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宅建業法の過去問集

宅建業法の過去問 2016年度の試験問題と解説

宅建業法の過去問だけを集中して勉強できるように作成した過去問+解説テキストです。

2016年(平成28年)度分の宅建業法の試験問題と解説をまとめました。

スマホで勉強しやすいように、1つの記事の中で完結するようにしてあります。

通勤・通学での勉強に役立ててください。

 

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過去問テキストの使い方

この過去問テキストは、問題の下に解説を掲載しています。

問題を読んでいる時に正解が見えないように位置を調整して使用してください。

その為、問題文と解説の間は少し改行数を広くとってあります。

目次を上手く活用すると、より便利に学習できると思います。

 

各肢の説明についても、実務経験とオリジナリティを重視し、出来るだけわかりやすく解説したつもりです。

復習を心掛けてほしい個所については、解説からテキストへのリンクも付けてあります。

流し読み用のテキストと合わせて勉強に役立ててください。

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2016年度 問26

宅地建物取引業者A(甲県知事免許)に対する監督処分に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法(以下この問において「法」という。)の規定によれば、正しいものはどれか。

  1. Aは、自らが売主となった分譲マンションの売買において、法第35条に規定する重要事項の説明を行わなかった。この場合、Aは、甲県知事から業務停止を命じられることがある。
  2. Aは、乙県内で宅地建物取引業に関する業務において、著しく不当な行為を行った。この場合、乙県知事は、Aに対し、業務停止を命ずることはできない。
  3. Aは、甲県知事から指示処分を受けたが、その指示処分に従わなかった。この場合、甲県知事は、Aに対し、1年を超える期間を定めて、業務停止を命ずることができる。
  4. Aは、自ら所有している物件について、直接賃借人Bと賃貸借契約を締結するに当たり、法第35条に規定する重要事項の説明を行わなかった。この場合、Aは、甲県知事から業務停止を命じられることがある。

 

 

問26の解説 監督処分

宅建業法に違反した宅建業者に対しては、1年以内の期間を定めた業務停止処分をすることができます。記述の通り、正しい肢です。

「不正又は著しく不当な行為」は、1年以内の期間を定めた業務停止処分の対象となります。よって、本肢は誤りです。

監督処分の指示に従わない場合は、1年以内の期間を定めて業務停止処分をすることができます。

本肢では、「1年を超える」と言っていますので、この点が誤りです。

宅建業に該当しない行為には、宅建業法の規制が適用されません。

自ら所有する賃貸物件を、不動産業者を介さず直接に賃貸借契約締結する行為は、宅建業には該当しません。

宅建業ではない為、業務停止処分の対象とはならず、本肢は誤りです。

 

正解:1

 

2016年度 問27

宅地建物取引業者Aが、BからB所有の宅地の売却に係る媒介を依頼された場合における次の記述のうち、宅地建物取引業法(以下この問において「法」という。)の規定によれば、正しいものはどれか。なお、この問において一般媒介契約とは、専任媒介契約でない媒介契約をいう。

  1. AがBと一般媒介契約を締結した場合、当該一般媒介契約が国土交通大臣が定める標準媒介契約約款に基づくものであるか否かの別を、法第34条の2第1項に規定する書面に記載する必要はない。
  2. AがBと専任媒介契約を締結した場合、当該宅地の売買契約が成立しても、当該宅地の引渡しが完了していなければ、売買契約が成立した旨を指定流通機構に通知する必要はない。
  3. AがBと一般媒介契約を締結した場合、当該宅地の売買の媒介を担当するAの宅地建物取引士は、法第34条の2第1項に規定する書面に記名押印する必要はない。
  4. Aは、Bとの間で締結した媒介契約が一般媒介契約であるか、専任媒介契約であるかを問わず、法第34条の2第1項に規定する書面に売買すべき価額を記載する必要はない。

 

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問27の解説 媒介契約

「国土交通大臣が定める標準媒介契約約款に基づくものであるか否かの別」は、媒介契約書への記載事項ですので、「記載する必要はない」という部分が誤りです。

テキスト⑤で再確認しておきましょう。

指定流通機構へ登録した物件は、他の不動産業者も共有している情報です。

物件が完売したことを通知(実際にはWEB上で更新)しないと、その物件がまだ存在すると誤認される原因になります。

売買が成立した際には、遅滞なく、指定流通機構へ通知する必要があります。

媒介契約の場合、媒介契約書を作成して交付するのは宅建業者です。(法第34条の2第1項)

宅建士による交付ではありませんし、記名押印の義務もありませんので正しい肢です。

売買すべき価額(物件の価格や評価額)は、媒介契約書の記載事項の一つに含まれます。

よって、この肢は誤りです。

 

正解:3

 

2016年度 問28

宅地建物取引業者Aが、自ら売主として、宅地建物取引業者でないBとの間でマンション(代金4,000万円)の売買契約を締結した場合に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法(以下この問において「法」という。)の規定に違反するものの組合せはどれか。

