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不動産営業 年収と歩合

不動産営業の求人情報が当てにならない理由

転職・求人サイトには、基本給の他に「年収例」という表示を見かけます。

あくまでも「例」ですから、そのまま信じている人は少ないとは思いますが、実際との誤差についてはできるだけ知っておきたいところです。

不動産業界では、求人でのサンプル例が全く参考にならないケースも多いので、注意が必要です。

今回は、求人上の年収例と、実際の年収の誤差についてのお話です。

 

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1.年収と歩合の考え方

不動産会社は、基本的に自社の歩合率を公表したくありません。

企業側からすれば、歩合を目当てに応募されるよりも、仕事内容や会社自体に魅力を感じて応募して欲しいと考えています。

要するに、「給料は平凡だけど、この会社が好きだから辞めない」と思って働いてもらうのが理想なのでしょう。

 

それに、他社と同じような歩合率であれば、わざわざ記載しても差別化にはなりませんから、公表するだけ無駄です。

顧客やライバル会社に、自社の歩合率を見られるのも都合が悪い事ですので、詳細は公表せずに求人することが多いです。

 

参考記事

不動産仲介営業の歩合ってどうなってるの?」

 

面接で聞く事

こうした事情から、詳しい事は説明会や面接に足を運んだ人だけに知らせるという事になります。

ですから、面接では歩合について疑問点を解消してきてください。

 

面接官側も、質問される事を当然の事と思っていますし、そこに目が行かない人の方が心配になります。

企業としては、モチベーションとして歩合に魅力を感じてもらう事も重要なので、遠慮する必要はありませんし、歩合率の質問をしたからといって評価が下がることはありません。

 

しかし、詳細を知るためには、説明会や応募の手間があり、それをクリアしたも面接に行く労力が生じます。

その労力を解消するためにも、どれだけ実態を把握して求人情報を検討できるかという推察力が必要です。

 

そして、求人情報から実際の年収を検証する精度を上げるには、各社の歩合の平均値や傾向を知っておく必要があります。

その上で、自分が入社後にどれくらい成約できるかを想像しておくと良いでしょう。

 

スタートイメージ

未経験で不動産営業になった場合、最初の2~3カ月は仕事を覚えることで精一杯だと思います。

 

すぐに反響をもらえたとしても、上司や先輩営業マンと一緒に営業活動をすることになります。

最初は契約を逃す可能性も高いでしょうから、初めての契約は早くて3か月位後だと思っていたほうが良いと思います。

そこからは、反響をもらえる量と自分の頑張り次第です。

 

私の個人的な感覚では、仲介営業(売買)の一年目の契約本数平均で4~5本の人が多い印象です。

売り出し現場などで偶然に集客できることもあれば、誰もいないときに内容の良い電話反響を受ける、といった幸運を呼び込むタイプもいます。

それが上手く契約に発展してスーパー新人なんて呼ばれる人もいました。

それでも、初年度は7本前後がいいところだと思います。

 

参考記事

住宅営業の平均年収はどれくらいなの?」

 

2.歩合率が変わることはないの?

就職・転職サイトでいくら一生懸命にリサーチしても、入社後に歩合制度の仕組みが変更されてしまったら意味がありませんよね?

歩合の変更は、年収に直結する問題なのですが、私は実際に会社側から歩合率の途中変更をされた経験があります。

 

しかし、悪意のある変更ではなく、リーマンショックで経営が悪化した為でした。

この会社は、地域密着型で数店舗を展開している規模でした。

歩合率の変更については、大手不動産会社ではあまり心配ないことだと思います。

 

数店舗を経営している規模の会社は、支店の売り上げが足をひっぱると経営悪化が急激に加速することがあります。

店舗拡大の際によく言われる、広げすぎというやつですね。

逆に、1店舗で昔から経営している不動産屋のほうが安心なくらいです。

 

求人で就職先を検討する際には、その会社の事業規模(店舗数)にも注目してみると良いと思います。

 

参考記事

不動産営業への転職 求人から内情を見極める方法

 

3.不動産営業の年収は、残業代が重要?!

昨今の労働環境下では、残業を少なくする動きが広がっていますよね。

会社側が「残業をしないでください」と言ってくる時代になってきました。

正直なところ、不動産業界では残業の扱いは雑なところがあります。

 

非上場の会社の場合、ほとんどサービス残業になってしまうのが実態だと思います。

私が大手の不動産会社に勤めた際、一番驚いたのは不動産会社なのにきちんと残業をつけてくれる事でした。

 

大手企業は、コンプライアンス遵守への意識が高いです。

ですから、残業も有給もきちんと付与されます。

実は、この残業代が年収にかなり影響します。

大手企業の残業単価を時給換算すると、1,500~2,500円位に収まる人が多いです。

 

私が不動産営業をしていた時は、一カ月の残業時間は20~30時間でした。

住宅営業(ハウスメーカー)の場合は、プランや見積り作成作業などに時間がかかることが多いので、もう少し多くなる傾向があると思います。

 

仮に、20時間で時給1,500円としても、毎月3万円前後の収入になっていたわけです。

残業代がつく会社に行く場合、基本給が少し安くても、宅建手当と残業代で6万円前後収入が増加することを考慮できます。

 

参考記事

宅建(宅地建物取引士)の手当の相場を教えて!

 

このように残業代は年収に大きく寄与しますが、不動産営業職はなんといっても歩合の部分が重要です。

実際、私が年収1千万円を達成した会社は、残業代なんて一切ありませんでした。

 

最初は色々と求人情報に悩まされますが、最終的には自分の実力次第で十分に稼げるという事です。

ですから、残業代の有無で会社を決める必要は無いとも思います。

 

残業代はやらなければ発生しないというものでもありますから、あくまでプラスアルファの部分です。

近年は、企業側が残業をさせない傾向もありますから、あまり過度な期待はしないほうが良い部分かもしれません。

 

4.どんな会社に転職すればいいの?

もし、私が20~30代に戻り、異業種から不動産営業に挑戦するとしたら、以下のような基準で探します。

  1. 集客力がありそうな会社にする
  2. 基本給は20万円前後でもOK
  3. 残業代は無くてOK(勿論、あれば尚良い)
  4. 通常、20時くらいには帰れる
  5. 大手不動産会社、又は1~2店舗だけの小規模な会社
  6. 歩合設定が納得できる(頑張れば年収600万円位はいけると感じられる)

今ならこんな基準で決断をすると思います。

宅建を活かし、不動産業界で転職をする際には、宅建JOBエージェント(不動産業界専門の転職サイト)に登録しておき、長期的に良い条件の会社の求人を待つと良いと思います。

 

正直なところ、基本給は25万円位欲しいですが、そうなると大手になります。

大手には営業をする上でやりにくい部分もあるので、私なら自由度を優先します。

 

参考記事

大手仲介業者の社風を比較してみた

 

5.まとめ

不動産営業職の求人が、実際と異なる結果になるのは、それぞれの歩合率が成績によって大きく変動するからです。

また、求人に掲載されている支給例は、最も成績が良かった人の事例であることが多いことも忘れてはいけない点です。

ですから、平均的な事例を掲載している会社は、信頼できると考えても良いかもしれませんね。

自分の営業スタイルや性格などによっても向いている会社が異なると思いますので、事前のリサーチは結構大事だと思います。

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