不動産の売却は、信頼できる人に任せたいですよね。
そこで、不動産営業側からの視点で、どんな人物を避けるべきかをお教えしたいと思います。
実務経験からの話なので、営業マンの選別に役に立つ判断基準になると思います。
スポンサーリンク
誠実で正直な査定
不動産売却の流れについて知りたい方は、この記事を読む前に以下の参考記事で流れを掴むと良いと思います。
-
不動産売却の査定と税金のアドバイス
不動産を売却しようと考えた時、「査定額の高い会社」を探そうとする人がいます。 理由は後述しますが、これはあまり意味のない行動です。 不動産を売却する人は、まずは査定の仕組みについて理解することが大切で ...
とにかく、売却を任せる相手は、誠実である事が最も重要です。
誠実であれば嘘はつきませんし、不利な取引をされることも無いからです。
不利な取引というのは、値段を安くさせて早く取引を終わらせようとするような動きの事です。
とても悪質な手法を使う業者もいますので、注意が必要です。
詳しくは、以下の別記事にて説明していますので、興味のある方は読んでみて下さい。
不誠実な営業マンは、良い事ばかりを強調し、悪い事は言いません。
例えば、「少し高めに出しても売れると思いますよ」等といった具合に確実性の高そうな言い方をします。
誠実な営業ならば、「少し高めに出しても売れる可能性が高いと思いますが、実際のところは何とも言えません」等と真実を述べます。
誠実で正直な人の言葉には、色々なシーンで見分けるポイントがありますので、一つずつご紹介していきます。
有益なツール
本旨から少し離れますが、売却時に便利なツールがありますのでご紹介しておきます。
登録は必要ですが、無料なので試してみると良いと思います。
三菱UFJ不動産販売が提供している「マイページ会員メール」というものです。
他社のツールをお勧めするのもなんですが、売却予定地を登録しておくと、周辺の売り出し事例等が届いて便利です。
また、現在周辺で売り出されている物件や、購入対象者等も知ることができる有益ツールです。
スポンサーリンク
査定価格について
売却査定の際には、査定価格を高めに提示してくる営業がいます。
また、査定価格を低めに提示する営業もいます。
この提案意図の違いは何だと思いますか?
実は、どちらの営業マンにも自分の売却方針があります。
高めに提示する会社は、とりあえず仕事を獲得することを目指しています。
本当は、その価格で販売しても売れにくいと感じていても、「後で上手く値下げさせればいい」等と考えているのでしょう。
これに対し、査定価格を低めに出す営業マンには、2種類の理由が考えられます。
一つは、顧客の態度や、物件自体の価値に魅力を感じなかった為、すぐに売れる価格なら引き受けても良いと考えた場合です。
もう一つは、最初から建売業者等に買い取りさせるつもりでいる場合です。
結論から言えば、査定の時点で「適正な価格」を提示してくる営業マンが信用できるという事になります。
安すぎても高すぎても、信用できない要素になるのです。
しかし、市場価格に合せて正直に提示すると、顧客は魅力を感じないでしょう。
ですから、誠実な営業マンである程、売却依頼をもらえないのが実際のところかもしれません。
担当者には、取引事例等をきちんと提示し、査定価格の根拠や今後の販売計画等を紳士的に説明してくれる人を選ぶのがポイントです。
このように、査定額の出し方からも営業マンの誠実さを見抜くことができるのです。
買取査定に注意
不動産の売却は、一般客に購入してもらうのが理想です。
何故なら、業者よりも一般客の方が高い価格(市場価格)で買うからです。
最も高く買ってくれるのは一般人なので、少しでも高く売ってあげようと思っている営業マンは、それを目指します。
必ず売れると考えている場合には、「業者に売る」という発想はありません。
それは、最後の手段であり、現時点で話しておく事ではないですよね?
相談先の営業マンが、早々に「万が一の話」等と言って、業者に売る場合の説明をしてきたら要注意です。
その営業は、内心「安くても業者に売る方が楽でいい」等と考えているかもしれないのです。
早い段階から、「建売業者」・「買取り業者」等のキーワードが多い営業マンには気を付けましょう。
全員とは言いませんが、努力して一般客に売ろうという気持ちが少ない可能性があります。
一般の人に売れるはずの物件なのに、すぐに買取査定を勧めてくるような担当者は選ばないようにしましょう。
スポンサーリンク
広告掲載の確認
一般客に購入してもらう可能性を高めるには、物件情報を多くの人に知ってもらうことが必要です。
それには、既存客だけではなく、これから探す人や、他社が持っている顧客にも検討してもらうのが良いですよね?
売却する側としては、どの程度の広告費を投じてもらえるのかは、気になる部分でしょう。
しかし、売却をし始めたばかりの時点では、少し高めの値段で出したがる人が多いです。
正直なところ、当初の価格で広告に載せても、誰も魅力的には感じない可能性が高いでしょう。
ですから、ケースによっては、広告費はあまり重要ではない場合もあります。
むしろ、重要なのは、広告活動に対する営業マンの説明だと思います。
営業側の立場からすると、「広告費をかけますので」等と良い事を言いたいシーンです。
でも、実際にはあまりお金をかけることができない場合が多いので、ここには誠実さが出やすいと思います。
正直に、「ホームページ掲載と既存客への紹介がメインになります」等と説明する人は、本当に誠実な人だと思います。
殆どの会社は、この程度の広告しかできないのが実態ですが、いかにも広告をたくさん掲載するような説明をする営業マンがいるのです。
ですから、「それほど広告を打てるわけではありませんが、精一杯頑張ります」等と言っている人の方がマトモです。
実は、良い物件であれば、レインズと呼ばれる不動産業者専用サイトに登録するだけで他社が顧客を紹介してきます。
ですから、広告費が必要な物件と言うのは、売れにくい物件という事でもあるのです。
レスポンスと連絡
顧客のために一生懸命に動く営業マンは、きちんと連絡を入れてくるものです。
「とりあえず放置しておけばいいや」等と考えている営業マンは、集中客以外の顧客のことを忘れて連絡をしなくなることも多いです。
また、頼んだことや、メールでの問い合わせ等についても、レスポンスが悪いでしょう。
体調不良等の理由は別ですが、次の日まで待っても連絡が無いような営業マンは、やる気が無いか、営業マンとしての意識が低い人だと考えて良いでしょう。
一般媒介契約で売却依頼をしているなら、他社に任せた方が良いかもしれません。
判断基準の一つとして覚えておくと良いと思います。
まとめ
誠実な営業マンの共通点として、「不確実な事を言わない」という傾向があります。
これは、顧客に対して嘘を付きたくないという気持ちから起こります。
信用できない営業マン程、「絶対に大丈夫です」とか、「必ず売ります」等と言い切る説明をします。
本当に自信のある場合もあるのでしょうが、それなら結果で応えれば良い事です。
この記事でご紹介したような、誠実さを見抜くためのポイントを理解すれば、不誠実な営業マンを見抜くことができると思います。
皆さんが良い営業に出会う為のヒントになれば幸いです。