 

ア Aは、建築工事完了前のマンションの売買契約を締結する際に、Bから手付金200万円を受領し、さらに建築工事中に200万円を中間金として受領した後、当該手付金と中間金について法第41条に定める保全措置を講じた。

イ Aは、建築工事完了後のマンションの売買契約を締結する際に、法第41条の2に定める保全措置を講じることなくBから手付金400万円を受領した。

ウ Aは、建築工事完了前のマンションの売買契約を締結する際に、Bから手付金500万円を受領したが、Bに当該手付金500万円を償還して、契約を一方的に解除した。

エ Aは、建築工事完了後のマンションの売買契約を締結する際に、当事者の債務の不履行を理由とする契約の解除に伴う損害賠償の予定額を1,000万円とする特約を定めた。

  1. ア、ウ
  2. イ、ウ
  3. ア、イ、エ
  4. ア、ウ、エ

 

 

問28の解説 手付金等の受領

工事完了前の契約の場合、保全措置は手付金を受領する前にしていなければいけませんが、本肢では中間金受領後に行っている為、違反となります。

工事完了後の契約の為、代金の10%又は1,000万円までは保全措置が不要です。

400万円の手付金は、10%以内なので違反にはなりません。

売主側からの手付解除ですので、倍額の1,000万円を償還しなければならず、500万円としている点が誤りです。

損害賠償と違約金の合計額は、代金の10分の2(20%)を超えられません。

テキスト⑧参照(宅地建物取引業法38条)

正解:4(ア・ウ・エが違反)

 

2016年度 問29

宅地建物取引業者Aの業務に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法(以下この問において「法」という。)の規定に違反するものの組合せはどれか。

 

ア Aは、マンションを分譲するに際して案内所を設置したが、売買契約の締結をせず、かつ、契約の申込みの受付も行わない案内所であったので、当該案内所に法第50条第1項に規定する標識を掲示しなかった。

イ Aは、建物の売買の媒介に際し、買主に対して手付の貸付けを行う旨を告げて契約の締結を勧誘したが、売買は成立しなかった。

ウ Aは、法第49条の規定によりその事務所ごとに備えるべきこととされている業務に関する帳簿について、取引関係者から閲覧の請求を受けたが、閲覧に供さなかった。

エ Aは、自ら売主となるマンションの割賦販売の契約について、宅地建物取引業者でない買主から賦払金が支払期日までに支払われなかったので、直ちに賦払金の支払の遅延を理由として契約を解除した。

  1. ア、イ
  2. ア、ウ
  3. ア、イ、エ
  4. イ、ウ、エ

 

 

問29の解説 宅建業者の規定違反(正誤問題)

案内所にも標識の掲示は必要ですので、規定違反です。

売買の成立の有無に関係なく、手付貸付による誘引をした時点で規定違反です。

従業者名簿と帳簿の違いを問う設問です。

帳簿は、取引内容等を記録している為、個人情報等を含んでいます。

このような内容は、取引関係者から請求されても開示するべきではありませんよね?

帳簿には本肢のような開示義務は無く、違反ではありません。

そう考えれば、覚えやすいのではないでしょうか。テキスト⑩参照

このような場合、売主は、30日以上の猶予を与えて書面で催告しなければなりませんので、規定違反です。テキスト⑧参照

 

正解:3(ア・イ・エ)

 

2016年度 問30

宅地建物取引業法第35条に規定する重要事項の説明及び同法第37条の規定により交付すべき書面(以下この問において「37条書面」という。)に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 宅地建物取引業者は、建物の貸借の媒介における重要事項の説明において、借賃の額並びにその支払の時期及び方法について説明するとともに、37条書面に記載しなければならない。
  2. 宅地建物取引士は、重要事項の説明をする際に、相手方から求められない場合は、宅地建物取引士証を提示しなくてもよい。
  3. 宅地建物取引業者は、37条書面を交付する際に、相手方の同意があった場合は、書面に代えて、電磁的記録で交付することができる。
  4. 宅地建物取引業者は、宅地建物取引士をして37条書面に記名押印させなければならないが、当該書面の交付は宅地建物取引士でない従業者に行わせることができる。

 

 

 

問30の解説 重説と37条書面の複合問題

「賃借の額」・「支払時期と方法」は、重要事項説明の必要がありません。テキスト⑥参照

賃貸の場合、賃料を知っているから契約をするわけで、これについては契約書に記載すれば十分ですよね。

売買の場合は、土地と建物の内訳や相場等を説明する必要がありますが、賃料の場合には説明をしようとしても、「○万円です」という以外に説明することもありません。

但し、「借賃以外に授受される金銭」がある場合には説明が必要ですから、重要事項説明の記載事項になります。

37条書面の記載事項ではありますが、重要事項説明は必要ない事項の為、本肢は誤りです。

重説の際の宅建士証の提示は、相手が求めてこなくても必ず提示しなければいけません。

よって、本肢は誤りです。

37条書面について、このような規定は存在しません。

契約書は書面で交付しなければいけませんので、誤りです。

正しく作成し終わった契約書を顧客に手渡すのは、宅建士ではない営業マン等でもOKですよね?

