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OYO(オヨ)による賃貸事業が不動産業界に衝撃!

日本の不動産市場を揺るがす脅威のビジネスがインドからやってきました。

インドのホテル運営会社OYOは、ヤフー株式会社と合弁会社を設立し、賃貸住宅事業に本格参入します。

普通の賃貸事業ならそれほど話題にもならないのですが、OYOのビジネスモデルは賃貸物件を仲介する会社にとっても大きな衝撃となるものでした。

OYOの新サービスが業界に及ぼす影響等について、業界目線で考察してみたいと思います。




OYO(オヨ)について

インドのホテル運営会社OYO(オヨ)の創業者であるリテシュ・アガルワルは、ヤフーと協力体制を築き、日本での賃貸住宅事業に革命を起こそうとしています。

少し前には、OYOがソフトバンク・ビジョン・ファンドの出資を受けたことでも注目を集めました。

同社は、ITを活用した不動産経営で世界8ヶ国(500箇所以上の都市)で事業展開しているグローバル企業です。

 

需給に応じて最適な価格を決める等、AIを活用したサービスを強みにしていて、ホテル事業での客室数を急激に伸ばしています。

取扱部屋数は約45万室で、全世界で毎月6万室を超える物件を獲得しています。

彼等が、本腰を入れて日本の賃貸物件を獲得しようというのですから、少なからず業界への影響を感じる事になりそうです。

 

OYO LIFE

2019年3月上旬から始まるOYOのサービス「OYO LIFE」では、スマートフォンだけで物件探しから入退去の手続きができるようになっています。

ホテル感覚で数日間の試し住みができる、日本初のアパートメント(賃貸)サービスだそうです。

 

「OYO LIFE」の取り扱い物件では、全部屋において家具と家電が付いています。

それに加えて、敷金・礼金・仲介手数料0円で提供するというのですから、消費者にインパクトが大きな話題です。

賃貸系の仲介業者としては、賃料設定次第で確実に大きな脅威となりますよね。

 

ついに、スマートフォンで契約や支払いまでが完結し、ネットで宿泊予約をするように気軽に部屋を借りられる時代が来たのです。

しかも、公共料金やWi-Fiなどの通信費、定期的なハウスキーピングなどのサービスが料金に含まれるという、ありそうで無かったビジネスモデルです。

まさに、ホテル型の賃貸ビジネスですね。

 

ホテル型の賃貸ビジネス

直近の宅地建物取引業法の改正によって、賃貸物件の仲介において行わなければならない重要事項説明について、一定の要件を満たせばIT(インターネット上での通信等)を活用して行うことが許されることになりました。

 

しかし、この場合、あらかじめ重要説明書を送付しておく必要がある等、わずらわしい点も多いのが実際のところです。

OYOのビジネスモデルでは、ホテル事業の経験を活かした発想で、このような不便さを大幅に簡略化したところが強みと言えそうです。

 

つまり、OYO LIFEは、賃貸事業のように見えるホテル事業なわけです。

これにより、物件検索と見学、保証人の審査、2年契約の縛り、敷金礼金、仲介手数料等、賃貸物件の契約を締結する際に発生するデメリットを一掃することができます。

 

旅をしている最中のように、自分のライフスタイルに合った場所で気軽に住み始める人を増やしていくコンセプトがウリのようです。

 

OYOの物件数と賃料

OYOは、既に日本で50件以上の物件を獲得しています。

また、2019年3月末までには、東京都内の人気エリア(渋谷区、目黒区、新宿区、中央区、文京区、千代田区)を中心に1,000件以上の物件を獲得する予定です。

 

今後、知名度が上がってくれば、地方にもどんどん進出していくと思われます。

不動産会社としては、既存のオーナーが管理会社(又は仲介会社)を離れる心配をすることになります。

OYOに物件を預ける動きを阻止する為、先手を打つ必要が出てくるケースもあると思います。

 

理由は後述しますが、東京オリンピックが閉幕した後には、多くの賃貸物件オーナーがその判断について決断できる状況になってくると思います。

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賃料の比較

実は、OYOの賃貸物件は、契約期間が1ヶ月単位です。

「月極のホテル」に暮らしているようなものだと考えれば良いかもしれません。

ですから、当然に賃料は普通よりも高くなります。

この差額について、OYOは付加価値(標準設備や利便性等)でカバーしようと考えているのでしょう。

 

では、一般の賃貸物件と比べて、どのくらいの差額になるのでしょうか。

それによって、かなり影響も違ってきそうですよね?

 

実は、OYO LIFEの物件の賃料は、一般的な賃貸物件の相場よりも2~3万円は高い設定になっています。

色々なタイプの物件があるので一概には言えませんが、とにかく数万円は高いと考えてください。

 

相場としては、マンションタイプの物件で、月の家賃が10~20万円位のイメージです。

シェアハウス型でも、5~8万円位で設定されているようです。

但し、この賃料の中には、清掃費・水道光熱費・Wi-Fi料金も含まれていますので、実際の家賃部分での比較は、この分(1~2万円)を考慮する必要はあります。

 

不動産業界への影響

賃料が高いなら、気にしなくて大丈夫だ」等と思う人もいるでしょう。

しかし、個人的には、そんなに単純な話でもないと思います。

 

賃貸物件を借りる人の絶対数は、例年それほど大きく変わらないですよね。

そして、この中には、色々な事情で2年以下の短期間で物件を借りる人もたくさんいます。

OYO LIFEによって短期で借りる人達の選択肢が増え、それを選ぶ人が増えれば、確実に不動産屋に来る顧客数は減る事になります。

 

また、管理物件として持っていた案件も、時間と共に減少していく可能性があります。

このような流れは、ジワジワと収益を圧迫していき、やがては各個人への影響となって現れる可能性があるのです。

 

私が思うOYO LIFEの最大の強みは、外国人旅行者や外国人労働者に大変便利なツールとなるという点です。

日本語がわからない人達にとって、契約業務がカットできるメリットは、非常に大きなものです。

 

また、住宅の建て替えの際、一時的に仮住まいする人達が倉庫と併用してOYO LIFEを利用するようになると思います。

業務内容によっては、なかなか大きな影響が出る話ではないでしょうか。

 

まとめ

外国人旅行者は増加傾向ですし、東京オリンピックでOYO LIFEの知名度は最高潮になるでしょう。

すると、情報に疎い賃貸オーナー達の耳にもOYO LIFEの情報が入り始めます。

賃料は高くなるものの、外国人等の利用が見込める地域では、管理会社を変える契機になる可能性が出てきます。

不動産(賃貸業界)で働く人達は、OYO LIFEの影響について、目が離せない関心事になりそうですね。

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