この記事では、賃貸から売買へ転向の難易度と、仕事内容の違い等を説明します。
宅建を取得して賃貸の仲介営業で経験を積んだ後、売買に転向しようと考えている人は、読んでおくと良いと思います。
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仕事内容の違い
賃貸の仲介営業も、物件を案内して契約をする流れは売買の営業内容と似ています。
価格や権利は違いますが、やっていること自体は同じようなものです。
売買の仕事内容の違いとして顕著なのは、契約になると物件の調査を行う点と、住宅ローンと登記関連の手続きが発生する事です。
仕事内容は、案件数の違いから、賃貸営業のほうが忙しく感じるのではないかと思います。
売買は、仕事自体は少ないですが、専門知識は賃貸業務よりも必要になります。
顧客が決断に至るプロセスについても、賃貸よりは難易度が高いです。
賃貸営業でもレベルの高い人はたくさんいますし、転職自体は全く問題ないと思います。
ニーズの違い
賃貸営業が契約を獲得する際、『ポイントとなる要素』は顧客ニーズに関連しています。
駅の魅力、駅からの距離、築年数と家賃等です。
賃貸の顧客は、その場所に一生住むわけではありませんから、利便性が重要になります。
単身者が多いのも特徴です。
これに対し、売買の顧客はかなり需要が異なります。
駅から近ければ良いというわけではありませんし、ほとんどがファミリー客です。
この為、賃貸の場合とはポイントがかなり違います。
売買の場合、利便性よりも環境面や日当たり等が重要視されることが多いからです。
奥さんが気に入っても、ご主人がダメということもあるので、賃貸に比べてまとめるのも難しい面があります。
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仕事の難易度
賃貸の仲介営業の人と話をすると、「売買はいいですよね」と言う人が多いです。
売買の方が、歩合が高いので羨ましいと思っているようです。
しかし、売買への転向を勧めると、「難しそうなので」と言う人が多いです。
どうやら、賃貸の仲介営業からすると、売買の仕事は色々と難しいイメージがあるようです。
確かに、賃貸の業務と比べると、専門的な知識が求められる場面は多いかもしれません。
でも、それは賃貸営業を始めた時も同じだったのではないでしょうか。
先入観があるだけで、仕事の難易度はそれほど心配いらないと思います。
最近では、ネットで調べられることも増えましたので、実際なんとかなるでしょう。
むしろ、難易度として立ちはだかるのは、転向時の面接だと思います。
面接での壁
売買部門の面接官にとって、賃貸営業の経験はほとんど評価に値しません。
むしろ、人によってはマイナス評価をする場合すらあると思います。
これは、賃貸の契約手順を知っていることが、マイナスに働くと考えるからです。
何も知らない人を一から教えるほうが良いと考える可能性が高いかもしれません。
営業経験自体は評価されるはずですが、賃貸業界に染まりすぎていると思われると損です。
面接の際には、「賃貸の感覚を捨てて取り組める」という意思を伝えると良いでしょう。
「君なら売買でも大丈夫そうだね」等と言われるような対応ができれば、十分採用される可能性があると思います。
不動産会社選び
賃貸業界から転職先の不動産会社を選ぶ際、売買業者の業界事情等が全く分からない人もおおいと思います。
各社の社風も分からないでしょうし、同業者間での悪評等も知る術がありません。
売買では、売主業者や、他の仲介業者と仕事で連絡を取り合う事が多いので、その対応エピソード等で大体の社風は伝わってきます。
また社員から直接内情についてヤバイ話(パワハラの実態等)を聞くこともあります。
貴方に才能があったとしても、このような転職リスクでチャンスを潰されてしまっては意味がありませんよね。
どんな業種であっても、労働環境はとても大切ですから、念入りに調べておきたいところです。
そんな悩みを解決してくれるツールとして、ご紹介しておきたいのが、『JOBエージェント』です。
不動産業界に特化した転職サイトだと思ってもらえればOKです。
リンクを張ったので詳細は割愛しますが、要するに事前に色々と内情等を知ることができる可能性が高いです。
不動産業界での転職には、このような特化型のツールがリスク回避に有効だと思いますので、一度チェックしておきましょう。
実際の例
賃貸の仲介営業から転職してきた人は、売買業界に対してかなり環境の違いを感じるようです。
また、売買の顧客を相手に仕事をしてみると、今までの感覚とは全く違うことを実感する様子です。
半年程度で賃貸の仲介営業に戻っていく人もいました。
私から見れば、充分やっていけそうな人でしたが、賃貸に慣れ親しんだ人は売買の環境が合わないのかもしれません。
個人的な見解ですが、賃貸営業でも住宅営業でもそうですが、前職での実績に自信がある人ほど苦労しているように感じます。
先入観を捨てて、ゼロからやるつもりで働ける人なら、特に問題は無いはずです。
売買への転向は、ステップアップには違いないのですが、全く別の業界へ転じたつもりで働いた方が良いという事かもしれません。
まとめ
不動産という共通点はあっても、それぞれの仕事はかなり違います。
客層が変われば、ノウハウも変わりますし、集中すべきポイントも異なります。
結論としては、先入観を持たずに、コツコツと頑張れるメンタルがあればステップアップ転職は成功を収めるのではないでしょうか。