記名押印は宅建士が行わなければいけませんが、37条書面の交付を行う者が宅建士である必要はありません。よって正しい肢です。

 

正解:4

 

2016年度 問31

宅地建物取引業保証協会(以下この問において「保証協会」という。)の社員である宅地建物取引業者に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。

  1. 保証協会に加入することは宅地建物取引業者の任意であり、一の保証協会の社員となった後に、宅地建物取引業に関し取引をした者の保護を目的として、重ねて他の保証協会の社員となることができる。
  2. 保証協会に加入している宅地建物取引業者(甲県知事免許)は、甲県の区域内に新たに支店を設置した場合、その設置した日から1月以内に当該保証協会に追加の弁済業務保証金分担金を納付しないときは、社員の地位を失う。
  3. 保証協会から還付充当金の納付の通知を受けた社員は、その通知を受けた日から2週間以内に、その通知された額の還付充当金を主たる事務所の最寄りの供託所に供託しなければならない。
  4. 150万円の弁済業務保証金分担金を保証協会に納付して当該保証協会の社員となった者と宅地建物取引業に関し取引をした者は、その取引により生じた債権に関し、2,500万円を限度として、当該保証協会が供託した弁済業務保証金から弁済を受ける権利を有する。

 

 

 

問31の解説 保証協会

宅建業者は、複数の保証協会には加入できないことになっていますので、この肢は誤りです。テキスト⑩参照

新たに支店を設置した場合は、「1ヶ月」ではなく2週間以内に弁済業務保証金分担金を納付する必要がある為、誤りです。

取引の相手が保証協会からの還付を受けた場合、不足した額が通知されます。

通知を受けた宅建業者は、2週間以内に保証協会に対してお金を納付します。

この肢では、「供託所に」と書いてある部分が誤りです。

そもそも、供託所に営業保証金を供託していないので、保証協会に加入していますので、おかしな記述ですよね。

保証協会の弁済業務保証金分担金は、本店が60万円、支店が30万円です。

150万円の内、60万円が本店の分だとすれば、残りは90万円です。

30万円で割ると、支店が3つであることがわかります。

そして、取引による債権者は、営業保証金だった場合と同額の範囲内で弁済を受けられます。

 

営業保証金の供託をする場合、本店は1,000万円で支店が500万円です。

これを当てはめると、合計で2,500万円となり、正しい肢であることがわかります。

 

正解:4

 

2016年度 問32

宅地建物取引業者A(甲県知事免許)がその業務に関して広告を行った場合における次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定に違反しないものはどれか。

  1. Aは、宅地の造成に当たり、工事に必要とされる許可等の処分があった宅地について、当該処分があったことを明示して、工事完了前に、当該宅地の販売に関する広告を行った。
  2. Aは、自ら売主として新築マンションを分譲するに当たり、建築基準法第6条第1項の確認の申請中であったため、「建築確認申請済」と明示して、当該建物の販売に関する広告を行い、建築確認を受けた後に売買契約を締結した。
  3. Aは、中古の建物の売買において、当該建物の所有者Bから媒介の依頼を受け、取引態様の別を明示せずに自社ホームページに広告を掲載したが、広告を見た者からの問い合わせはなく、契約成立には至らなかった。
  4. Aは、甲県知事から業務の全部の停止を命じられ、その停止の期間中に未完成の土地付建物の販売に関する広告を行ったが、当該土地付建物の売買の契約は当該期間の経過後に締結した。

 

 

 

問32の解説 広告の規制

宅地造成について許可申請が必要な場合、この手続きが終わるまで広告を行う事はできません。

この肢では、許可処分があった宅地と記述されていますので、既に広告を行うことが出来る状況です。

よって、規定違反とはなりません。

テキスト⑤参照

建築確認申請済」という表現は、既に建築確認申請が完了し、建築確認番号(建築確認済証)が発行された状態を言います。

工事完了前の物件について広告を行う場合、この建築確認番号を広告に掲載する必要があります。

この肢の記述の場合、まだ申請中なのですから、「建築確認申請済」という表現は虚偽にもなります。

しかも、売買契約まで締結しているのですから、当然に規定違反です。

広告には、必ず取引形態を明示しなければなりませんので、掲示していない場合には、契約の成立に関係なく違反です。

広告業務は販売活動の一種です。

不特定多数の者に対してする行為ですから、業務に該当します。

業務する事を停止されているのですから、広告をすることも違反となります。

 

正解:1

 

2016年度 問33

宅地建物取引業者が売買等の媒介に関して受けることができる報酬についての次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、誤っているものはいくつあるか。

 

