資格系サイトは、安定した検索需要がある為、ブログ運営のテーマに向いていると言われます。
しかし、資格サイトの運営は決して簡単なものではありませんし、収益性を求める場合にも色々と障壁があると思います。
この記事では、資格系のブログサイトを運営に興味がある人に向けて、資格ブログ運営を始める前に知っておくべき事などを体験記としてご紹介したいと思います。
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資格系ブログの苦労
私は、資格系ブログの苦労を知らずに始めてしまったところがあります。
振り返れば、知らなかったからこそ出来たとも感じます。
私の場合、不動産営業を応援するためにブログを開設しました。
多くの人に営業の楽しさとか、誰も教えてくれないコツ等を記事にして、不動産業界に貢献したいと思ったのが発端です。
要するに、不動産業界に良い営業マンを増やすためのブログを作りたかったわけです。
でも、不動産営業になりたい人って、そんなにたくさんはいないですよね。
つまり、アクセス数があまり伸びないジャンルだったのです。(汗
そして、不動産営業職の必須資格である宅建の記事を書いていくうちに、勉強目的の訪問者がメインになっていきました。
独学合格した経験もありましたし、実務上での経験をたくさん積んだことも活かすことができたと思います。
当時、大変さについてはあまり深く考えていませんでした。
「収益化しよう」というよりは、「それしか得意なことがなかった」という所からのスタートです。
ブログの完成と感想
当初は、流し読みテキストだけを作成するつもりでした。
でも、運営しているうちに、出題傾向の事、過去問の事、スケジュールの事等、コツのような部分についても書く必要があることに気付きました。
そして、テキストが完成すると、「やはり過去問も必要」ということになっていったのです。
これが、思ったよりも大変な作業でして、本当に途方もない作業に感じることが何度もありました。
人の受験勉強に影響すると思うと、余計に時間がかかるのです。
記事の中で、「どうか最後まで諦めずに頑張ってください」なんて言っておいて、自分の方が挫折するわけにもいかず、本当に受験生と一緒に頑張ってきた感があります。
結果的に、自身が宅建を受験した時よりも時間を費やす結果になりました。(笑)
一応ではありますが、現在は私が提供したいと思っていた教材を全て作成し終えることができました。
今後は、細かい部分の修正をしながら、補足的なテキストや、不動産に関する時事的な話等をゆっくり書いていきたいと思っています。
ここまで約2年もかかってしまいましたが、無料テキストとしては相当お得な内容にできたのではないかと思います。
実務経験者が作成しているという部分は、他のサイトとの差別化にも一役買いました。
次は、「あのサイトだけで合格できるよ」と言われるようになれば嬉しいですね。
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資格ブログの体験談
資格ブログの運営をやってみて分かった事は色々あります。
一方、苦労した分、自分のためになっている部分もたくさんあります。
運営して初めて分かった事などを簡単にご紹介しておきたいと思いますが、長くなるのでざっと箇条書きにしますね。
- 利用者が増えると途中でやめられない
- ライバルサイトが多くて埋もれる
- 受験生からの意外な反応がある
- 法改正への対応がかなり大変
- 過去問の作成はもっと大変
- 収益性が意外(後述します)
しばらく運営をしていると、当サイトのテキストをメインテキストにする人が出てきました。
コメントやメールをいただく機会が増え、皆さん(ユーザー)の様子を身近に感じ始めます。
「子育てをしながら勉強しているので、携帯で見れるテキストに非常に助かっている」とか、「他のサイトよりも分かりやすくてメインテキストにしている」等、意外に嬉しい感想が多かったです。
すると、誰かの役に立っている実感が出てくる一方で、もはや途中でやめられない雰囲気を感じ始めます。(笑)
受験生の真剣さを思い出し、「どうせならちゃんと合格できるものをつくろう」という事になっていきました。
これを決意するのは簡単なのですが、実現するのはとても難しかったです。
特に、法改正への対応には、今でも苦労しています。
過去問の作成については、解説とテキストとの連動性に力を入れすぎてしまい、更に大変でした。
とにかく、資格に関するサイト運営には膨大な時間と労力が必要なので、収益目的に運営しようと思っているならやめた方が賢明だと思います。
アクセス数はどうなの?
