営業職をしていると、ついついネガティブ思考になってしまうことがあります。
「あのお客さん、他の営業マンから買うつもりなんじゃ・・」等、ネガティブ思考の種類は無限に存在しますよね。
このような営業職のネガティブ思考は、最終的に様々なストレスに繋がっていきます。
改めて、事例を見ながらどのような結末になっていくのかを知っておくと、ストレス対策になると思います。
心当たりがないか確認しながら読んでみてください。
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マイナス思考
ネガティブな思考には、「人の感情を想像するマイナス思考」と「将来に起きる事へのマイナス思考」が大半を占めています。
人の感情に対して生じるネガティブ思考は、「本当は、嫌だと思っているのでは?」とか「嫌われたかもしれない」等といった感情のことです。
営業職にとって、これらのストレスについては、「契約になるかどうか」で判断が付きます。
つまり、すぐに結果でそれが分かってしまうので、比較的にスパンの短いストレスです。
ダメだったら、次の顧客に移るだけですから、気持ちを切り替える練習をすれば良いですよね。
営業職の場合に厄介なのは、「契約にならないのではないか」とか、「クレームになるのではないか」等といったネガティブ思考がストレスに繋がることです。
もっと具体的に例を挙げると、意外なところにストレスがあることに気付きます。
このようなストレスは、自分でも気付かないうちに営業活動に影響しているものですから、意識して解決して行く事が大切だと思います。
1つ、私の例をご紹介しますので、参考にしてみてください。
営業マンの本音
私には、不動産業界での営業経験があります。
不動産営業マンの場合、10人に1人位の割合で、過去の契約客に会いたくないという営業マンがいます。
「なんとなく会いたくない」と答える人を入れると、もっと高い割合になると思います。
別に、悪い事をした訳ではないのですが、何故かなるべく会いたくないと感じているのです。
ある時、少し暇な時間を持て余したことがあり、過去の顧客に会いに行ってみようかと考えた事がありました。
すると、自分にも「なんとなく会いたくない」と思う顧客がいることに気付いたのです。
その顧客と性格的に合わないとか、そんな理由では無く、得体の知れない罪悪感のようなものを初めて感じたのです。
基本的に、お客様に対してこのような感情をもっていませんでしたので、自分でも「何故、会いたくないのか」が分かりませんでした。
罪悪感の原因
初めて体験した、この不思議な感情の理由が知りたくて、少し深く考えてみた事があります。
その顧客との間には、トラブルもありませんでしたし、契約までのプロセスにおいても後ろめたいことはありませんでした。
勿論、契約書上での不備等も無く、円満に契約を終えています。
それなのに、その顧客にだけ会いたくないのは、自分でもとても不思議だったのですが、よく自分に問いただしてみると、ある事に気付きました。
それは、建売物件の売主に関する懸念が原因でした。
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売主への懸念とは?
では、売主の会社に問題があったのかというと、そんな事はないのです。
そもそも、問題があるとわかっていたら、契約することはありませんよね。
ですから、売主自体が悪いのではなくて、私の中の問題でした。
つまり、売主に対する知識不足があった事が原因だったのです。
自分がよく知っている会社が売主の場合、ゆるぎない自信を持って売ることが出来ます。
しかし、あまり取引したことが無い売主の場合、周囲の営業に聞いた話や、過去の実績を調べる程度のことしか出来ません。
一定の建築実績はあるので、何かトラブルがあっても誠実に対応してくれるという信頼はありますが、どこか自分の中に不安が残っていたのです。
つまり、売主が自分の顧客に対して、誠実に対応してくれるのか自信が持てなかったのです。
クレームではない責任
私は、顧客に喜んでもらえる物件を売りたいですし、そうしてきたつもりではいます。
でも、契約後に売主とのトラブルが生じてしまった場合、少なからず自分が紹介した責任を感じてしまいます。
これは、「クレームになるのが嫌」というストレスではなく、自分のコントロールできないところで顧客に嫌な思いをさせてしまうことへのストレスです。
契約後の対応については、売主の責任ですから、私達仲介業者に直接の責任はありません。
しかし、私達に避けられない事とはいえ、その会社(売主)を紹介してしまった事実が自分の中にあるので、そこに罪悪感を感じることはあるわけです。
私は、無意識に、「売主とトラブルになっているかもしれない」と感じていたのだと思います。
罪悪感の解決方法
私は、顧客に会いたくない気分の正体が判明したので、少しスッキリしました。
原因さえわかれば、対処方法が考えられるからです。
営業マン側からすれば、信頼できる会社の可能性が高いから仲介したのですが、実際には売主と何十年もの付き合いがあるわけでは無いので、対応面で信頼しきれない部分もあります。
営業マンは、顧客とトラブルになりたくありませんから、なるべく信頼できる売主の物件を売りたいのですが、全ての売主を把握することは不可能です。
謎の罪悪感の正体は、「売主に対する自信の無さ」ということです。
そこで、私は顧客に会いに行き、「何か私にできることがあれば言ってくださいね」と伝えることにしました。
何かあったら、自分が間に入って対応すると明言することで、謎の罪悪感は消えます。
もしかしたら、あまり態度の良くない売主物件を売ってしまったのではないか、という感情が謎の罪悪感になっているのです。
ですから、私達営業は、売主の事をできるだけ詳しく知っておく必要があります。
この件で、売主に過去の実績がある場合でも、自分の中で責任を感じてしまう場合がある事に気付きました。
それ以降は、売主の担当者と話をしてみる等、事前に不安な部分を解消するようになりました。
この部分さえ解決できれば、もう顧客に会いたくないと思う理由はありません。
あるとしたら、それは性格的な相性での事でなければいけないと思うのです。
まとめ
ネガティブ思考や、罪悪感の正体は、人によって様々でしょうが、それはきっと自分に自信が無い部分が原因だと思います。
何かあったら、誠実に対応すると決めてしまうだけでも、心が軽くなるのではないでしょうか。
私は、この方法で会いたくない人がいなくなりましたし、それ以外のネガティブ思考についても「自信を持つ」という意識で乗り越えています。
皆さんの直面しているストレス解決のヒントになれば幸いです。