ア 宅地建物取引業者が媒介する物件の売買について、売主があらかじめ受取額を定め、実際の売却額との差額を当該宅地建物取引業者が受け取る場合は、媒介に係る報酬の限度額の適用を受けない。

イ 宅地建物取引業者は、媒介に係る報酬の限度額の他に、依頼者の依頼によらない通常の広告の料金に相当する額を報酬に合算して、依頼者から受け取ることができる。

ウ 居住用の建物の貸借の媒介に係る報酬の額は、借賃の1月分の1.08倍に相当する額以内であるが、権利金の授受がある場合は、当該権利金の額を売買に係る代金の額とみなして算定することができる。

  1. 一つ
  2. 二つ
  3. 三つ
  4. なし

 

 

 

問33の解説 報酬の規定

例えば、売主が売値を3千万円と定め、「それ以上の価格で売ってくれたら差額を報酬にしていいよ」と言われた状況を説明しているのだと思います。

この差額が規定の報酬額を超えれば限度額を超えるわけですから、規定違反で誤りです。

報酬と別に広告費をもらうことができるのは、依頼者からの依頼による場合だけですので誤りです。

試験に良く出るシリーズです。

権利金の額を使って報酬算定できるのは、テナント物件等のような居住用以外の建物の賃貸借の場合だけです。

本肢では、「居住用」となっていますので、誤りです。

注意深く読まないと間違えてしまう肢ですね。

 

正解:3

 

2016年度 問34

宅地建物取引業法(以下この問において「法」という。)第47条及び第47条の2に規定されている業務に関する禁止事項に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。なお、Aは宅地建物取引業者である。

  1. Aが、賃貸アパートの媒介に当たり、入居申込者が無収入であることを知っており、入居申込書の収入欄に「年収700万円」とあるのは虚偽の記載であることを認識したまま、その事実を告げずに貸主に提出した行為は法に違反する。
  2. Aが、分譲マンションの購入を勧誘するに際し、うわさをもとに「3年後には間違いなく徒歩5分の距離に新しく私鉄の駅ができる」と告げた場合、そのような計画はなかったとしても、故意にだましたわけではないので法には違反しない。
  3. Aは、建売住宅の売買の相手方である買主から手付放棄による契約の解除の通知を受けたとしても、すでに所有権の移転登記を行い引渡しも済んでいる場合は、そのことを理由に当該契約の解除を拒むことができる。
  4. Aが、宅地の売買契約締結の勧誘に当たり、相手方が手付金の手持ちがないため契約締結を迷っていることを知り、手付金の分割払いを持ちかけたことは、契約締結に至らなかったとしても法に違反する。

 

 

 

問34の解説 47条の規定違反

取引の相手方に対して故意に事実を告げない行為は、同法47条の規定違反になります。

相手に損害を生じさせる可能性がありますから、虚偽であることを黙認して良いはずがありませんよね。

不確実なことを断定的な判断情報として提供する行為は、不当な誘引行為です。

故意ではなくても、根拠の無い情報の提供を許せば、顧客に対して何でも言って良いことになってしまいますよね。

迷った時は、そんなふうに倫理的な視点からも考えてみてください。

登記も引渡しも完了しているのですから、既に取引自体が完結している状態です。

つまり、お互いの義務の履行も終わっていて、目的も達成できているのですから、既に手付金を放棄して解約できる段階ではありません。

よって、記述の通りで正しいです。

手付の貸付による誘引は規定違反ですので、記述の通りで正しいです。

これも試験によく出るシリーズです。

テキスト⑩参照

 

正解:2

 

2016年度 問35

宅地建物取引業の免許(以下この問において「免許」という。)に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。

 

  1. 個人である宅地建物取引業者A(甲県知事免許)が、免許の更新の申請を怠り、その有効期間が満了した場合、Aは、遅滞なく、甲県知事に免許証を返納しなければならない。
  2. 法人である宅地建物取引業者B(乙県知事免許)が、乙県知事から業務の停止を命じられた場合、Bは、免許の更新の申請を行っても、その業務の停止の期間中は免許の更新を受けることができない。
  3. 法人である宅地建物取引業者C(国土交通大臣免許)について破産手続開始の決定があった場合、その日から30日以内に、Cを代表する役員Dは、その旨を主たる事務所の所在地を管轄する都道府県知事を経由して国土交通大臣に届け出なければならない。
  4. 個人である宅地建物取引業者E(丙県知事免許)が死亡した場合、Eの一般承継人Fがその旨を丙県知事に届け出た後であっても、Fは、Eが生前締結した売買契約に基づく取引を結了する目的の範囲内においては、なお宅地建物取引業者とみなされる。

 

 

 

