アメリカでは、売却時の価値を上げるためにリフォームを行うのだそうです。
日本の場合、リフォーム計画は、自分達の住みやすさだけに注視する人が多いように思います。
今後は、日本人のリフォーム思考も、売却に備えた要素を取り入れる人が増えていくのかもしれません。
つまり、リフォームによって売却価値を高めるという発想が広まるということです。
今回は、不動産営業マンから見た、改装リフォーム事情についてご紹介していきます。
スポンサーリンク
大手企業による将来分析
大手不動産会社の各社は、常に不動産業界の将来性について分析しています。
この分析情報は、会社説明会等で披露され、企業のビジョンを伝えるツールとしても使われています。
そして、多くの上場企業が、今後の住宅着工件数の減少と、中古物件の売買が活発になっていく未来を予測しています。
コロナウイルスの影響で、また市場動向は少し変化するかもしれませんが、概ね同じ方向での予測が継続すると思います。
ハリウッド映画等の海外映画で、主人公が中古物件を検討するシーンを見かけたことがありませんか?
または、ペンキで自分の部屋の壁を塗っているシーンを観た事があると思います。
海外映画の中では、建売住宅のような新築物件を買うシーンはあまり見かけませんし、リフォームは出来るだけ自分達で行う傾向が見受けられます。
海外では、中古物件を購入するのがスタンダードで、新築物件は一部の人達の選択肢なのかもしれません。
近年では、少子高齢化等の影響によって住宅数が余り始めており、空き家が増加し続けています。
親から受け継いだ古い家を、長く使おうと考える人も増えていくでしょう。
日本人の寿命が延びたことで、住宅の使用年数自体も長くなってきています。
建築数の減少に反比例して、リフォーム市場はこれから拡大し、多様化していくことになりそうです。
リフォームをする視点
今後は、長年住んできた自宅を売り、少し築年数の浅い中古物件に買い替えをする人等も出て来るかもしれません。
良い中古物件が増加し、物件の飽和状態で価格も手頃になることが予想できますので、新築物件よりも良い立地に家を持つことができるでしょう。
駅や病院に近い便利な場所へ転居したいと考える高齢者も増えるはずです。
マンションが嫌いという人にとって、このようなニーズを叶えるのは中古物件になります。
このような時代背景を踏まえると、自分が使う目的だけでは無く、売却時に価値が上がるような視点で改築を行う必要がありそうですよね。
将来、親族達が売却することになった際にも、売れやすい状態の方が良いはずです。
私達も、そろそろアメリカ式のリフォームに目を向ける時が来ているのかもしれません。
住宅の価値とは?
では、住宅の価値を上げるリフォームとは、どんな改築なのでしょうか。
それには、住宅がどのように評価されるかを知る必要があります。
市場に出す際に、加点されるポイントを理解するということです。
住宅の価値を考える時には、中古の自動車に当てはめてみると分かり易いと思います。
中古車として高く買い取ってもらえるのは、多くの人に好まれる車種ですよね。
色についても、無難で人気が高いボディーカラーが良いとされます。
販売時に検討してくれる顧客数が多くなる事が理由ですが、住宅についても全く同じ発想で考えれば良いと思います。
スポンサーリンク
具体的な事例
例えば、住宅の外壁を塗り替えるとしましょう。
「ちょっと明るい色にしてみようか」等と遊び心が出て来る人もいると思います。
しかし、奇抜な色を使うことによって、その住宅の価値は大きく下がってしまいます。
何故なら、そのような外壁色を好んで買う人が少ないからです。
また、間取りについても同様の事が言えます。
例えば、畳だった部屋をフローリングの床に変えたとしましょう。
近年は、フローリングの方が圧倒的に好まれる為、この場合は価値が上がるリフォームになります。
但し、この床が奇抜な色だったら、やはり価値が下がるというわけです。
中古マンションのリノベーション
昨今では、サラリーマンで不動産投資をする人が増えています。
投資資金を回収できる人と、そうでない人の違いは、『物件の選別眼と購入費用の削減』にあります。
不動産売買の諸費用の大半は、仲介手数料で占められています。
これを削減することは、資金回収時期を早めるのに大きな効果があります。
リフォーム工事部分の仕事を得るためのサービスとして、仲介手数料を無料にする会社も出てきています。【リノデュース】
このような会社の他にも、節税テクニックや、コスト削減手法等が数多く存在します。
セミナー等を活用して勉強していくことが不可欠な時代になってきたように思います。
-
-
都内に不動産投資セミナーが多い理由
東京都内で開催されている不動産投資セミナーには、年間で数千人が参加するようなものから、少人数開催のシークレットなもの等、様々な形態の不動産投資セミナーが存在しています。 このような不動産セミナーが盛ん ...
まとめ
中古物件のリフォームを考える際には、いかに多くの顧客をターゲットにできるかが重要です。
価値を上げるリフォームとは、万人が好むリフォームをする事がコツです。
多くの人が好むからこそ、確実に物件の価値が上がるというわけです。
自分達だけで使い切ると決めている人は、どんな改築をしても良いと思います。
また、そのコンセプトが優れていれば付加価値になることもあります。
しかし、売却の予定がある場合には、今回のお話しを思い出して検討してみてください。