これだけの苦労をして、どれだけのアクセスが発生するかというと、本当にたいしたことはありません。
ブログ運営の収益化が目的の人は、とてもやっていられないレベルだと思います。
一日のPV数は、せいぜい2,000~3,000程度です。
この中には、営業ノウハウやパソコン関連の記事を読みに来ている人も含まれていますから、純粋に宅建の勉強をしている人はもっと少ないわけです。
宅建の受験者数は毎年約20万人いるそうですが、その中で合格レベルに近い勉強をするのは、30%位ではないかと思います。
これは、合格率が15%前後であることからも、窺い知ることができますよね。
ということは、実際には6万人くらいの人を相手にしていて、更にその中で独学テキストを求めている人が訪問してくれているということです。
6万人が1カ月間に分散して訪れたとしたら、6,0000÷30日=2,000人です。
この数字、当サイトの訪問者数とピッタリ一致しますよね。
これから伸びていく可能性もありますが、それほど大きくは変わらない気がしています。
他にも宅建のサイトはたくさんありますし、これくらいが限界なのかもしれません。
難易度が高い資格の場合、受験生の絶対数が増えていく可能性が高いので、もう少しアクセスが見込めるとは思います。
しかし、その分、テキスト等の内容も高度になるでしょうから、一長一短ですね。
収益性はどうなの?
どのサイトでもそうだと思いますが、どんなに真心を込めて作成した記事でも、読み手はそれほど感謝してくれるわけではありません。
無料で消費され、用が足りれば特に価値も感じないまま去っていくだけです。
中には、暖かいメッセージをくれる方もいますが、それが収益になるわけではないので、これを励みにできない人には厳しい活動です。
「良いテキストをありがとう」というユーザーの気持ちは、クリック率では返ってきませんから、広告収入については期待しない方が良いと思います。
サーバー代や初期費用については、すぐに回収できると思いますが、労力を考えると決して割に合う運営ではないことは確かです。
資格系ブログは、真剣にやればやる程、収益を目的に構築できるものではないと感じます。
お金を稼ぐという目的なら、アルバイトでもした方がよほど効率が良いです。
それに加え、中途半端な内容で構築しても、有名サイトにはとても敵いません。
結論としては、収益性を期待してやるなら「やめるのが正解」という事です。
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収益化の成功例
私の場合、教材の販売等をしていませんし、アフィリエイトにもあまり力を入れていません。
殆ど、グーグルアドセンスの自動広告だけの収益で運営しています。
「だからダメなんだろ」って話かもしれませんが。(笑)
正直、外注できるくらいの収益が出れば、もう少し良いサイトにできると思うこともあります。
でも、営利目的にした瞬間、どこか偽物っぽくなる気がして気が進みません。
しっかりと収益化できているサイトでは、自分のテキストを有料販売するとか、模試を有料で提供するといったことを行っているのだと思います。
最終目的が、このような教材の販売であれば、膨大な労力を費やす意味もあるのかもしれません。
また、市販のテキスト等が売れると、アフィリエイト収入が入るようになっているサイトもあると思います。
収益化に成功した資格系サイトもあるのでしょうから、やり方次第だと考えるべきかもしれないですね。
個人的には、どちらにしても本気で受験生を応援する気持ちがなければ運営できないと感じています。
毎年、法改正に対応しなければなりませんし、並大抵の覚悟では実現できないわけです。
まとめ
資格系ブログサイトは、普通のブログに比べてリピーターの定着率等は良いかもしれません。
その一方で、通常よりも膨大な労力が必要になることを覚悟して挑む必要があります。
勉強している人達への責任も大きいですし、改正等への知識の他、誤字脱字も命とりになるジャンルです。
グーグルに認められるような内容で記事を書き、ひたすら真面目に頑張るしかないです。
このような要因から、ライフワークとして取り組めない人には、絶対にオススメできません。
収益性については、自販教材が無ければ、ほんの僅かなものだと覚悟したほうがいいですよ!
こんな実態ではありますが、受験生のためにできる限り続けていこうと思っています。