問35の解説 免許

更新手続きを怠ると、免許は失効します。

しかし、返納までは義務付けされていませんので誤りです。

業務停止が解けた時に仕事ができないのは困りますから、同法では、免許の更新についてまでは禁止していません。

業務停止中に免許が更新しても、業務を行わなければ良いので、「免許の更新は受けられない」という部分が誤りです。

破産による廃業の場合、届け出義務者は破産管財人ですので、本肢は誤りです。

破産管財人とは、破産した会社の資産を債権者のために管理する立場になった弁護士等のことです。

テキスト②参照

正しい肢です。一般承継人とは、要するに相続人のことで、Eが生前に行った取引を完了させる目的の範囲内で、相続人はEの宅建業者としての責任を引き継ぐということです。

 

正解:4

 

2016年度 問36

宅地建物取引業者が行う宅地建物取引業法第35条に規定する重要事項の説明に関する次の記述のうち、正しいものはいくつあるか。なお、説明の相手方は宅地建物取引業者ではないものとする。

 

ア 区分所有権の目的である建物の売買の媒介を行う場合、当該建物が借地借家法第22条に規定する定期借地権の設定された土地の上に存するときは、当該定期借地権が登記されたものであるか否かにかかわらず、当該定期借地権の内容について説明しなければならない。

イ 宅地の貸借の媒介を行う場合、当該宅地が流通業務市街地の整備に関する法律第4条に規定する流通業務地区にあるときは、同法第5条第1項の規定による制限の概要について説明しなければならない。

ウ 建物の売買の媒介を行う場合、当該建物の売買代金の額並びにその支払の時期及び方法について説明する義務はないが、売買代金以外に授受される金銭があるときは、当該金銭の額及び授受の目的について説明しなければならない。

エ 建物の貸借の媒介を行う場合、当該建物が建築工事の完了前であるときは、必要に応じ当該建物に係る図面を交付した上で、当該建築工事の完了時における当該建物の主要構造部、内装及び外装の構造又は仕上げ並びに設備の設置及び構造について説明しなければならない。

  1. 一つ
  2. 二つ
  3. 三つ
  4. 四つ

 

 

 

問36の解説 重要事項説明

「権利の種類と内容」(登記内容)は、重要事項説明の記載事項です。

記述の通り、登記の有無に関係なく説明しなくてはいけませんので、正しい肢です。

都市計画法・建築基準法・その他法令に基づく制限は、重要事項説明の記載事項です。

記述の通り、物件にかかる制限の概要を説明しなくてはいけませんので、正しい肢です。

記述の通りで正しい肢です。

この部分についての考え方などは、テキスト⑥で確認しておきましょう。

未完成物件の場合、完成したときの形状や構造を説明する必要があります。

計画図面等を用いて説明することになりますので、記述の通りで正しいです。

 

正解:4

 

2016年度 問37

宅地建物取引業法(以下この問において「法」という。)の規定に関する次の記述のうち、正しいものはいくつあるか。

 

ア 宅地建物取引業者A(甲県知事免許)が乙県内に新たに支店を設置して宅地建物取引業を営んでいる場合において、免許換えの申請を怠っていることが判明したときは、Aは、甲県知事から業務停止の処分を受けることがある。

イ 宅地建物取引業者Bが自ら売主として宅地の売買契約を成立させた後、当該宅地の引渡しの前に免許の有効期間が満了したときは、Bは、当該契約に基づく取引を結了する目的の範囲内においては、宅地建物取引業者として当該取引に係る業務を行うことができる。

ウ Cが免許の申請前5年以内に宅地建物取引業に関し不正又は著しく不当な行為をした場合には、その行為について刑に処せられていなかったとしても、Cは免許を受けることができない。

エ 宅地建物取引業者D(甲県知事免許)が乙県内に新たに支店を設置して宅地建物取引業を営むため、国土交通大臣に免許換えの申請を行っているときは、Dは、甲県知事免許業者として、取引の相手方等に対し、法第35条に規定する重要事項を記載した書面及び法第37条の規定により交付すべき書面を交付することができない。

  1. 一つ
  2. 二つ
  3. 三つ
  4. 四つ

 

 

問37の解説 免許の規定

免許換えをしないで営業を行っていた場合、国土交通大臣又は都道府県知事は免許を取り消さなければなりません。(第66条)

よってアは誤りです。

記述の通りで正しい肢です。

個人の宅建業者が死亡した場合等と同じ考え方です。(宅建業法 第76条)

テキスト⑪参照

正しい肢です。

宅地建物取引業に関し不正又は著しく不当な行為をした場合、それだけで欠格事由に該当します。

免許替えを行っている間も、従前の免許の効力は継続していますので、重説ができない状況ではありません。

新しい免許が発行された時に、従前の免許が失効するという考え方です。

 

免許替えの申請中に業務を停止しなくてはいけないとしたら、新しい支店を出すことが困難になりますよね?

