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不動産営業のつくり方

不動産営業の必勝パターンに潜む罠

不動産営業マンは、少し経験を積んでくると、必勝パターンのようなものが身に付いていきます。

自分の得意な契約パターンです。

良い事ではありますが、その裏には営業マンが陥りやすい罠が存在します。

この記事では、その心理的な罠の特徴についてご紹介していきます。

 

契約には難易度がある?

私は、不動産営業へ転職してから約年が経過した頃、支店長にこんなことを言われました。

ようやく、自分だけで契約がとれるようになってきた頃の事でした。

支店長
君には、まだいい契約がないね

 

私は、意味が理解できず、「いい契約」の意味を質問しました。

支店長によれば、契約には難易度があると言うのです。

 

つまり、誰がやっても契約になっていたケースと、自分にしか契約できないケースです。

支店長は、これを「普通の契約」と、「いい契約」に分けて表現していたのです。

支店長
そう、君のは普通の契約ばかりなんだよ

 

トップ営業になれない?

支店長は、更にこんな言葉もくれました。

支店長
いい契約がとれないと、トップ営業にはなれないよ

いい契約」を経験していない私には、しっくり来ませんでしたが、本当にその通りでした。

 

この支店長は、営業時代はかなり成績が優秀だった人です。

アドバイスや指摘の全てが的確でしたが、当時の私にはピンと来ていない事も多かったように思います。

 

不動産営業が経験によって手に入れていく必勝パターンの多くは、「普通の契約」です。

普通の契約を逃さないようにするのが、営業としての第一段階と言っても良いかもしれません。

 

最初は、このような普通の契約を獲得することだけでも難しく感じます。

苦労してとった事に変わりはないので、「普通の契約で何が悪いんだ」という気持ちも芽生えがちです。

 

支店長からの予言

支店長は、私に対して警告とも思えるような『予言』をしました。

それは、こんな会話でした。

支店長
難しい契約は君にしかとれず、普通の契約は誰でもとるとしたら、どうなる?
営業くん
トップになると思います
支店長
そうだろ?
支店長
だから、必勝パターンに頼りすぎてはダメなんだよ
営業くん
なるほど
支店長
いい契約を増やせなれば、必ずダメな営業になるよ
営業くん
わかりました

 

必勝パターンについては、以下の記事で詳しく説明しています。

売れる不動産営業の成功パターン

営業職としての経験が浅い内は、成功体験が少ないことが障壁になることがあります。 自分の成功パターンが確立されていない時期にいる人は、契約のチャンスを逃している事にも気付けないのです。 この記事では、営 ...

ヒントはドラマ

支店長の言っていた通り、在籍している営業マン達にはある特徴がありました。

それは、『必勝パターンだけに頼っている営業マンは成績が平凡』という事です。

 

例えば、低価格帯の顧客が得意な営業マンは、一定の価格以上の顧客になると必ず他決しているのです。

逆に、高額帯が得意な営業は、一人の顧客に時間をとられすぎて、普通の契約を逃していたりしていました。

 

更に、支店長の言っていた『いい契約』には、共通点もありました。

これは、『いい契約』ができるようになってから気付いた事ですが、自分しか契約できなかったと思える契約には、必ずドラマがあるのです。

 

表現力の無い私には、なんと説明して良いかわかりませんが、他の契約とは異なるドラマチックな局面があります。

映画でも、すごく感動させられる作品と、普通の作品がありますよね。

そんな違いに似ています。

いつもとは違う頑張り』があり、それが良い方向に働いた時に起こるようです。

ステップアップ

不動産営業がステップアップするには、『いい契約』が必要です。

もう一つ上の実力が付いた証拠なのです。

ですから、私が初めて『いい契約』をした時には、皆が喜んでくれました。

支店長
これは本当にいい契約だ。よく頑張った!

 

最後に、必勝パターンだけに頼らず、このような契約をとるのに必要な事を1つお伝えしておきたいと思います。

それは、顧客に対して『一歩踏み込んだ思いやり』を持つ事です。

詳しくは、具体的な事例などを参考に、いつか書きたいと思っています。

 

まとめ

営業初心者の時は、まずは普通の契約をとることが目標になります。

そして、次に必勝パターンを見つけ、取りこぼしを少なくしていきます。

更に、必勝パターンの数を増やして安定させれば、ひとまず一人前です。

 

そこで、「もう自分は一人前だ」等と、満足して成長を止めてしまうのが、心理的な「罠」の正体です。

必勝パターンを習得することによって生まれる、心理的な『自信の罠』に気を付けて、トップ営業を目指していきましょう。

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