手法を競い合う動きは激しくなりそうです。
始めたばかりの会社も多い為、リモートでのオンライン営業手法は確立されていない面があり、誰もが模索中です。
言い換えれば、他社との差が付きやすい状況でもありますので、日々工夫を凝らして行く事が大切になるでしょう。
リモート推進がもらたした結果
リモートの重要性と理解を深める為にも、コロナ渦で業績を伸ばした会社について触れておきたいと思います。
年初からの自粛期間において、対策を誤った(又は行動しなかった)会社は、倒産の危機にさらされています。
つなぎ融資も底をつき始め、2021年の3月にかけては一気に倒産件数が増える可能性があると言われています。
各業界で、対面での営業ができなくなったことで、業績が大幅に下がる会社が多い中、逆行して好業績を叩き出している営業系企業があります。
これらの企業のトップの話を聞くと、「リモートに対応するスピードが遅れれば、生き残れなくなる」という危機感をもって対応したそうです。
つまり、売り上げ増となっている会社は、自粛期間中にWEB営業での改革を進めた企業でした。
打ち合わせ回数が業績に直結する
リモート化を進める必要性を強く感じた企業は、顧客にパソコン等の設備を設置するサービスや、リモート専用の事務所を新設してノウハウを共有するといった取り組みをしていました。
結果、顧客側もリモートに慣れるスピードが増し、「これはイイ」という事になりました。
対面ができない危機をいち早く解決したこととで、打ち合わせ回数を伸ばした結果が出たわけです。
通常、営業活動においては、顧客との打ち合わせ回数を重ねるごとに、成約への距離が縮まります。
また、交渉や説得が必要な業種の場合、対面での接客が必須に感じることも多いでしょう。
しかし、コロナ渦では、対面で会える回数が確実に減りました。
当時、「しかたない」と待っているだけの企業は、倒産までのカウントダウンが始まっているかもしれません。
コロナでの自粛の中、むしろ今までよりも顧客との打ち合わせ回数が伸びていた企業は、必然的に業績が伸びることになりました。
他社の邪魔も入らず、顧客を自分だけで独り占めできるチャンスだったわけです。
リモート営業のコツ
リモート推進で業績が伸びた会社があったと聞くと、一歩遅れてマネをする会社が増えます。
しかし、その頃には、先行して取り組んだ会社のサービスが更に進化しています。
このように、今後はリモート競争が激化することになるでしょう。
保険業界や不動産業界の他、自動車やハウスメーカー等でも同じような流れが起こると思います。
具体的なコツとして、基本事項として身に付けるべき手法をご紹介しておきますので、今後のサービス向上に役立ててみてください。
リモート営業の基本手法
リモート営業には、通常の営業活動には無いコツがあります。
基本的な注意点としては、「映り」・「専用資料」・「環境の工夫」・「リモートマナー」等があります。
WEBでの映り
「映り」とは、照明や背景等の工夫によって、相手からの印象を良くする技術の事です。
相手が自分を知っている場合には、それほど気にしなくても大丈夫かもしれませんが、対面回数が少ない相手には、身だしなみと同じように重要なノウハウと言えるでしょう。
必ず、自分が客観的にどう映っているかを確認し、身だしなみ等に注意するようにしてください。
ちょっとした明るさの違いが、大きく印象を変えていることに気付くと思います。
WEB専用資料
リモート営業では、顧客に提供する資料にも工夫が必要です。
画面を通して見てもらう資料の場合、文字を大きくして分かり易い色使いをしましょう。
また、リモートのメリットとして、リアルタイムでデータ資料を開いてもらう事も可能です。
この場合、対面時には実現できないクオリティーの資料を提供するチャンスです。
例えば、動画資料や、映像効果のあるパワーポイント等でのプレゼンです。
『リモートだからこそできる提案』という部分に着目し、貴重な商談の時間を最大に活かすようにしましょう。
環境の工夫とは?
リモート営業での「環境」とは、通信の安定性や設備(ソフト含む)の他、BGM等のことです。
対面営業の場合でも、店舗内にBGMがかかっていることがありますよね?
リモート営業では、心が落ち着く効果や、楽しい気分にさせる効果等を狙って、自分でBGMをセレクトすることができます。
相手によってBGMを使うべきかを考えつつ、効果的に利用したいことろです。
また、リモートでは、通信が途切れることもあります。
映像の鮮明度や、パソコンの性能等によっても影響を受けますよね。
顧客に不快な時間を与えないためにも、グラフィックや映像に強いパソコンを導入する等、環境整備はこれからの常識になっていくと思います。
リモートマナー
リモート営業でのマナーは、各社できちんと構築すべき課題です。
業種によっても、どの程度のルールをつくるべきかは判断が異なる部分だと思います。
例えば、通信が切断した時の対応について、打ち合わせ開始前に説明をしておくとか、切断する際の流れなどについてマニュアル化しておくのです。
このような、自社独自のリモートマナーを構築することも、サービスの質を向上させることに繋がり、差別化に繋がります。
新手法を考案する
リモート営業の場合、手元に台本があっても顧客からは見えません。
効果的な言い回し等を追求し、手元で確認することができるわけです。
優秀な台本があれば、実力以上の結果を出すことができるかもしれませんから、営業上での情報共有は今まで以上に価値のあるものになります。
営業会議に意味を感じられなかった悪しき文化があった会社では、このような新しい会議での価値を見落としがちになると思います。
また、心理学的なアプローチ等も導入しやすくなると思いますので、テレビ番組を製作するようなつもりで臨むと良いと思います。
声を掛け合い、サービス向上のために知恵を出し合っていく事が大切ですね。
ルックスとタレント化
おそらく、WEBでの営業では、ルックスの良い担当者をメイン起用するようになります。
例えば、「あの会社のリモート担当はイケメンだ」とか、「あの会社の女性営業がカワイイ」等とSNS等で囁かれ、バズりを生じるケースが出てくるからです。
結果、リモート専門の社員が出現し、次第にタレント化していくと思います。
CMに出演するとか、テレビ番組に呼ばれて本当に芸能人になってしまう人も出てくるかもしれません。
YOUTUBEで流した映像がきっかけでミュージシャンになる人や、自作の番組発信でタレントになった人も珍しくない昨今ですから、リモート出身のタレントが出ても全く不思議ではありませんよね。
近い将来、リモート営業マンがそのままテレビ業界へ進出する例も出てきそうな予感がします。
営業職とは別に、新しい雇用枠が新設される時代になるのかもしれないですね。
まとめ
リモート営業での技術は、まだまだ発展途上と言える状況です。
ご紹介したような、基本的なノウハウをベースに、各業界でブラッシュアップされていくことでしょう。
新しいソフトも次々に開発されていくでしょうし、5Gによって3Dでの会議等も実現していくはずです。
再び、新型コロナの感染者増加が第3波、第4波となった時、各社のリモート戦略の差が更なる格差となりそうです。
営業するための設備環境を積極的に整える企業が、営業活動において優位になるのではないでしょうか。