実務経験がない人には、少し難しい問題だったかもしれません。

免許替えをしなければならない3つのケースも復習しておくと良いと思います。

テキスト②参照

 

正解:2(イとウ)

 

2016年度 問38

宅地建物取引士資格登録(以下この問において「登録」という。)又は宅地建物取引士に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはいくつあるか。

 

ア 宅地建物取引士(甲県知事登録)が、乙県で宅地建物取引業に従事することとなったため乙県知事に登録の移転の申請をしたときは、移転後新たに5年を有効期間とする宅地建物取引士証の交付を受けることができる。

イ 宅地建物取引士は、取引の関係者から宅地建物取引士証の提示を求められたときは、宅地建物取引士証を提示しなければならないが、従業者証明書の提示を求められたときは、宅地建物取引業者の代表取締役である宅地建物取引士は、当該証明書がないので提示をしなくてよい。

ウ 宅地建物取引士が家庭裁判所から後見を開始する旨の審判を受けたときは、その後見人は、3月以内に、その旨を登録をしている都道府県知事に届け出なければならない。

エ 宅地建物取引士の氏名等が登載されている宅地建物取引士資格登録簿は一般の閲覧に供されることはないが、専任の宅地建物取引士は、その氏名が宅地建物取引業者名簿に登載され、当該名簿が一般の閲覧に供される。

  1. 一つ
  2. 二つ
  3. 三つ
  4. なし

 

 

 

問38の解説 宅建士の資格登録

移転の申請なので、有効期限はそのままで交付されます。

新たに5年を有効期間とされるわけではありませんので、誤りです。

代表取締役や非常勤役員であっても、従業員証明書の携帯をしなければなりません。

提示義務についても、他の社員と同様ですので、本肢は誤りです。

後見開始の審判についての届出は、「3月以内」ではなく、「30日以内」ですので、誤りです。(宅建業法 第21条)テキスト③参照

専任の宅地建物取引士の氏名は、宅地建物取引業者名簿の登録事項です。

免許賢者は、当該名簿を一般の閲覧に供すことになっていますので、正しい記述です。

テキスト②参照(第8条と第10条)

 

正解:1(エ)

 

2016年度 問39

宅地建物取引業者が媒介により区分所有建物の貸借の契約を成立させた場合に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法(以下この問において「法」という。)の規定によれば、正しいものはどれか。なお、この問において「重要事項説明書」とは法第35条の規定により交付すべき書面をいい、「37条書面」とは法第37条の規定により交付すべき書面をいうものとする。

  1. 専有部分の用途その他の利用の制限に関する規約において、ペットの飼育が禁止されている場合は、重要事項説明書にその旨記載し内容を説明したときも、37条書面に記載しなければならない。
  2. 契約の解除について定めがある場合は、重要事項説明書にその旨記載し内容を説明したときも、37条書面に記載しなければならない。
  3. 借賃の支払方法が定められていても、貸主及び借主の承諾を得たときは、37条書面に記載しなくてよい。
  4. 天災その他不可抗力による損害の負担に関して定めなかった場合には、その旨を37条書面に記載しなければならない。

 

問39の解説 35・37条書面(区分所有)

ペットに関する禁止事項等は、専用部分の利用制限に該当します。

35条書面(重説)では、これを記載して説明しなければいけませんが、37条書面(契約書)では専用部分の利用制限は記載事項となっていません。

よって、本肢は誤りです。

契約の解除についての定めは、物件の検討の際にも、契約内容の一部としても必要な事項です。35条と37条の両方で記載事項とされていますので、正しい肢です。

取引相手の承諾で37条書面の記載事項が変更できてしまうなら、法律よりも取引相手の気持ちが優先されることになってしまい、業法で規定する意味がありません。

よって、本肢は誤りです。

天災その他不可抗力の損害負担は、定めた時には記載しなければなりませんが、「有・無」等を記載する必要はありませんので誤りです。

 

正解:2

 

2016年度 問40

宅地建物取引業者A(甲県知事免許)は、甲県に本店と支店を設け、営業保証金として1,000万円の金銭と額面金額500万円の国債証券を供託し、営業している。この場合に関する次の記述のうち宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。

  1. Aは、本店を移転したため、その最寄りの供託所が変更した場合は、遅滞なく、移転後の本店の最寄りの供託所に新たに営業保証金を供託しなければならない。
  2. Aは、営業保証金が還付され、営業保証金の不足額を供託したときは、供託書の写しを添附して、30日以内にその旨を甲県知事に届け出なければならない。
  3. 本店でAと宅地建物取引業に関する取引をした者は、その取引により生じた債権に関し、1,000万円を限度としてAからその債権の弁済を受ける権利を有する。
  4. Aは、本店を移転したため、その最寄りの供託所が変更した場合において、従前の営業保証金を取りもどすときは、営業保証金の還付を請求する権利を有する者に対し、一定期間内に申し出るべき旨の公告をしなければならない。

 

 

 

問40の解説 営業保証金

本店を移転して最寄りの供託所が変わった場合には、営業保証金の保管替えが必要です。(宅建業法 第29条)ので、記述の通りで正しいです。

不足額の供託は、「30日以内」ではなく、「2週間以内」です。テキスト④参照

よって、本肢は、誤りです。

供託金からの弁済額は、宅建業者の全店舗分の営業保証金が限度になります。

取引をした店がどこであろうと、本店+支店数の供託金から弁済を受ける権利がありますので、本肢は誤りです。

営業保証金を取り戻す際には、「既定の取り戻し理由+6カ月を下らない期間の公告」が必要ですが、例外があります。テキスト④参照

この肢では、「一定期間内に」という表現をしていますので、ある意味では間違っていませんが、この例外については一切述べていません。

もう少し明確に間違った記述をしてくれれば簡単なのですが、総合的に判断して「誤り」という結論に達するイメージです。

この設問では、1番の肢が正解だと確信できる知識が問われたと言って良さそうですね。

 

正解:1

 

2016年度 問41

宅地建物取引業者Aが行う業務に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法(以下この問において「法」という。)の規定によれば、正しいものはどれか。

  1. Aは、宅地建物取引業者Bから宅地の売却についての依頼を受けた場合、媒介契約を締結したときは媒介契約の内容を記載した書面を交付しなければならないが、代理契約を締結したときは代理契約の内容を記載した書面を交付する必要はない。
  2. Aは、自ら売主として宅地の売買契約を締結したときは、相手方に対して、遅滞なく、法第37条の規定による書面を交付するとともに、その内容について宅地建物取引士をして説明させなければならない。
  3. Aは、宅地建物取引業者でないCが所有する宅地について、自らを売主、宅地建物取引業者Dを買主とする売買契約を締結することができる。
  4. Aは、宅地建物取引業者でないEから宅地の売却についての依頼を受け、専属専任媒介契約を締結したときは、当該宅地について法で規定されている事項を、契約締結の日から休業日数を含め5日以内に指定流通機構へ登録する義務がある。

 

 

 

問41の解説 業務上の規定

代理契約の場合にも、媒介契約の規定が準用されます。

代理契約書面を相手に交付する必要がありますので、本肢は誤りです。

そもそも、37条書面には説明義務がありませんので、誤りです。

37条書面の場合は、宅建士の記名押印と、書面の交付義務だけです。

宅建業法 第33条のニでは、自己所有していない物件を売主として契約してはいけないと規定していますが、これには例外があります。

このような契約をすることができるケースがある為、本肢は正しいということになります。テキスト⑤参照

ちょっとイジワルな問題ですよね。

他の肢が誤りであることを見抜く力を付けることが大事だと思いますので、この肢が確実に正誤判断できなかったとしても心配しなくて良いと思います。

指定流通機構への登録期限は、営業日数で通算します。

休日の日数は含まれませんので、誤りです。

 

正解:3

 

2016年度 問42

宅地建物取引業法(以下この問において「法」という。)第37条の規定により交付すべき書面(以下この問において「37条書面」という。)に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。なお、Aは宅地建物取引業者(消費税課税事業者)である。

  1. Aは、宅地建物取引業者Bと宅地建物取引業者Cの間で締結される宅地の売買契約の媒介においては、37条書面に引渡しの時期を記載しなくてもよい。
  2. Aは、自ら売主として土地付建物の売買契約を締結したときは、37条書面に代金の額を記載しなければならないが、消費税等相当額については記載しなくてもよい。
  3. Aは、自ら売主として、宅地建物取引業者Dの媒介により、宅地建物取引業者Eと宅地の売買契約を締結した。Dが宅地建物取引士をして37条書面に記名押印させている場合、Aは宅地建物取引士をして当該書面に記名押印させる必要はない。
  4. Aは、貸主Fと借主Gの間で締結される建物賃貸借契約について、Fの代理として契約を成立させたときは、FとGに対して37条書面を交付しなければならない。

 

 

 

問42の解説 37条書面

業者間取引であっても、引渡し時期については37条書面の記載事項ですので誤りです。

消費税相当額については、購入者からすれば代金の一部とも感じられる部分です。

建物金額が高額な場合、消費税は相当な金額になりますから、このような情報を契約書に記載しなくて良いわけがありません。

消費増税等があれば、時代によってその金額も変わりますので、やはり記載は必要です。

よって、本肢は誤りです。

Aには、売主として買主に37条書面交付義務があります。

一方、媒介業者Dにも取引相手に対して37条書面の交付義務があります。

ということは、両名とも宅建士に記名押印をさせて書面を交付する必要がある立場です。

よって、この肢は誤りです。

Aは、代理契約を結んだ相手(F)と、借主Gに対して同様に37条書面の交付義務がありますので、正しい肢です。

 

正解:4

 

2016年度 問43

宅地建物取引業者Aが、自ら売主として、宅地建物取引業者でないBと建築工事完了前のマンション(代金3,000万円)の売買契約を締結した場合、宅地建物取引業法第41条の規定に基づく手付金等の保全措置(以下この問において「保全措置」という。)に関する次の記述のうち、正しいものはいくつあるか。

 

ア Aが、Bから手付金600万円を受領する場合において、その手付金の保全措置を講じていないときは、Bは、この手付金の支払を拒否することができる。

イ Aが、保全措置を講じて、Bから手付金300万円を受領した場合、Bから媒介を依頼されていた宅地建物取引業者Cは、Bから媒介報酬を受領するに当たり、Aと同様、あらかじめ保全措置を講じなければ媒介報酬を受領することができない。

ウ Aは、Bから手付金150万円を保全措置を講じないで受領し、その後引渡し前に、中間金350万円を受領する場合は、すでに受領した手付金と中間金の合計額500万円について保全措置を講じなければならない。

エ Aは、保全措置を講じないで、Bから手付金150万円を受領した場合、その後、建築工事が完了しBに引き渡す前に中間金150万円を受領するときは、建物についてBへの所有権移転の登記がなされるまで、保全措置を講じる必要がない。

  1. 一つ
  2. 二つ
  3. 三つ
  4. 四つ

 

 

 

問43の解説 手付金の保全措置

未完成物件を自ら売主として取引する場合、保全措置が必要になります。

但し、「手付金が代金の5%以下で尚且つ1,000万円以下」の場合には保全措置は不要です。

このケースでは、代金の5%を超えていますので、保全措置が必要な場合に該当しますので、売主がこれをしない場合、Bは手付金の支払いを拒否できます。

よって記述の通り、正しい肢です。

媒介報酬に対して保全措置を講ずる必要はありませんので、誤りです。

中間金についても手付金と同じ扱いを受けますので、正しい肢です。

既に150万円の手付金を受領した状態で、更に中間金を受け取ろうとするならば、その前に必ず手付金についての保全措置を講じなくてはなりません。

工事完了後に受け取る150万円の扱いがどうなるのかを問う問題です。

契約の時点で工事完了前の状態だったわけですから、この契約には未完成物件の規定が適用されます。

中間金を含め、登記までに受領する金額が「手付金が代金の5%以下で尚且つ1,000万円以下」でない限り、保全措置が必要です。

中間金を受領するタイミングで工事が完成しているかどうかは関係ありません。

よって本肢は誤りです。

 

正解:2(アとウ)

 

2016年度 問44

宅地建物取引業法(以下この問において「法」という。)第47条及び第47条の2に規定されている業務に関する禁止事項に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。なお、Aは宅地建物取引業者である。

  1. Aが、賃貸アパートの媒介に当たり、入居申込者が無収入であることを知っており、入居申込書の収入欄に「年収700万円」とあるのは虚偽の記載であることを認識したまま、その事実を告げずに貸主に提出した行為は法に違反する。
  2. Aが、分譲マンションの購入を勧誘するに際し、うわさをもとに「3年後には間違いなく徒歩5分の距離に新しく私鉄の駅ができる」と告げた場合、そのような計画はなかったとしても、故意にだましたわけではないので法には違反しない。
  3. Aは、建売住宅の売買の相手方である買主から手付放棄による契約の解除の通知を受けたとしても、すでに所有権の移転登記を行い引渡しも済んでいる場合は、そのことを理由に当該契約の解除を拒むことができる。
  4. Aが、宅地の売買契約締結の勧誘に当たり、相手方が手付金の手持ちがないため契約締結を迷っていることを知り、手付金の分割払いを持ちかけたことは、契約締結に至らなかったとしても法に違反する。

 

 

 

問44の解説 誘引禁止事項と契約解除

故意に事実を告げない行為は、宅建業法 第47条の規定違反ですので、記述の通りで正しいです。テキスト⑩参照

断定的な判断情報を提供する行為は、第47条の規定違反となります。

断定的な判断情報を提供した時点で違反ですので、情報を発信する側がどのようなつもりで言ったのかは関係ありません。

よって、本肢は誤りです。

契約解除の適用条件は、「契約の履行に着するまで」です。

引渡しまで終わっているということは、お互いの義務の履行が完了しているということです。

手付放棄によって契約を解除できる段階は過ぎていますので、Aは記述の通り契約の解除を拒否できます。(正しい肢)

手付金の貸付による誘引は、それを提案した時点で違反ですので、正しい肢です。

 

正解:2

 

問45

問45は、例年「特定住宅瑕疵担保責任の履行」についての問題が出題されています。

この部分は、問45対策の無料テキストで集中的に学習し、各年度分を一気に勉強した方が効率が良いです。

試験の1~2ヶ月前でも構いませんので、なるべく濃縮して額趣旨、得意分野にしてしまいましょう。

宅建の問45対策(特定住宅瑕疵担保責任の履行)

特定住宅瑕疵担保責任の履行についての問題は、毎年のように問45で出題されています。 宅建業法は、全20問出題と表現されることが多いですが、この20問目に当たるのが「問45」です。   宅建業 ...

 

まとめ

間違えた設問は、通勤・通学の移動時間等を利用して、こまめに復習すると実力がついていくはずです。

引き続き、翌年度の過去問学習を進めてください。

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